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2012年2月29日 (水)

富士重工「選択と集中」のスピードと態様

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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昨夕(2012-02-28:1745)NHK on Line「スバル「軽」生産の歴史に幕」記事は、1週間前(2012-02-23)の富士重工公表「富士重工、群馬製作所大泉工場開設30周年を迎えて」の内容と合わせて、富士重工の「選択と集中」のスピードと態様を理解すべきであるとSANARI PATENTは考える。自動車業界における選択と集中の態様には、車種の選択・集中を他の自動車メーカーとの提携で行うもの、コスト低廉な新興国メーカーとの提携で行うものなど多様化し、その革新速度も高まっている。生産地元の社会経済にも変革をもたらす富士重工の今後を把握するため、上記2発表・報道を先ず要約して置く。

1.    富士重工発表「群馬大泉工場開設30周年」→富士重工のエンジンとトランスミッションを生産する群馬大泉工場が開設30周年を迎えた(2012-02-23)。群馬製作所は、太田市を中心に、排気量1,6l3.6lで展開する全種類の水平対向エンジンと、小型車に搭載するリニアトロニック等のトランスミッションを生産している。これらの水平対向エンジンとトランスミッションにANDシステムを組合せたシンメトリカルANDは、低重心と車体の左右バランスの良さを特長とし、スバルの「安心と愉しさ」を実現する技術の中心となっている。富士重工はこれからも、スバルのブランドステートメント「Confidence in Motion」を通じて、顧客にお届する「安心と愉しさ」を確かなモノづくりで実現していく。

2.    昨夕NHK on Line「スバル「軽」生産の歴史に幕」→富士重工は、64年の及んだ軽自動車の生産を終えた。スバルのブランドで知られる富士重工は、1958年にその生産を開始し、軽自動車によって自動車メーカーとしての基礎を築いたが、7年前のトヨタ自動車との資本提携で、富士重工は四輪駆動など得意な技術を活かした車種に集中する一方、軽自動車は、トヨタ傘下のダイハツから供給を受けることとなった。

佐成重範弁理士感想→富士重工大泉工場は、戦時中、旧中島飛行機がゼロ戦を生産し、東大法学部の勤労動員先として、佐成重範弁理士は、同期の故三島由紀夫君らと共に、それぞれ、資材部・図書室に勤務したので、懐旧の念、更に新たである。

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2012年2月28日 (火)

「リースから新しいビジネスを」と、東京センチュリーリース浅田俊一社長

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野村IR紹介の東京センチュリーリース主催同社説明会に浅田俊一社長が出演し(2012-02-28ANA東京にて)、「リースから新しいビジネスを」の演題に、次世代ビジネスの創出を起動するリースの多様な機能の展開を解説したと、SANARI PATENTは解する。特に東京センチュリーリースは、「太陽光・地熱発電などに対応するため、環境エネルギー部を新設した(会社四季報)。

リース業界の発足後、約50年という、比較的若い業界で、業界全体の展望資料も少ないが、浅田東京センチュリーリース社長は、第一勧銀・みずほ銀行の副社長を経ているので、業界の体系的把握に立脚して、東京センチュリーリースの独自優位性を示唆したところに、本日の講演の価値を感じた。

リース業界の意味を敷衍すると、狭義のリースとファイナンスを含むと解する。両者の使い分けに、リース各社の独自性が発揮されるわけである。従って、リース業界の「いわゆる企業序列」も異なることとなる。例えば、狭義のリース事業(リースと割賦)の業況(2011-03)では、三菱UFJリース(1兆9157億円)、東京センチュリーリース(1兆5755億円)、に次いで、3位・日立キャピタル(1兆3139億円)、以下、芙蓉総合リース、興銀リース、リコーリース、NECキャピタルソリューションだが、ファイナンス(貸付その他)を合算すると、三菱UFJリースが3兆3935億円で首位、日立キャピタルが2兆6408億円で2位、東京センチュリーリースが2兆0498億円で3位だが、経常利益額では、1位・三菱UFJリース563億円に次いで東京センチュリーリースが442億円で2位である。

東京センチュリーリースの強みについては、「パソコンやサーバなど、企業内で必ず使用される情報通信機器・事務用機器は、、最もリースが利用されている物件だが、東京センチュリーリースは、情報機器専門の営業部門を設け、また、グル-プ会社に富士通リースを擁するなど、この分野のトップとして培った営業基盤とノウハウが、強みの一つである」と答えている。

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2012年2月27日 (月)

円高を製品値上げで吸収する実力、工作機械のオーエスジー

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もにづくりの基本用具・工作機械製造は、その専門技術・日本企業の得意分野だが、オーエスジー(東証1)の今次報告で、その感を新たにした。しかし、工作機械製造企業ならどこでも、というわけでもない。オーエスジーは、時代の変化を捉え、世界No.1の穴加工用切削工具メーカー志向という、明確な得意分野意識をもっている。重点顧客産業の拡大(=成長市場での顧客開拓、アジア市場での拡大(中国・韓国、製品ラインアップの拡大の、3拡大志向にも、集中と選択の堅実性が見られる。経営戦略としては、「タップのダントツ政策を推進し、成長のための利益を確保する」と共に「成長製品である超硬工具、および、これを含む成長分野へ積極的に投資し、将来の成長に結びつける」としている。

2011-11期の売上高は前期比16.5%増、営業利益は63.5%増、経常利益は69.8%増、純利益は56.5%増と表示し、「全ての地域で増収増益であったこと」「アジアでの売上高伸びが顕著だったこと」「円高でも海外売上高比率が向上を続け、49.7%に達したこと」「円高は製品価格の値上げやコスト削減活動により吸収できたこと」などを述べている。

佐成重範弁理士所見→オーエスジーの場合は、技術基盤の創成と経営戦略の奏功の典型的な範例と考える。

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2012年2月26日 (日)

潜在需要充足のうち、子育て支援は最重要

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新産業構造について経済産業省の関心は多岐にわたる。

41. (承B Site2012-02-26)潜在労働力としての女性の活用の余地は大きく(SANARI PATENT考察: 大臣発言用には、もう少し意を用いた表現にする方が良い)、2010時点において就業希望者として潜在労働力人口342万人と見られる。

42.少子高齢化による内需低迷が続く中で、女性の就労促進は世帯収入を増加させ、内需拡大にも繋がる。上記342万人の潜在労働力活用により、雇用者報酬総額が7兆円程度増加する。(SANARI PATENT考察: 一人当たり年2047000円で計算したようだ。もっと、女性の自己実現・才能発揮を起点とする高所得女性像を意図すべきである。)

43. 国内規制による参入制限で、需要が潜在化している事例は、福祉分野を中心に見られ、そこでは供給が過小になっている。例えば保育について、潜在待機児童数は85100万人。特別養護老人ホームの待機者数は42万人超。

44. ヘルスケアの事例→高齢者の潜在的なニーズを掘り起こし、医療機関と連携して、公的保険では十分に提供されないサービスを提供する企業や、優れたものづくり技術を活かして、医療現場のニーズに応える、高性能の医療機器を製造する中小企業の増強が必要。例えば、フィットネスクラブの株式会社コナミシポーツが、簡単な運動によるリハビリ指導など、高齢者向け新サービスを提供。また、プレス加工の株式会社岡野工業は、従業員4名の町工場だが、取引先には世界中の大企業が名を連ねており、例えば、注射針を、世界で初めて極薄の板をプレス加工しながら丸める金型技術を活かして、大企業と共同で、世界一細い、先端外径0.2mmの、痛くない注射針を開発した。

