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2011年10月31日 (月)

「新事業創生」目的のM and A適正対価

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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オリンパスの今次問題は、事の性格とオリンパスのグローバルな声価のため、日米欧のマスコミが挙って報道・論説し、その早期決着が望まれるところであるが、当のオリンパスは、連日のように「適時情報開示」を行っており、「新事業創生」目的のM and A適正対価等について表明したその見解は、特許技術等の知的財産権を包括買収する海外企業買収が、円高の基盤で益々活発になっている折柄、参考に値すると佐成重範弁理士は考える。以下、オリンパスの「記者会見の発表内容について」(2011-10-28)など一連のオリンパス追加発表内容(SANARI PATENT要約)を見る。

(1)  一部報道機関において、米国連邦捜査局からオリンパスに対して接触があったかのような報道がなされているが、そのような事実は、現時点(2011-10-28)では確認していない。

(2)  株式会社アルティス、NEWS CHEF株式会社、および、株式会社ヒューマラボ(以下「新事業3社」と総称)の2012-03期売上目標は、各18億円、25億円、22億円。2008年にオリンパスが新事業3社を子会社化した時点での2013-03期売上見透しは、各194億円、422億円、269億円である。

(3)  ジャイラス社買収については、オリンパスは、医療事業において、7割以上の世界シェアを持つ消化器内視鏡に加え、その周辺領域である外科・処置具等の低侵襲治療市場の領域を伸ばす在来方針のもとで、この領域の高周波エネルギー技術に強いジャイラス社の買収に至った(2007)。この買収は、同分野における「理想的な製品の補完関係」と「全世界での販売網の拡充」を実現し、オリンパスのビジネス基盤拡充に大きく貢献している。

(4)  上記方針に基く買収対象候補は、もともと6000億円~7000億円規模の大規模買収を想定していたことから、ストラテジックコンサルタントの選定に当たっては、「適正な買収価格算定だけではなく、「ターゲット選定能力」「M and Aの世界での強いコネクション」、大規模買収に対応した「資金調達等のコーディネーション能力」までも含めた総合的な会社を必要とした。

佐成重範弁理士所見→ 上記を含めて、2011-10-2728両日の本件オリンパス発表は17頁にわたる詳細な内容と見解を示しており、諸般の事情を十分に理解して本件についての意見を持つと共に、M and A案件における参考とすることが適切である。

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2011年10月30日 (日)

「要素技術・開発技術の総合メーカー」ワイエイシイの動向

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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ワイエイシイ(東証1部)は、メモリーディスク事業、半導体事業、プラズマシステム事業、フィールド・エミッション・ランプ事業、太陽電池事業と、次世代を担う先端要素技術開発の総合メーカーとして、四半期ごとの波動を含みながら、通年増収増益の展開が注目されている。その波動を追跡することは、その事業分野全般の動向を卜するに足りると、SANARI PATENTは考える。例えば2011-04-0106-30期においては、ワイエイシイの売上高は前年同期比167.8%と著増したが、損失が増加し、しかし、2012-03-30期通年としては、前期比、売上高180億円(56.5%増)、営業利益13億円(86.0%増)が見込まれている(下期挽回)。ワイエイシイは、この間の動向を次のように述べている(SANARI PATENT要約)

(1)  ハードディスクおよび半導体関連装置分野では、新興国の自動車・家電関係の半導体需要やスマホ端末の需要により、業績が順調である。

(2)  液晶関連装置分野では、スマホ・タブレット端末需要により中型装置を中心に売上高を確保しているが、韓国・台湾の廉価装置と競合している。

(3)  太陽電池関連装置分野では、太陽光パネルの過剰在庫に起因する生産調整や価格競争が収益に影響している。

(4)  加熱処理装置分野は、スマホの小型液晶パネル用需要で、堅調である。

佐成重範弁理士所見→ ワイエイシイの「プラズマ・ドライ・エッチング装置」の需要増が注目されている。ワイエイシイのプラズマシステム事業部の業務は、プラズマテクノロジーを核として、プラズマエッチング、アッシングなどの微細加工技術・表面改質技術・積層膜処理技術により、フラットパネル業界、半導体業界、電子機器業界等に幅広く浸透している模様である。

