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2011年11月12日 (土)

中国等の急成長自動車社会に対応する日本駐車場開発の事業展開

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT   

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日本駐車場開発株式会社が会社説明会を開催したが(2011-11-12 野村室町ビル)、国内事業の順調な進展と共に、駐車場事業のグローバルな展開が注目された。先ずはアジアで展開し、将来的には欧米への展開も視野にあるとしているが、中国など、所得上昇人口が著増し、自動車販売台数が世界一位を誇るに至って、大都市では、駐車場の供給不足は経済活動・国民生活上の重要問題となりつつある。ビル建設における駐車場附置義務を強化しているが、その管理は、一定水準の管理技術がなければ円滑を期し難い。

日本駐車場開発は、2011-01にタイ・バンコクに現地法人を設立し、現在4物件を運営している。(ラマランドビル553台)、サイアムスクエア(1917)など。今次タイ水害の直接被害はなかったようである。日本国内の乗用車保有台数5847万台(2010-11-28)に対してタイのそれは2753万台(2010-12-31)と、密度は急接近ないし上回っており、タイ国の駐車場設置義務が日本のそれより厳格であるにも関わらず、都市部の過密は深刻だから、日本駐車場開発の管理ノウハウ・技術の発揮が望まれることも切実と思われる。

中国には、邦駐(上海)停車場管理有限公司を2011-06に日本駐車場開発の100%出資で設立し、運営受託を進めつつある。中国乗用車保有台数は約8500万台(2010-10)で上記日本のそれを45%も上回っているが、今後著増することは明らかで、上海中心部の月極料金相場は1万2000から18000円、1日料金相場も既に1000円近いから、南京・杭州を始め、主要都市での事業展開は地元のニーズに即応し、営業としても有利と考えられる。既に日本企業は、宅配事業や、自動車の流通、海運・空運を含めたロジスティック事業を中国等に広げつつあるから、これら事業との連携的展開も視野に入れるべきであろう。

なお日本駐車場開発のスキー場事業は、温暖化で小雪難の都市近接スキー場が経営難であるに対して、降雪通常の、従って顧客集中のスキー場を保有し、却って増益しているから、電気自動車普及など変化する駐車場経営とのシナジーや、オフシーズン新構想も含めて、念願のムダ無し「無借金経営」を名実ともに早期実現して欲しいものである。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください) 

2011年2月13日 (日)

キャノンが知財高裁で勝訴、プリンタカートリッジ関係特許権の有効性

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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パソコン汎用時代にお馴染みのキャノン・インクジェットプリンタ・カートリッジに関する特許権の有効性をめぐって、キャノン特許権を無効とする特許庁審決の取消をキャノンが知財高裁に訴求し、知財高裁はキャノンの請求を認容して、特許庁の審決を取消すと判決した(2011-02-08)(平成22年行ケ10056審決取消請求事件)。

この知財高裁訴訟の原告キャノン(訴訟代理人・大塚康徳弁理士ほか)は、 インクジェットプリンタに用いる液体収納容器、すなわちインクカートリッジに関する本件特許を付与され登録を受けたが(2006-04-14)、本件訴訟の被告オフィネット・ドットコム株はキャノンのこの特許権を無効として特許庁に無効審判の請求をなし、特許庁はオフィネット・ドットコムの主張を認容して無効審決した(2010-01-26)。原告キャノンはこの審決の取消を知財高裁に求めたものである。

主たる争点は、キャノンの本件発明が周知技術とどのように相違するか、および、周知技術から想到容易であるか否かであった。

知財高裁は、「キャノン発明について、一般的抽象的な周知技術を根拠の一つとして、周知技術との相違点に関する容易想到性判断に至ったのは、キャノン発明の技術的課題と動機付けに触れることなく、相当でない。その余の自明課題、設計事項および周知技術にしても、抽象的技術事項に基づくもので、キャノン発明と周知技術との相違点におけるキャノン発明乃」構成に至ることを理由付ける根拠とするには不足というほかない」などの判断を示し、原告キャノンの請求を認容して、本件審決を取消した。

SANARI PATENT所見

特許付与、その無効審決、その審決取消という過程は、特許権の不安定性の露呈という見方もあるが、むしろ特許権の安定性が精確に確保された過程と見るべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)