45. 子育て支援サービスの事例→2020年までに、施設型保育サービスの国内市場規模は、4.9兆円に拡大する見込みである。

佐成重範弁理士所見→子育て支援サービス事業の拡大は、日本の将来を決定する極めて重要な分野である。子を持つ願望が本能的に強い国民は持続発展性に富むが、日本では育児体制の不便が、決定的に不備である。北欧小国の福祉よりも先ず、フランスの出生率、女性就業率、育児体制を、徹底的に模倣すべきである。子供数をペット数が遥かに上回る日本の現状は、歪んでいる。

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2012年2月25日 (土)

国債消化への懸念がトリガーとなって日本売り発生の可能性

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昨日(2012-02-24)、経済産業省産業構造審議会の新産業構造分科会は、下記要約の原案を検討することとして開催したが、ここ数日の円高指向現象によって、どのように見解を修正したか、発表には準備を要すると思われる。

33,(承B Site2012-02-25) 国債消化への懸念がトリガーとなって、金利高、株安、過剰な円安といった急激な日本売りが発生し、日本経済に深刻な影響をもたらす可能性がある。 

34. すなわち、年金生活者や低所得者の実質資産型が3分の1以下になり、経済的弱者が困窮する。(SANARI PATENT考察: ここの説明は粗雑である。デフレを前提にすると、生活費は低廉化する。急激な株安で金融資産が減少するとしているが、低所得層貯蓄の株式構成比率は欧米に比して極めて小さい。失業率が11%超に増大するとしているが、円安で雇用が拡大する分野もある。)

35. そこで「守り」の空洞化対策が先ず必要である。(SANARI PATENT考察: ここで「急速な空洞化を防止するため」という表現を用いているが、「急激」でなければ宜しいのか、政策の立場を明示すべきである。)

36.「守り」の空洞化対策としては、「円高対策・国内立地支援等について、数年単位の対策として万全を期す。併せて、車体課税の見直し等により国内市場を活性化すること」「法人実効税率引下げや経済連携の推進など国内事業環境の国際的なイコールフッティングに、時間軸を明確にして取組む。(SANARI PATENT考察:「国際的なイコールフッティング」は勿論必要だが、例えば米国著作権法のFair Use規定のわが国著作権法への導入など、数年来、検討状態を永続している。)

37. 公的負担の増加の中でのマクロ経済運営においては、今後、短期的にも社会保障・税負担が増加し、これに、エネルギー価格増が加わるおそれがあり、一方、経済成長に資する施策として、復興需要、経済連携、法人減税等の効果を」期待する。

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2012年2月24日 (金)

老後不安の人々、産業空洞化は円安になっても戻らないなどのおそれ

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25.(承B Site2012-02-23)日本では、老後に不安な人の増加で、勤労者世帯の家計貯蓄率が上昇した。(SANARI PATENT考察: 年代別に考察すべきである。20歳代前半に貯蓄率上昇の傾向も見られている。) また、老後に不安ある人は貯蓄額を200~300万円程度上乗せする傾向あり。かくて、老後の生活不安が、消費者抑制に繋がっている。

26. そこで翻って、産業空洞化の悪影響と企業想定を超える急激円高進行との関係を見る。輸出企業の採算レートは、近年継続的に、円高水準を想定してきており、企業は円高への抵抗力を確保してきたが、2011年に入ってから、企業の採算レート・予想レート以上に実際に急激な円高が進行した。(SANARI PATENT考察: そして現時点では、上記予想レートよりは、やや円安のドル80円に達している。従って、この節は経済産業省において若干の書き改めを要することとなろう。)

27. 円高による根こそぎ空洞化が、おそれられてきたが、加工型製造業に加えて、これまで海外生産比率が低かった素材型製造業も、海外生産を拡大する見込みがつのってきた。ドル77円割れといった円高水準が継続すると、素材型製造業も含めて、サプライチェーン全体が急激に海外に移転すると、おそれられた。(SANARI PATENT考察: この「おそれ」がどう変化するか、為替変動を見守るほかないのか、もっと能動的主体的戦略はないのか。)

28. 実績値として、素材型製造業における「為替レートと海外現地生産比率の推移を見ると、ドル105円で10%100円で12%95円で14%90円で16%85円で18%80円で20%と推移してきた。加工型製造業では、105円で18%100円で22%95円で25%90円で28%85円で32%80円で35%と推移した。(SANARI PATENT要約)

28. 将来円安になっても、容易に国内に戻ってこないおそれがある。

佐成重範弁理士所見→コマツの海外売上高比率は81%、海外生産比率は49%、日立建機は各78%70%と安定成長している。海外比率を為替レートのみに結び付けることは、そもそも誤りである。

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2012年2月23日 (木)

我慢の経営の限界論、付加価値低迷の長期化

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経済産業省の産業構造審議会新産業部会の部会長は東大大学院・伊藤元重教授(引用写真↑)だが、同部会の中間報告は様々な角度からわが国産業の現況を考察している。

15.(承B Site2012-02-23)縮小均衡の悪循環は、将来不安の増大・国内貯蓄の上昇→国内消費の低迷→デフレ継続・期待成長率低下→我慢の企業経営・付加価値低迷→雇用環境悪化・労働所得低下→初来不安増大・国内貯蓄上昇、という循環になっている。

16.かくして、名目値で所得や売上が伸びないことが閉塞感の原因になっている。(SANARI PATENT考察: 転換期にあるかどうかは疑問だが、最近の円高が日本企業による対外国企業M and Aを活発にし、消費者が円高利用の直接輸入や海外利用を、閉塞せず楽しんだ実績も記録すべきである。) 

17.すなわち、日本のGDPは、2008-1~3期の517兆円から、2011-4~6期の462兆円に減少した。(SANARI PATENT考察: GDPは国内総生産だが、GNP・国民総生産は、海外生産活動の著増で、どのような数値になっているのか、表明すべきである。)

18. 上記のGNP変動要素は、民間内需が395兆円から354兆円に41兆円減、政府支出が114兆円から117兆円に3兆円の増である。

19.産業構造審議会の資料をSANARI PATENTが考察すると、米英と日独が対照的な傾向を示している。上記期間に、輸出の増加率は日本が際立って高く75%増、ドイツ(60%)が日本に次ぎ、米英は日独ほど高い増加率ではない(50%および127%増)。民間最終消費支出は、日独の停滞顕著だが(108%および103%)、米英は各17%程度増加している。

20. 日本は、輸入物価指数が上昇する一方、輸出物価指数が下落傾向にあり(公益条件の悪化)、「我慢」の競争に陥っている。(SANARI PATENT考察: 指数観察に偏している。輸入物価が著減している製品もあり、輸出数量が著増している製品もある。一律に「閉塞感」ではないから、分別論を展開すべきである。)

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2012年2月22日 (水)