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2011年10月29日 (土)

「法律事務所」関連の商標登録で知財高裁判決、特許庁敗訴

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「ユニバーサル法律事務所」という商標登録を出願した本件原告Xが、既存の他者「Universal」商標と類似するとの理由で、特許庁から登録を拒絶され、不服審判を特許庁に請求したが「請求不成立」と審決されたので、この審決の取消を知財高裁に訴求し、知財高裁は原告の請求を認容して特許庁の審決を取消し、訴訟費用は被告特許庁長官の負担とすると判決した(判決言渡2011-10-24・平成24年行ケ10131審決取消請求事件)。商標の類否の判断において、弁護士業務と弁理士業務の関連なども考察されており、特許庁と知財高裁との判断の相異を、今後の類似案件に演繹して参考とすべきである。ここには知財高裁の判断として示された記述のみ要約する。

(1)  当知財高裁は、原告X主張の取消事由には理由があり、特許庁の本件審決は違法として取消されるべきものと判断する。

(2)  原告Xの出願商標「ユニバーサル法律事務所」は、左に「ユニバーサル」の標準文字が片仮名で表記され、右に「法律事務所」の標準文字が漢字で表記されている。

(3)  被告特許庁の引用商標は、図形および「Universal」欧文字筆記体の組合せから成る。

(4)  出願商標の「ユニバーサル」は、「普遍的な、全世界の」等の意味を有する一般的な語であって、格別に強い印象を与える名称とは言えず、「ユニバーサル」の部分のみによって「法律事務所」の役務の出所が識別されることは、通常はない。

(5)  引用商標からは、法律事務所であるとの観念は生じない。引用商標の図形からは、看る者によっては上記各観念に対応する称呼を生じる余地があり、また、文字部分から「ユニバーサル」の呼称を生じる余地があるが、必ずしも、一義的に確定できるものではない(佐成重範弁理士考察:この結びの表現に要注意)。

(6)  被告特許庁は、インターネット・新聞・雑誌などで、「法律事務所」の表記を省略する例があることなどから、X出願商標中の「ユニバーサル」部分のみが、自他役務の識別機能を果たし得る部分であると主張するが、弁護士法との関連もあって、「法律事務所」の文字を省略する例は少ない。

(7)  X出願商標と特許庁引用商標とは、概観において著しく異なり、観念において相異し、呼称において一部共通するものの、取引の実情を考慮するならば、類似するとは言えない。これらを全体的に考察すると、X出願商標と特許庁引用商標とが、役務における誤認混同を生じるおそれはなく、特許庁審決の判断には、誤りがある。

佐成重範弁理士所見→ 原告主張の中にには、「弁護士と弁理士の業務範囲」について、「原則として取引者・需要者は、当該弁護士が所属するユニバーサル等の名称等によって役務の出所を認識・判断できるから、弁護士が提供する「訴訟事件その他に関する法律事務」と、「通常は弁理士が提供する「工業所有権に関する手続の代理又は鑑定その他の事務」とは、仮に同一又は類似の商標が使用された場合でも、誤認混同のおそれはない」旨の主張を詳述しているので、司法書士・行政書士を含めて、法律業務専門職の参考になる場合があろう。

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2011年10月28日 (金)

特許庁長官が敗訴、知財高裁・テトラパック関連発明の特許性

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流動性食品等の包装容器用積層体の分野は、新たな流動性食品等の開発が間断なく進む状況のもとで、技術開発が特に広汎に要請されるが、日本テトラパック株式会社は、発明の名称を「積層材料、積層材料の製造方法、積層材料のヒートシール方法および包装容器」とする発明について特許出願し、拒絶査定されたので、不服審判を請求したが、請求不成立と審決されたため、この審決の取消を知財高裁に訴求し、知財高裁は日本テトラパック(本件訴訟代理人・清水正三弁理士)の請求を容認して、特許庁の審決を取消すと共に、訴訟費用は被告特許庁長官の悲嘆とすると判決した(判決言渡2011-10-24:平成23年行ケ10022号・審決取消請求事件)。争点は要するに、日本テトラパックの本件発明が特許権付与の要件である進歩性を有するか否かであって、特許庁の査定および審決はいずれも、進歩性を認めなかったのに対して、知財高裁は進歩性を認め、上記判決をくだした事件である。

