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2014年6月30日 (月)

「医薬品特許の不思議」を新見正則医学博士(慶大医学部卒・血管外科)が論説

弁理士 佐成重範 Google検索 SANARI PATENT(企業の知財戦略研究)
B Site: http://sanaripatent.blogspot.com
R Site: http://plaza.rakuten.co.jp/manepat
Twitter: http://twitter.com/sanaripat
朝日新聞出版社が昨月発刊した標記・新見医博著の「患者必読」において、医薬品特許に関する疑問が次のように提起されている(SANARI PATENT要約引用)。
1.医薬品の特許は原則として、出願日から20年で、出願後に臨床試験するから、上市までに例えば12年を要すれば、その新薬開発の販売利益を得られる期間は、僅か8年となる。従ってその医薬品の薬事法承認を待つ間、特許権の期間を5年延長できるが、それでも、出願から25年でジェネリック医薬品の登場が可能になる。
2.そこで、その医薬品の物質特許を諦めても、その改良医薬品や新たな薬効について特許権取得の試みがなされる(改良特許・用途発明)。
3.そこで医薬品の特許に対しては、こんな不思議なことが起きる(SANARI PATENT注;新見博士は「不思議」と表現したが、現行特許法においては当然のことだが)。例えば大塚製薬のプレタールの大塚製薬説明書には、効能または効果の欄に「閉塞性動脈硬化症と脳梗塞」という記載があるが、脳梗塞の再発抑制の効能は、上記2により、後に付加されたものである。従って、その新たな特許権が切れるまで、後発メーカーの当該医薬品説明書には閉塞性動脈硬化症の記載はあるが、脳梗塞抑制の記載はなかったが、大塚製薬の上記脳梗塞に関する特許も切れてから、後発メーカーの説明書にもその記載がなされるという「時差」が発生した。
4.別の問題として、国域間では、先進国においては医薬品は物質特許と製法特許の双方で保護され、物質特許を有していれば、他の製造方法で製造しても物質特許で保護されるが、後進国で、製法特許のみを認めている場合には、その国では製法特許により、先進国で特許権存続中の医薬品の製造販売が合法であり、2005年のインド特許権法改正までは、インドにおける当該医薬品の安価な提供に貢献した。
佐成重範弁理士所見→特許法の属地主義は、戦後早期のわが国においても行われ、石油化学製品の国産に至るまでの国内企業保護に資するところ多大であったが、現在、先進国共通の特許法制がTPPの論点になっている。特許権使用の強制許諾制度が先進国で法定されているのに、その適用事例に極めて乏しいことは、別途の問題として提起さるべきである。
(訂正のご要求は sanaripat@gmail.com にご送信ください)

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