「人的資本の総力戦」「中間層世帯の消費活性化」を経済産業省が強調

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6. (承B Site2012-02-21)世帯所得の増加による消費活性化のため、「男性・女性、若年層からシニア層まで、人的資本の総力戦で、付加価値を生み出し得る雇用環境を整備すること」「高齢者や女性の雇用拡大等を通じて、世帯所得を増加し、厚みのある中間層世帯の消費活性化につなげること」が重要である。(SANARI PATENT考察:「中間層」の概念に、国際格差が著しい。人的・物的資源が共に越国境で流動する次世代国際社会では、中間層の概念も極力、国際標準化する必要がある。わが国の中間層のみが高所得水準で定義されたままでは、政策は新店しない)。

7. 「新産業分野創出・産業構造転換を支えるよう」、社会の在り方を転換するためには、先ず「生産性に応じた賃金の実現と、女性・高齢者の労働市場参入」により、ダブルインカムによる世帯全体の収入増と総報酬額を増大し、厚みのある「中間層世帯」を回復すべきである。(SANARI PATENT考察:「回復」とあるが、女性が専業主婦となることを一般的としてきた日本社会では、回復ではなく「創出」に近い。フランス社会をモデルとして、「新生児保育体制を始め社会機構全体の新たな体制創出が極めて重要である。)

8.上記を実行する方向性として、年功賃金の見直し、多様な働き方の実現により、雇用のミスマッチを解消し、雇用機会を拡大する。すなわち、制度改革による、介護・保育などへの民間参入、ヘルスケア、家事・育児支援サービスでの新サービスを提供し、女性雇用など雇用を拡大し賃金水準を向上することが必要である。(SANARI PATENT注:「賃金水準の向上」は、世帯合算の収入についてであること、および、グローバル視点からの同一労働同一賃金の経済原則を基礎とするものであることを、先ず確認すべきである。)

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2012年2月21日 (火)

TDKに枝野経済産業大臣の期待と、TDK構造改革の志向

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枝野経済産業大臣が先日(2012-02-18)TDK成田工場を訪問した際にTDKに寄せた期待は、「TDKが展開しているような、レアアースを使わない技術の開発を国として更に進める」と述べられている(朝日)。TDKは同時に、半導体関連企業が直面している様々な課題にも取組んでいる。2012-03期の業績発表(2012-01-31)においてもTDKは、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

1.    世界経済を外観すると、先進諸国においては、欧州地域における政府債務問題に起因する金融資本市場の混乱が継続する中、景気判断の指標とされる住宅市場の低迷や失業率の高止まりが長期化するなど、世界金融危機後の停滞からの回復ベースが鈍化してきている。新興諸国においても、内需は概ね堅調であったものの、先進諸国の回復鈍化による輸出の減少や、第三国からの資本流入の減少など成長の足枷となりかねない兆候が垣間見られ、今後の見通しを一層不透明にしている。

2.    TDKの連結業績に影響を及ぼすエレクトロニクス市場では、その生産水準は、セット製品(最終財)により異なる。需要が拡大しているスマホを中心とするケータイおよびタブレット端末の生産は、前年同期の生産水準を上回り、引続き堅調に推移した。一方、薄型テレビおよびパソコンの生産は、需要変動により前年同期を下回る生産水準に留まっている。HDDの生産は、タイ水害で大幅減した。

3.    TDK2012-03期・連結見通しは、下期のエレクトロニクス市場における主要セット製品の販売見通しと、それらに搭載される電子部品の需要が、想定より低調に推移すると見込まれ、TDKの受注と操業度も前回公表事業の前提を下回ると予想している。従って、追加的な構造改革を要し、想定以上の構造改革費用を見込むこととなった。

佐成重範弁理士所見→TDKの省レアアース研究開発は、グローバルな経済価値を有する先端製品を創出し、国策的な意義も極めて大きく、枝野経済産業大臣による評価も一層高められたが、これら研究開発を活発に維持する事業全般の基盤が健全であるよう、産業政策の創意が望まれる。

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2012年2月20日 (月)

レアアースの種々相に対応するTDKの知財開発

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Q2(承B Site2012-02-20TDKが開発したシスプロシウム磁石代替製品は、スピーカー用にも同様に使用できるか。

A2 スピ-カー用にも全く問題なく使えると思う。最近のスピーカーは、エネルギー密度が高いが、最近、フェライトも高密度を実現できているので、フェライトに換える方法もあるかも知れない(SANARI PATENT所見→レアアース代替方法に選択肢があるという意味)。どうしてもネオシウムを使わなければならないものに対しても、シスプロシウムなしのもので対応できると思う。

Q3 今回(SANARI PATENT: 2011年末時点)レアアースが開発したのは、スピーカー用ではなく、モーター用か。

A3 基本的にはモーター用として考えている。

Q4 他用途への様々な代替を考えているようだが、スピーカー用ということで言うと、実際に使えるかどうか、実験はしていないということか。

A4 コーター用に使えるから、スピーカー用にも間違いなく使えると思っている。

Q5 技術的には、モーター用の方がクォリティレベルが高いということか。

A5 そうです。

Q6 研究開発体制について、レアアースには関連会社として半導体エネルギー研究所があるが、今後のシナジー、知財の使い方、利用の仕方はどうなるか。

A6 半導体エネルギー研究所については、TDKから役員を送り込んでいる。半導体エネルギー研究所は特許に強い会社だから、共同で進め得る案件については、定期的に持ち寄って協業している。

Q7 もっと密接に、色々な成果を出す考えなのか。研究開発という意味では外注関係の面もあるかと思うが、今後はどのように運営するか。

A7 各会社の独立性を尊重することが前提だが、競争激化に即応して、互いの強みを発揮し、連携を深める。

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2012年2月19日 (日)

自家発についての立場の相違

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大震災を契機として、自家発設置企業が増加したことは事実で、電力会社による電力供給の不安定や制限が現実に多発したことから、企業防衛・企業存続のために自家発を具備することの不可欠性が認識された。次いで東電社長の、「企業向け電力料金値上げは電力会社の権限」という発言が報道され、反発と共に、電力コストの見地からも自家発を、という意識が発生したことも事実である。

SANARI PATENTの所見としては、今後の電力需給体制の基本方針が未確立である現況においては、当面の電力供給不安定に対する対応としての自家発は別として、恒久的な企業戦略として自家発を考える場合、コスト比較上、算定前提の不確実性が多く、ある程度リスクを伴う判断にならざるを得ないと考える。

政策の不安定性は、「ピーク対策」にも存在するが、経済産業省がピーク対策の見地から自家発を現在、どう考えているかは、次のように要約できよう。

1.    通常の火力発電所の発電端効率は平均42%で、LNGコンバインでは59%というものもある。ガスエンジン等の分散型発電システムは、送電ロスがなく、高効率なものでは発電端効率が4146%、エンジン排熱利用の場合は総合効率として6070%になる場合もあり、その場合には、ピークカットに使われる電力としては省エネ効率が高くなる。

2.    電力需要は夜間少で中間多が一般的である。従って、昼間に自家発を入れると系統電力負荷が下がり、更に一層の省エネを推進するため、熱需要を有効に賄うコージェネとして活用するなど、系統電源の負荷平準化に資する政策上の位置付けを明確にすべきである。