佐成重範弁理士所見→ ここには、上記進歩性の有無判断の内容を要約することよりも、このような。特許庁・知財高裁間の判断の相異という現象がもたらす影響の一つとして、産業経済のグローバル化に即応する、いわゆる「特許権のグローバルな相互承認」の実現を目指すべしという先進国等の特許庁等における主張が、実現の根拠を極めて希薄にするという現実の指摘にとどめる。この「特許権のグローバルな相互承認案」については、最近の発言として、元特許庁長官・現住友電気工業常務・中嶋 誠氏が朝日新聞(2011-10-17)に寄せた「特許制度、グローバルな相互承認を」と題する論考があるので、先ずこれを要約する。

(1)  現在の特許制度は、企業活動の急速なグローバル化に十分対応できていない。国境を超えて有効な特許が必要になっているのに、発明者は各国の特許庁ごとに出願し、審査を受け、その国の特許権を取得しなければならないからだ。

(2)  世界全体で年間190万件の出願のうち、外国への出願が4割を占める。各国の特許庁が先行技術文献を検索し、その出願が世界で初めての発明かどうかを重複して審査するのは、審査待ち時間の長期化、コストの増大を招いている。

(3)  望ましい特許制度は、発明者が自国の特許庁に出願し、審査され、取得した特許権が他国で改めて審査されずに、世界中で保護されることである。

上記中嶋氏論のうち、先行技術と出願発明の異同の判断を、世界各国の特許庁が相互承認することの現実性と利点は、かなり明瞭である。しかし特許権付与の本質は、先行技術との相異を前提として(すなわち、出願発明に新規性を認めるとして)、その新規性に「進歩性」すなわち、「先行技術からの非容易想到性」を認め得るか否かにある。日本国内でも欧米でも、特許庁の判断が知財高裁またはこれと対応する裁判所で否定される例は数多い。先行技術の各国特許権相互認識ないし認識の共有までは現実的に有用だが、審査結果の相互承認については、当初審査国において特許付与が知財高裁により取消される場合も数多い現行制度の妥当性を確認し、性急な結論を差し控えるべきである。

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2011年10月27日 (木)

イオンが各地モール型ショッピングセンタ等のブランド力強化

イオンが各地モール型ショッピングセンタ等のブランド力強化

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イオンは今日(2011-10-27)、イオン北海道株式会社、イオンリテール株式会社、イオン九州株式会社が運営する、総合スーパー「イオン」を核店舗とするモール型ショッピングセンタの名称を、2011-11-21に、「イオンモール」に統一すると発表した。その趣旨を次のように述べている(SANARI PATENT要約)

(1)  イオンは、各事業の競争力強化に向け、「選択と集中」の観点から、今後成長が見込まれる事業領域に、経営資源を重点的に配分し、効率化を目指している。今回、ディベロッパー事業において、ディベロッパー会社間の機能統合の一環としてショッピングセンタの名称を統一する。

(2)  これにより、スケールメリットを追求するほか、ブランドの認知度を更に向上させ、高い成長力と収益性の両立を実現する。

(3)  2011-11-21に「イオンモール」に名称変更するのは、ショッピングセンタは全国58センタで、商業専業ディベロッパー会社であるイオンモール株式会社が運営する52ショッピングセンタと合わせて、合計110グル-プのモール型ショッピングセンタが、「イオンモール」に名称を統一する。

