最近のトラックバック

2019年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

« インドの数学・宗教・カースト | トップページ | 協和キリン富士フィルムバイオロジクス社のバイオシミラー医薬品開発 »

2012年9月 1日 (土)

中外製薬経営戦略の多元化要素

個別化医療、適応拡大、抗体創製、製品価値の最大化、アンメットメディカルニーズ

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

B Site http://sanaripatent.blogspot.com/

R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

Twitter http://twitter.com/sanaripat

中外製薬の本年上半期報告が届いた。国内市場では、約6%引下げの薬価改定の影響を受けているが、海外製商品売上高は、前年同期比11.4%増の好調を示している。

製薬企業の経営戦略は、特許切れ対策、ジェネリック指向など様々だが、中外製薬は先ず「個別化医療」を志向している。特定の病院で同一治療を受けても、その効果は、患者各自に特有の遺伝子特性に基づく体質の個性によって相異する。従って個別化医療では、疾患を進行させる分子のみに作用する「分子標的治療薬」と、体内の特定分子「バイオマーカー」に中心的役割を担わせる。この個別化医療に基づく創薬に、中外製薬は重点志向している。

その系として、効果が高く副作用が少ない創薬を実現するだけでなく、適応拡大を含めて、ライフサイクルマネジメントによる製品価値の最大化や、革新的な治療選択肢を構図する。具体的には例えば、リサイクリング抗体技術・スイーピング抗体技術といった革新的な抗体創製技術を活用した新規抗体医薬品の創製を早期に行うため、シンガポールに中外ファーマボディ・リサーチ社を設立したが、その研究所では、年間で20以上の抗体創製を目指す。

更に、アンメットメディカルニーズ対応の稀少薬にも取組み、医療の発展と人類の福祉への貢献を理念としているから、今次中外製薬報告に見る戦略の多様性は、戦略を超える福祉理念を具現するものと理解すべきであろう。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

« インドの数学・宗教・カースト | トップページ | 協和キリン富士フィルムバイオロジクス社のバイオシミラー医薬品開発 »