3.    自家発の導入に関する最大課題の一つは初期の導入コストであり、投資回収の所要年数を含めて、需要企業の経営上の適切な判断が重要である。

佐成重範弁理士所見→上記3の経済産業省見解が適切である。

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2012年2月18日 (土)

需要家側ピーク対策としての蓄電の経済性

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電力需給合理化の柱としてピーク対策の重要性が認識されても、それは電力の需要者側・供給者側の立場の均衡のもとに策定されなければならないが、先ず需要者側のピーク対策について、経済産業省案は次のように見ている(SANARI PATENT要約)。

1.    電力需要者が先ず蓄電池を用いることにより、電力供給に余裕ある時間帯に蓄電し、ピーク時や非常時など、必要とするタイミングで放電することが可能になる(SANARI PATENT考察:それは当然のことだし、電力会社にとって有利であることは明白だが、需給双方の負担バランス及び負担コストを係数化しながら論議するのでなければ、一方の側のみの有利システムを示すに過ぎない)。蓄電システム単体でも、ピーク時や非常時など必要とするタイミングで放電することが可能だが、太陽光発電、風力発電などの再生可能エネルギーや各種発電電力とのベストミックスにより、より有効にピーク対策を行うことができる。

2.    蓄電システムは、現状では市場規模が小さいため、キロワットアワー当たりで約40万円するが(SANARI PATENT注:この表現は、経済産業省原文のまま)販売数量を拡大させ、量産効果により大幅にコストを下げることが可能であり価格をキロワットアワー当たりで約5~6万円にすれば、需要の拡大を充分図ることができる。(SANARI PATENT考察):5~6万円に、約9分の1にコスト低減を期待しているが、供給側が大容量蓄電池をもって、ピーク需要に応ずれば、国民経済全体株として、この低コスト化は更に低く、さらに早期に実現できるのではないか)。

3.    蓄電システム普及のための技術的課題は、省エネ性能の向上に加え、リチウムイオンを使用するシステムの安全性であり、業界全体として安全基準の策定、見直しに加え、第三者による認証制度を構築している。加えて、大量の再生可能電力を蓄電システムで平準化することにより、系統電力に逆潮流させたときの電圧や周波数の乱れを防ぐことができる。

佐成重範弁理士考察→需要側のピーク対策に伴う安全性・安定性の問題点を先ず、需要者側が把握して、想定外不具合の発生防止とコスト計算の的確を確保すべきである。

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2012年2月17日 (金)

韓国知財立国の盛況:KIM-HONG Letter

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韓国ソウルに本拠を置く国際的著名な特許事務所・KIM,HONG and ASSOCIATESNEWS Letter をお贈り頂いたが、「世界的な景気低迷にも韓国内特許・商標の年間出願件数が各5.6%14.3%増加したこと」など、韓国知財立国の盛況とKIM-HONG始め韓国特許事務所の活躍ぶりを顕著に認識させる充実した内容である。

今朝のNIKKEI電子版[2012-02-17/11:03]にも、「タブレット市場、アマゾンが2位、サムスンを抜く」と題して、米調査会社HISアイサプライが、「2011-10~12期のタブレット端末出荷動向は、2011-11に、競合商品よりも大幅に安い「キンドル・ファイア」を発売した米アマゾン・ドット・コムが一気に世界シェア14%を占め、「iPad」で市場を切り拓いてきた米アップル(57%)に次ぐ2位に就いた」と報じているが、これはこれまで世界2位であった韓国のサムスンが8%と3位の座に移ったことを示すものの、4位・米バーンズ・アンド・ノーブル7%、5位・台湾華碽電脳2%と続いて、日本社名を見ないのだから、アジア勢としては、韓国の優位を慶賀すべきであろう。

上記KIM,HONG Letterによれば、2011年間、韓国特許庁が受け付けた産業財産権出願総件数は372121件で、2010年の349273件の6.3%増を示した。うち、特許出願が179687件で5.6%増、うち、サムスン電子5588件を始めとして、LGエレクトロニクス、現代自動車が続いている。海外企業は、クアルコム1351件、ソニー517件、東京エレクトロニクス437件など。国別では、日本1万5556件、米国1万2252件、ドイツ3647件、フランス1778件と示している。

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2012年2月16日 (木)

枝野経済産業大臣・西沢東電社長応酬を知財立脚で考察

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東電の経営をめぐる経済産業大臣・西沢東電社長応酬が連日マスコミ評論対象となっているが、わが国の産業と国民生活の命運を決する重大要素と考えるべきであり、知財立国のインフラとして、どのような電力需給体制が求められるかの見地から、経済産業省・電力システムに関するタスクフォースが2011-12-27にまとめた論点整理を基盤にして、考察を進める。

上記タスクフォースは先ず次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1.    わが国の電力供給システムは、「部分自由化」と呼ばれる日本型の漸進的な自由化市場を構築してきた。すなわち、料金規制、供給義務が課された地域独占の「一般電気事業者を」を電力供給システムの主体としつつ、大口需要については、新規参入の電気事業者(PPS)の電力供給を認めるなど、部分的な自由化を導入し、順次、自由化市場の範囲を拡大してきた。

2.    上記により、安定供給を確保しつつ、PPSの参入や、競争による効率化など、一定の成果の評価も、一部に在るが、他方、一般電気事業者の地域独占を中心とする基本的供給構造に変化はなく、自由化や競争は極めて不十分との評価もある。

3.    一方、諸外国の多くにおいては、国営事業・独占事業の事業体制を変革し、競争原理や価格メカニズムを活用した効率化が進められている。

4.    翻ってわが国が現在直面している喫緊の問題は、震災を契機とした大規模電源の停止による供給力の不足に対応し、どのように効率的に安定供給を確保するかである。とりわけ、計画停電や電力使用制限の発動という強制的・画一的な需要抑制手段によって、多くの国民や企業に多大の負担と苦渋を強いたことを反省すべきであり、この震災教訓を十二分に踏まえた精度設計が必要である。

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2012年2月15日 (水)

マンション機能の多様化による関連商標概念の動向

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建物利用の多様化が著しいが、そのネーミングも多様化するので、関連商標が知財高裁の対象になる。「戸建マンション」と商標登録出願した株式会社秋月事務所に対して、特許庁が拒絶査定し、秋月事務所は不服の審判請求をしたが特許庁は請求不成立と審決したので、秋月事務所は知財高裁にこの審決の取消を訴求したが、知財高裁は秋月事務所の請求を棄却した(判決言渡2012-02-09:平成23行ケ10223審決取消請求事件)。「戸建」と「マンション」とは、が元来は相反する意味の概念だから、「戸建マンション」と結合した新概念は矛盾の一体化として新しく、商標登録に適するというのが秋月事務所の基本的主張だが、それが商標法上、なぜ認容できないのか、知財高裁の判断(SANARI PATENT要約)を以下に記録し、参考に供する。

1.    近時、戸建感覚のマンションが人気を集め、ネット上にも、「戸建感覚のマンションはプライバシーが高い」として、「マンションは、多くの世帯が共同生活を送る形式なので、とかくプライバシーが問題になり易い。いかに一つ一つの住戸の独立性を高めて、戸建感覚を取り入れるかが重要になる」、「専用の庭付帯など、戸建感覚を強調し、様々なスタイルのマンションを選べる時代が到来している」などの文言が見られる。