(4)  また2011-11-21に、イオンリテール株式会社、イオンビッグ株式会社が運営する近隣型ショッピングセンタの名称を「イオンタウン」に変更する。これにより、イオングル-プの近隣型ショッピングセンタの商業専業デベロッパー会社であるイオンタウン株式会社が運営する45ショッピングセンタを合わせて、合計104の近隣型ショッピングセンタが「イオンタウン」の名称になる。

(5)  既に201-03-01に、地域密着とスケールメリット追求を目的として、イオンリテール株式会社と株式会社マイカルの合併を期に、「ジャスコ」「サティ」「ポスフール」など全国の総合スーパーの店名を「イオン」に統一しているが、上記名称統一により、ショッピングのほかエンタテイメント、飲食、コミュニティ機能をワンストップで提供できる利便性に加えて、これまで以上に一体となったサービスやプロモーションを提供する。

佐成重範弁理士所見→ イオンの年間売上高規模は既に5兆円を超え、2012-02期は5兆1050億円と予想されているが、単に生活密着の大商業企業たるにとどまらず、他の類似業態と共に、わが国の地方インフラとして、生活物資のサプライチェイン確保や情報伝達ネットワーク、更には治安保全機能まで含めて、政治行政が寄せる期待も高まり、かつ、累次の災害発生情報において、そのインフラ性を発揮した。この意味でも、イオンのブランドポリシーを理解し周知することの意義を強調したい、

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2011年10月26日 (水)

高機能材料等が好調で日立製作所が前回予想対比、上半期大幅増益修正

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今日(2001-10-26)日立製作所は、本年度上半期業績の、対前回予想、増収・大幅増益修正を発表した。前回予想対比、売上高は4兆5500億円で3.4%増(前年同期比1.1%増)だが、営業利益は1700億円で1.7倍(前年同期比23.0%減)、税引前純利益は1300億円で1.7倍(50.7%減)に達する。前回予想対比修正の理由を次のように述べている(SANARI PATENT要約)

(1)  東日本大震災からの早期復旧に日立製作所グル-プ一丸となって取組んだ結果、高機能材料、情報・通信システム、社会・産業システム、オートモティブシステムを中心に改善した。

(2)  営業利益は、固定費を含むコスト削減により、全部門で改善した。

(3)  本年度通期の業績予想は、米国・欧州・中国を始めとする世界経済の動向や、タイの洪水被害による影響、為替レートの推移、原材料価格の変動情報が極めて不透明なため、前回予想を変更していない。

佐成重範弁理士所見→ 日立製作所の研究開発動向は、「不正コピーを牽制する動画電子透かし技術を開発」(2011-10-20発表)、「コミュニケーション測定装置「ビジネス顕微鏡」により職場における会話の活性度の数式モデルを構築」(2011-10-17発表)、「インドのバンガロールに「日立インド研究開発センタを開設」(2011-10-13発表)、「実空間に立体映像を重ねて表示する立体映像表示技術を開発」(2011-09-30発表)、「次世代高速光インタコネクト向け低消費電力・小型光送信機を開発」(2011-09-21発表)、「海外での鉄道事業拡大に向けた鉄道システム統合シミュレータを開発」(2011-09-20発表)など、現下経済社会の緊要な課題に即応し、業績にも寄与すると予想する。

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2011年10月25日 (火)

絶好調と評されるファナックは工作機械用数値制御装置世界首位

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現国際経済情勢下、「絶好調」と評される企業は少ないが、会社四季報はファナックの特色を「工作機械用数値制御装置世界首位。産業用ロボット大手。小型数値制御装置や放電加工機も」としたなど上で、業績を「絶好調」と見出して、「アジアの工作機械需要旺盛で、数値制御装置やモータが増加。ロボットは欧米の自動車向けに急増。小型数値制御装置も高原。資源高・円高を楽々吸収」(SANARI PATENT要約)と高評価している。海外比率75%のファナックの、この現好調と設備増設は一脈の明光を日本産業に投映している。

そのファナックは今日(2011-10-25)、「平成23年度通期業績予想等」を次のように発表した(SANARI PATENT総合要約)