2.    秋月事務所の出願商標は「戸建マンション」の標準文字より成り、その構成中「戸建」は、「独立した一戸の住宅。一戸建て住宅」を意味し、また、「マンション」の文字は「中高層の集合住宅」を意味するものと認められ、いずれも建物・住宅関連の用語として広く知られている。しかしながら、マスコミ情報によれば、「戸建マンション」は、「戸建型マンション」「戸建て感覚マンション」「戸建風マンション」と実質的に同一の語として用いられ、戸建に近い独立性・建築形態を採る戸建のようなマンションが多数取引されている実情が認められる。

3.    従って、秋月事務所の本願商標は、これに接する取引者・需要者をして、「戸建て住宅の機能・特長を併せ持ったマンション」という意味合いを有する合成語として容易に認識・理解させると見るのが相当である。

佐成重範弁理士所見→ 今次知財高裁判決は、上記の認識に基いて、「出願商標は「自他役務の識別標識としての機能を果たさず」「誤認を生じさせるおそれがある」と判断したが、マンションの多様化が始まらない時代まで遡れば、その当時の商標出願としては認容されたろうか、仮定の問題だが、考えてみるのも演習課題となろう。

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2012年2月14日 (火)

「プロテニスプレーヤー錦織圭選手着用モデルの発売が決定」とユニクロ発表

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ファーストリテイリングが、グル-プ企業ニュースとしてユニクロ名で、「「プロテニスプレーヤー錦織圭選手着用モデルの発売が決定」と発表し、様々な機能繊維ムードが一気に湧き上がる模様である。勿論、English Pageを付帯しているから、「世界的に」である。内容(SANARI PATENT要約)は、

1.    ユニクロは2011年から、日本のトッププロテニスプレーヤー錦織圭選手に、テニスウェアを開発・提供してきた。今般、顧客の要望に応え、錦織圭選手が全豪オープンなどの試合で着用しているウェアと同型のモデルを発売する。(引用写真↑)。販売するのは、ゲームシャツ、ショートパンツから小物類までの計12種類、2012-04-02から、ユニクロ銀座店およびユニクロオンラインストアにて取扱う。(SANARI PATENT考察: 取組スポットの限定も優れた戦略と思われる。当日の顧客熱狂ぶりをマスコミがどう放映するか見物である)

2.    ゲームシャツについて、ウェアに対する選手からの最大のリクエストは、暑さ対策だった。東レと共同開発した「DRY-EX」は高品質の吸汗速乾素材。軽く薄い生地は、通気性が高く、真夏でも肌をサラッと保ってくれる。選手の体を細かく採寸し、筋肉の動きに干渉しにくいパターンを研究。

3.    更に、肌に優しいフラットシーマ縫製を採用することで、激しく動いたときにも気にならない着心地を完成させました。

4.    アーチェリーをイメージしたサイドのラインが、選手の気持ちを高め、パワフルなウイニングショットを生み出します。

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2012年2月13日 (月)

荏原と荏原実業:荏原の子会社ではない荏原実業と荏原の併進ぶり

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荏原も荏原実業も東証1部で、荏原実業が荏原(登記社名・荏原製作所)の実業子会社のように外観する向きもあるかも知れないが、荏原実業は1946年に風水力機械などの販売を目的として東京都に荏原工業株式会社として設立、1950年に荏原製作所と、風水力機械の販売に関し代理店契約を締結、1952年に商号を荏原実業に変更して今日に至っているので、資本関係は希薄である。

野村IRの紹介で荏原実業の資料が届いたが、マスコミの注目を集めており、例えば、

1.      高価医療機器の医院普及を促進する機能を、荏原実業のレンタル販売が注目される。投資経済(2011-11)は次のように紹介した(SANARI PATENT要約)。「荏原実業が2010年から販売している医療機器「ガンマ・ファインダ・リンパ節検定機器」の単品売に続き、レンタルサービスを開始した。荏原実業が日本総代理店としてドイツのメーカーから輸入販売してきたが、癌医療で最も重要な初期発明に有能な機器として欧米で急速普及しているのに、日本では単価550万円という価格から、一般病院・診療所への普及が遅滞していたのを、レンタル利用可能化により解決する。」

2.      荏原実業の製品は省エネ・創エネ製品が時流に即応し、「暮しと利殖」誌(2011-10)は次のように解説した(SANARI PATENT要約)。「荏原実業が海外企業とアライアンスを組んで販売している「省エネ型ブロフ」や、少ない水と電力で効果的に濾過できる高速濾過機などの需要が高まっている。」

佐成重範弁理士所見→荏原実業の発明で最近の特許庁公開事例を見ても、「歯科用オゾン水洗浄装置」(特許庁公開日2012-01-12)口腔内の嫌気環境においても効果的にオゾン水を到達させ、充分な殺菌効果を得る、「電解ユニットを製造する方法および装置」(特許庁公開日2011-12-08)など、得意分野をニーズに応じて拡大し、「地球と一緒に深呼吸」(Deep breathing with the Earth)の社是を全うしつつあり、既に知名度充分な業歴92年の荏原と同様、グローバルに成果と声価を高めていくことが期待される。

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2012年2月12日 (日)

理研ビタミン事業の食生活習慣健全確保の象徴性

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野村IRの紹介で理研ビタミン(東証2部)の最新資料が届いたが、国民全般のみならず、富裕化しつつあるアジア巨大人口の食生活習慣健全の確保を象徴する事業内容に改めて感心した。理研ビタミンは、理化学研究所からビタミンA部門を引き継ぐ形で1949年に創立され、ビタミンAの工業的濃縮技術「分子蒸留法」を技術的出発点としているから、出発自体が健康象徴的である。天然肝油から高品質のビタミンAを抽出し、一貫して「天然物の有効利用を図る」というポリシーのもと、研究開発を行ってきた。佐成重範弁理士が小学生だったのは満州国建国後の頃だが、体力増強・富国強兵時代にあって、ある程度の収入水準の家庭の子弟には、毎日昼食弁当後、天然肝油を各自負担で飲ませたが、実に飲み難く、我慢して飲めばドロップ(飴)を貰えるので、ほかの生徒に羨望された記憶もある。

理研ビタミン創立50年を超えた2000年には、キッコーマンと資本業務提携しているから、健康食として世界中に普及しつつある日本食の調味と実質の基盤を形成し、グローバルな貢献に至ることは確実と考える。事業内容の表示も、「家庭用・業務用向けの海藻・ドレッシング・調味料製品等の製造販売」「食品用・化成品用の品質改良材の製造販売」「その他、健康食品やビタミン製品の製造販売」と、極めて明快である。更に理研ビタミンのコア事業としての海藻事業は、具体的には「わかめ」を主体とし、理研ビタミンの歴史に育まれた原材料調達力を誇るが、世界最大の「わかめ」産地・中国(特に大連)に75%を依存したきたことが、日本特産を標榜してきた国内各地「わかめ」の海流循環放射能風評の影響を受けなかったことは、大災害後の国民食生活健全性を確保するため役立っている。なお理研ビタミンの中国拠点は大連理研海藻食品有限公司および理研食品(大連)有限公司、理研維他精化ス億品(上海)有限公司、青島福生食品有限公司、天津理研維他食品有限公司であり、台北・シンガポール・デュッセルドルフにも現地法人を有する。

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2012年2月11日 (土)

レアアース・レアメタルの使用量削減・利用部品代替支援事業を経済産業省が採択

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次世代先端産業においてレアアース・レアメタルは必須原材料であるが、資源偏在性が高く(SANARI PATENT注:「偏在性」も「遍在性」も「ヘンザイセイ」だが、正反対の語義であることが大問題)、入手困難性が高く、これらを主対象とする削減・代替・リサイクルの技術開発・実証評価等を補助金制度で支援することは極めて重要である。削減・代替について経済産業省は、磁石メーカー等の素材メーカーおよびその磁石が組み込まれたモーター等の製造メーカーを主対象とし、使用量削減・代替技術開発のみならず、省・脱レアアース部素材の採用に伴う製品の実証評価を支援する。ジスプロシウムは、ハイブリッド自動車、電気自動車等のモーター用磁石および高性能エアコンのコンプレッサー等に用いられ、生活者との馴染みも急速に深まる。

今回の上記事業公募において経済産業省は、省・脱ジスプロシウム磁石モーター実用化開発事業、市中リサイクル品を原料としたネオジム磁石製造のシステム実証事業など、計49件、補助金申請額計年間50億円を採択した。その事業効果として、高性能磁石に添加されるジスプロシウムについては、資源偏在性が高く、入手困難性が高いことから、環境・性能要件に応じて省・脱ジスプロシウム磁石への置き換えを要請し、それに伴う製品開発(実証・評価)を、この支援事業で促進することにより、国内全ての自動車用小型モーターメーカーのほか、一部の駆動用モーターメーカー、コンプレッサーメーカー、産業機械メーカー等の協力を得て、ジスプロシウムの使用量削減を加速し、約2年後には年間約200トンの削減効果を見込む。

また、この事業により、今後のジスプロシウムを含むネオジム磁石の排出量増加を見込み、リサイクル事業を促進する。

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2012年2月10日 (金)

中小企業IT経営力大賞2012の内容

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現下の経済変動に中小企業がどのように対処すべきか、在り方が分っていても、中小企業の経営資源不足から、実践できない場合も多いが、それらを超克して中小企業が生き、社会経済に寄与する在り方を具体的に例示することに、この大賞の意味がある。経済産業省はその2012年度版・経済産業大臣賞を次の例示のように発表した(2012-02-08(SANARI PATENT要約)

1.    株式会社メトロール→工作機械に組み込まれる高精度の精密位置決めスイッチの専門メーカーで、実質世界でのオンリーワン企業である。世界17国の海外顧客向けにHPを構築し、直販で受注し、生産管理システムを駆使することにより短納期生産を行い、決済はクレジットカード等による電子決済で、原則円建て・前金での販売を実現した。数千点の精密部品を組合せた数百種類の工業用スイッチを、標準在庫品が有れば世界中どこへでも一週間以内に配送できる体制を構築した。また、国内・海外拠点の従業員等と情報を」共有し、社内ブログを活用してスピーディに意思決定している。このようにして、生産性の向上とグローバル化という、中小企業の大きな経営課題に対する台の成果を挙げていることが特に高く評価される。

2.    株式会社小林製作所→生産管理システムを軸として、EDI受注(SANARI PATENT注:Electric Data Interchange)から関連図面情報の検索と生産計画指示、進捗管理、原価管理等の情報流通を自動化し、業務を効率化している。さらに、従業員全員の作業状況をWebカメラで記録することにより、ワークフローを客観的に実態把握して共有し、品質改善、技術の継承、スキルアップに活かし、従業員全員参加型のIT経営を実現した。特に生産状況がデータ一元管理されていることにより、顧客からの問合せやクレームに対する迅速な対応が、担当以外でも可能であり、また見積システムによる見積要求対応を迅速にして顧客の満足と信頼を高めている。このような総合的IT活用により、業績に大きく寄与していることが特に高評価された。

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2012年2月 9日 (木)

ピンクレディ側が最高裁で敗訴判決文の勘所

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ピンクレディをめぐるパブリシティ権訴訟は、最高裁判決が2012-02-02に言渡され、今次案件についてはピンクレディ側敗訴の結果となったが、パブリシティ権は今後デジタルコンテンツの産生量が著増することに伴って問題化する契機も著増すると予想されるので、最高裁会社判決文の勘所を備忘して置く(SANARI PATENT要約)

1.    本件は、ピンクレディを被写体とする14枚の写真を無断で週刊誌に掲載した被上告人(「女性自身」誌の発行者)に対して、ピンクレディな肖像が有する顧客吸引力を排他的に利用する権利が侵害されたとして、不法行為に基づく損害賠償を求めた事案である。

2.    平成18年ころには、ダイエットに興味を持つ女性を中心として、ピンクレディの曲の振付を利用したダイエット法が流行した。

3.    本件各写真は、かってピンクレディ側の承諾を得て女性自身誌側のカメラマンにより撮影されたが、ピンクレディ側は本件写真が本件雑誌に掲載されることについては承諾しておらず、無断で掲載された。

4.    肖像を無断使用する行為は、「肖像それ自体を独立して鑑賞の対象となる商品等として使用し」「商品等の差別化のため商品に付し」「「専ら肖像が有する顧客誘引力の利用を目的とすると言える」場合に、パブリシティ権侵害として不法行為法上、違法となる。

5.    しかしながら、本件記事の内容は、ピンクレディそのものを紹介するものではなく、ピンクレディの曲の振付を利用したダイエット法について、その効果を見出しに掲げ、イラストと文字によって、これを解説すると共に、子供のころにピンクレディの曲の振付を真似ていたタレントの思い出等を紹介するというものである。そして本件記事に使用された写真は、200ページの記事のうち計3ページで使用されたに過ぎず、記事の内容を補足するため使用されたというべきである。従って、被上告人の上記行為は、「専ら上告人の肖像の有する顧客吸引力の利用を目的とするものとは言えない、」

佐成重範弁理士所見→今次最高裁の見解は、米国著作権法のFair Use条項の理念に一致しているものと解し、賛意を表する。(注)平成212056損賠政策請求事件・平成240202日最高裁第一小法廷・判決・棄却

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2012年2月 8日 (水)

NIPPN最近の発明活発、特許庁公開事例

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NIPPN→日粉→日本製粉だが、ニッポンセインとは発音しないから、NIPPNニップンはやはりユニークなグローバルブランド(米国・中国・タイ等に現地法人)である。NIPPNの食品事業は「食品素材」「加工食品」「冷凍食品」「中食」の4分野から成り、ヘルスケアとペットケアの2分野を併有するが、日本の子供数1800万人に対してペットは犬猫だけで2100万ペットに達するから、国内のみでも大市場を擁し、欧米では日本以上にペットの家族化が進んでいるから、ヒトとペットの双方ケアは正に超大市場である。

中央研究所は4部門を擁し、うち1部門で、特許・実用新案に関する事項を専門的に扱って、社内各部署・関連会社で生れた発明や考案を知的財産権として取得・管理している。最近のNIPPN出願の特許庁公開発明は、例えば、

1.    半透明なベーカリー食品用上掛け組成物及びこれを使用したベーカリー食品(特許庁公開日2012-01-26)→冷めたドーナツでも容易に均一に被覆でき、充分な付着性を有する半透明なベーカリー食品用上掛け組成物及びこれを使用したベーカリー食品を提供する。

2.    電子レンジ調理用フライ様食品に使用するバッターおよびその製造方法(特許庁公開日2011-12-22)→油揚することなく電子レンジのみで油揚したのと同様な外観と食感のフライ用製造できるバッターおよびその製造方法を提供する。

3.    ブドウから抽出物を得る方法、食品の製造方法及び化粧料の製造方法(特許庁公開日2011-11-08)→ブドウから抽出物を得る際に、所望する有効成分を効率よく得ることができる方法を提供する。また、ブドウから得た抽出物を使用して食品や化粧料を製造する。など。

佐成重範弁理士所見→「世界規模でダイナミックな動きを見せる小麦」を素材として、食の安全と多様化に的確かつ即時対応することは、それ自体がビジネスメソッドの発明の連続であり、製造に係る発明の累積と重合してNIPPNの基盤を形成している。

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2012年2月 7日 (火)

資格学校TAC(東証1部)研修卒、酒井俊之弁理士の卓見

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専門能力をもって社会経済に貢献をと志望する内外多数の需要に応えて、資格試験研修のTACは、中国大連にまで進出し、2012年度の売上高は250億円、堅実な収支内容は、会社四季報にも「増額」の見出しで要約されている。野村IRの紹介でTACの最新資料も届いたが、TAC研修で難関試験に合格した方の手記のうち、現・創成国際特許事務所・酒井俊之弁理士の「弁理士は、知財を競争資源として活用する経営戦略家です」と題する所見が特に光っているので、同感の意をもって要約しておきたい。なお同弁理士は、1976年生れ、慶応大理工学部情報工学卒、同大学院基礎理工学修士了という勉強家でもある。

1.    弁理士業務の現状としては、出願よりも提案やプラニングが多いケースもある。それは非常に面白い部分でもある。企業を守るための支援メニューを作り、場合によっては、企業が持つ経営上の問題点を、知財というツールを使って解決に導くことが、今や弁理士に求められていることと思う(佐成重範弁理士所見:酒井俊之弁理士は、この資料作成時点では、創成国際特許事務所の福島事務所長であるが、国の復興計画には知財開発拠点を東北に置いて復興を支援する新規予算も計上されており、情報工学に強い東北大学と共に、新たな復興スキームを創成されることを望む)。

2.    弁理士にとって、出願書類作成は最低限の資格要件に過ぎず、しれ以上の局面で顧客との信頼関係のもとに、その企業の知財部員として活動することが求められている。マーケティングや技術系統の企業要員の各視点のいずれにも立って、知財を経営に活かすことである。

佐成重範弁理士所見→弁理士法の数次にわたる改正によって、弁理士の職務には専権業務に加えて、コンテンツ関連ほか多くの非専権業務も明定されたが、これらの総合以上に、知財専門家ないし企業戦略家としての広汎な活躍が、顧客および社会の双方から期待されていると自覚する。

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2012年2月 6日 (月)

ものづくり内閣総理大臣大賞の受賞案件に見る技術時流

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今次経済産業省関係7件はR Site2012-02-05に記したが、国土交通省関係も下記7件(SANARI PATENT要約)で、耐震性塩ビ管関連など、技術時流も見られる。

1.    受賞者の所属企業:エム・シー・エル・コーポレーション、川崎重工業→ ベル工法(耐食・耐震に優れた塩ビ管を用いて下水道を構築する方法)

2.    受賞者の所属企業:新日鐵エンジニアリング、日鉄トピーブリッジ、JFEエンジニアリング→ジャケット式桟橋の長期防食工法システム(100年間の維持管理費を大幅に低減する技術)

3.    受賞者の所属企業:内尾建設板金→建設マスター(SANARI PATENT注: 優秀施工者国土交通大臣顕彰者の通称:)

4.    受賞者の所属企業:中岡鈑金工業所→建設マスター

5.    受賞者の所属企業:松井組→建設マスター

6.    受賞者の所属企業:松島瓦店→建設マスター

7.    受賞者の所属企業:ユニバーサル造船→世界の大型船の形を変えた省エネ船首の開発(SANARI PATENT注:同社は、流体・構造・氷海・特機の各造船分野で活発な研究開発とその公表を続けている:(引用写真↑)

厚生労働省関係5件は、

1.      受賞者の所属企業:神戸製鋼→卓越した技能者(現代の名工)

2.      受賞者の所属企業:大六鋳造→卓越した技能者(現代の名工)

3.      受賞者の所属企業:川崎重工業→卓越した技能者(現代の名工)

4.      受賞者の所属企業:三菱重工業→卓越した技能者(現代の名工)

5.      受賞者の所属企業:三菱重工業→協和エクシオ、デンソー、日産自動車、日立プラントテクノロジー、トヨタ自動車、亜細亜印刷、にいがた製菓→ 技能五輪国際大会の金メダリスト

文部科学省関係の19件は、来る10日に発表される。

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2012年2月 5日 (日)

DAISO Japanの海外展開:低価格ゼネラルマ-チャンダイザ

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渋谷道玄坂の東急プラザは、昨日土曜日、相変わらず全館、溌剌とした渋谷愛好者の活気に満ちていたが、その内でも、ひときわ華やかな装いと賑やかさが目立ったのはDAISO Japanの東急プラザ店である(写真↑)。

株式会社大創産業の創業は50年前、年間売上高3411億円(2011-03)、国内店舗数2620、海外26国・587店舗という大業容に成長し、東急ストアなどの大手量販店との取引している。多数のメディアが次々にDAISO Japanのユニークな新製品を紹介して注目記事にしているので、口コミ以上の自動宣伝になっている。

社名も「大創産業」で、クリエイティブだが、同社・矢野博丈社長は、「百貨店・スーパー・コンビニに次ぐ第四の業態」と題して、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

1.    出店ペースを、やや緩めたいが、大型SMやショッピングセンタ、デベロッパからの出店要請が相次ぎ、拡張を続けている(SANARI PATENT考察: 海外各地での新規出店も活発)。

2.    商品アイテム申し上げます。」拡大し、もう単なる「100円ショップ」というジャンルでは括れなくなっている。ワンコインで気軽に楽しさが買える店似」とどまらずより生活に密着した「必要不可欠な日常ストア」として確実に、消費者のニーズに密着していく(佐成重範弁理士考察・米国大都市でも、生活事情に即応する「One Dollar Shop」の大人気がマスコミ放映されている。DAISO USAも、DAISO Japan同様に、美麗とアイデアで大人気の模様)。

3.    月間「商業界」では、DAISOを、「百貨店・スーパー・コンビニに次ぐ第四の業態」と認識している。

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2012年2月 4日 (土)

「新たな越境EC支援策」を経済産業省が発表

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経済産業省は、「新たな越境EC支援策を公表~越境ECを通じた日本の中小企業者の海外展開を応援します」と題して、次のように述べている(2012-02-03(SANARI PATENT要約)

1.    人口減少や少子高齢化の進展で、閣内市場縮小が懸念され、日本企業は海外市場への進出を図っている。大企業については、現地法人を設立する方法で海外進出する例も多いが、経営資源が限定される中小企業の場合には、同様の方法での海外市場進出は容易でない。

2.    従って、比較的すくない費用で、地理的製薬を超えて世界市場に製品を販売することが可能な越境ECは、中小企業の海外進出手段としての実際性が大いに期待される。経済産業省は既に2011-06策定の「中小企業海外展開支援大綱」において「インターネットを活用した新規市場開拓支援」として越境ECの積極的活用を打ち出している。

3.    一方、越境ECビジネスは未だ発展の途上にあり、事業展開する上で必要となる基本的情報やノウハウが不足し、越境ECによる辞展開を躊躇している中小企業者も多い。

4.    従って経済産業省は、越境ECに関する基本情報の提供およびわが国中小企業による越境EC活用による販路開拓を支援し、越境ECに取組む事業者の拡大等、越境ECを一層促進する。その内容は、「海外向け販売サイトの構築支援」「海外向け広報活動支援」「越境ECの成功モデルの普及啓発」である。

佐成重範弁理士所見→誠に時宜を得た政策で、当面の中小企業対策の柱とすべきである。また、海外における、中小企業の知的財産活用の現地即応化について弁理士の活動すべき重要な場である。

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2012年2月 3日 (金)

ルネサスエレクトロニクスの「半導体装置の製造方法」特許出願拒絶審決を知財高裁が取消

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ルネサスエレクトロニクスの事業基盤を先ず見ておくが、会社四季報は同社を「NECエレとルンネサステクが統合、半導体世界5位級。LSI主軸。車載用で世界シェア4割」と特色付けている。

ルネサスエレクトロニクスは、発明の名称「半導体装置の製造方法」について特許出願したが拒絶され、特許庁に不服審判を請求したが「請求不成立」の審決をうけたので、その取消を知財高裁に訴求し、知財高裁はルネサスエレクトロニクスの請求を認容して、特許庁の審決を取消し、ルネサスエレクトロニクス(訴訟代理人・筒井大和弁理士ほか)の上記特許の特許性を認めた。(判決言渡2012-01-31:平成23年行ケ10121 審決取消請求事件)。

特許庁審決の理由は、ルネサスエレクトロニクスの上記発明(以下・本願発明)は、周知技術(引用発明・周知例)に基いて、当業者が容易に発明できたものだから、進歩性という特許要件を満たさないことである。

知財高裁は、ルネサスエレクトロニクスの本願発明が、引用発明に周知例記載技術を適用することにより容易に想到できると、特許庁審判が判断したことには誤りがあり、これを取消すべきものと判断した。すなわち、「引用発明は、これに基づく方法によって、基板と、集積回路を形成し、この基板に取り付けられるチップと、このチップをこの基板の一つの面に位置する外部電気接続領域に接続する新規接続手段と、封止容器と、をそれぞれに含む複数の半導体パッケージを、効率的に製作することを目的とし、ルネサスエレクトロニクスの本願発明の解決課題、すなわち、個々の樹脂封止型半導体装置が元の配線基板のどの位置にあったかを配線基板の分割後においても容易に識別できるようにする、などについては、何ら示唆および開示がないと判示した。

知財高裁は上記ほかの判示をもって、特許庁審決の「容易想到性」判断には誤りがあり、「原告ルネサスエレクトロニクスの請求には理由がある。その他、被告・特許庁長官は縷々主張するが、いずれも理由がない」と判断し、原告ルネサスエレクトロニクスの請求を認容した。

佐成重範弁理士所見→「当業者」という概念は特許法域独自のもので、法学の全体系の見地から考究すれば、多くの論説をもたらすと思うが、今は、ルネサスエレクトロニクスのこの特許成立が、同社の現況打開に資することを期待するのみである。

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2012年2月 2日 (木)

株式会社ジェイテクトの「転がり軸受装置」発明の特許無効事件

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ジェイテクトは、「転がり軸受装置」の発明について特許出願し特許登録を受けたが、Xは、この特許は無効として特許庁に無効審判を請求し、特許庁は、Xの請求を認容して、ジェイテクトの上記特許を無効とすると審決した。そこでジェイテクトは、この審決の取消を知財高裁に請求したが、知財高裁はジェイテクトの請求を棄却し、上記特許無効の審決を支持し、X(訴訟代理人・幸田全弘弁理士ほか)が勝訴した(2012-01-30判決言渡:平成24年行ケ10158審決取消請求事件)。

ジェイテクトの立場から考えれば、一旦付与された特許が無効とされるのだから、特許権取得に基いてなした行為が前提を欠くこととなり、経営の安定性を侵されたことは事実だが、特許庁の特許査定が違法であったとすれば、これを覆すことが真の法的安定という、制度の建前である。ただし、違法か否かの判断が、「従来技術からの想到容易性の有無」という、技術判断に依存する結果、判断者に対する高度の信頼が特許庁審決・知財高裁判決の各段階で確立されていることが特許庁制度の基盤である。

ジェイテクトが特許付与されたのは、「車両等に用いられる転がり軸受装置」に関する発明であるが、Xは、既存の日米特許、光洋精工の技術文献などによる従来技術を引用して、ジェイテクトの本件発明は、従来技術から想到容易であるから、進歩性を欠き、特許要件を充足しない、すなわち、ジェイテクトの特許は無効と主張して、特許庁審判および知財高裁判断の支持を得、ジェイテクトは、その本件特許を無効と判断された。

本件における「想到容易性」の具体的判断に関する論点は、知財高裁判決に極めて詳細に記述されており、参考とすべきである。

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2012年2月 1日 (水)

グローバルネットワーク時代に対応する国際標準化

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諸般の国際交流のうち電気通信の分野は特に、通信方式や機器の国際標準化を必須要素とするから、ITU(国際電気通信聯合)の発足は電気通信の歴史と共に古く、同様に電気利用の分野であっても、通信以外では、受電機器や配電電圧・周波数が国際統一されてこなかったのと対照的である。しかし、物流も情報流もグローバルに拡大する以上、国際標準化が行われて、それに合致することにより世界市民が等しく受益し、企業もグローバルに発展できることは容易に認識できる。また、国際標準化をリードする企業ないし企業群が国際競争において有利であることも容易に認識できる。

しかし、内閣知財戦略本部の検討においては、国際標準化の2態様、すなわち、制度的国際標準化と事実上国際標準化の各本質に関する認識に確認を欠いていると佐成重範弁理士は考える。企業ないし企業群が世界市場においてシェアを拡大し、事実上の国際標準化を達成した基盤に立って、これを制度上の国際標準化し、グローバル市場を制覇することが企業戦略であるべきだと、予てより主張してきた。

この意味で、内閣知財戦略本部が来年度政策立案において、「戦略的な国際標準化活動を実行強化するための環境を整備する」とし、「グローバルネットワーク時代に対応した国際標準化活動の基盤をいかに構築するか」を論点として掲げながら、制度上の国際標準化戦略に終始していることは極めて不十分と佐成重範弁理士は考える。しかし、内閣知財戦略本部が、「国際標準化活動におけるスピードの変化」や「国際標準化活動における審議内容の変化」について指摘していることは、それ自体は、この課題に対する認識を深める意味で評価すべきである。ただし、電気通信分野でESTIEUの事実上国際標準化を達成しつつ、その世界標準化を遂げていった実績を範とする動きが明示されていない。

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