(1)  2011-04-012012-03-31)の売上高は5340億円で前期比19.7%増。営業利益2360億円で24.4%増。経常利益2430億円で24.3%増。純利益1500億円で24.8%増。

(2)  売上高の好調について、中国を始めとするアジア市場で、自動制御化およびロボドリル(小型マシニングセンタ)が絶好調を持続し、欧米向けロボットも回復が続いていること、ロボカット(ワイヤカット放電加工機)およびロボショット(電動プラスチック射出成型機)も好調。

佐成重範弁理士所見→ ファナックは研究開発の理念として「Weniger Teile(より少ない部品でつくる工夫)、「Reliability Up」(高信頼性)、「Cot Cut」を掲げているが、現下、国際競争力維持強化の要旨に全く適合している。

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2011年10月24日 (月)

コンクリート構造物解体の新技術を清水建設が開発

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第3次補正予算案の閣議決定により、復旧を超える復興の新国土建設が国民の切望であるが、その効率的な達成は、大手建設会社の先端技術開発に依存する。この意味で先ず、清水建設の技術開発動向を特許庁公開発明(SANARI PATENT要約)を通じて見る。

(1)  出願人・清水建設、発明の名称「コンクリート構造物の解体方法」(特許庁公開日2011-10-20)→ 放射性廃棄物関連で、一般廃棄物として処理可能な部位の二次汚染を防止するコンクリート構造物の解体方法(放射性物質は水酸化物塩として析出する)を提供する。

(2)  出願人・清水建設、発明の名称「コンクリート構造物の解体方法」(特許庁公開日2011-10-20)→ 放射性廃棄物として処理する内周部および中央部と、一般廃棄物として処理可能な外周部とを有するコンクリート構造物の解体方法において、一般廃棄物として処理可能な外周部の外周面への水の浸透を防止するエポキシ系塗料を塗装し、その後、放射性廃棄物として処理する内周部および中央部と、一般廃棄物として処理可能な外周部とを、一括して切断する方法を提供する。

(3)  出願人・清水建設、発明の名称「免震構造物」(特許庁公開日2011-10-20)→ 構造物のロッキング振動を抑制ないし防止できる低コストの免震構造物を提供する。このため、免震装置を、構造物本体に作用する地震力による転倒モーメントを小さく抑制する高さ位置に設けるなどの構造とする。

(4)  出願人・清水建設、発明の名称「免震化工法」(特許庁公開日2011-10-20)→ べた基礎の既存建物を対象とする、簡易で安価な免震化工法を提供する。このため、べた基礎の一部を短冊状に撤去して梁用の空間を形成し、ここに鉄筋を配筋し、硬化剤を増し打ちするなどの工法とする。

佐成重範弁理士所見→ 上記(1)および(2)に見るように、発明の名称が同一で、異なる解決方法を発明しているものも数多く、清水建設がこれらを総合実用することが期待される。

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2011年10月22日 (土)

新型ガレージやシステムデスクで稲葉製作所の健闘

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稲葉製作所の年次報告(2010-08-012011-07-31)が届いたが、売上高は前期比3.3%増、経常利益は4.0%増と健闘している。稲葉製作所の「鋼製物置」には、新型ガレージ「ガレーディア」を含むが、自動車業界の状況に見合った、なだらかな需要のようである。小型収納庫や一般物置にカラーバリエーションを揃え、出荷棟数2%増を達成している。オフィス家具は、デスク袖・ワゴン構造の変更や、発注元ブランド製品(OEM)の増加や復興需要の兆しで、売上高6.0%増を示した。

稲葉製作所は、新色の豊富なバリエーションを取り揃えた小型収納庫・一般物置・ガレージを販促すると共に、新自転車置場、ゴミ保管庫、倉庫などについて、ユ-ザ-の選択肢を広げ、また、オフィス家具については、ビルのインテリジェント化、モバイル機器の普及によるワークスタイルの変化など、オフィスの多様化高度化に即応するとしている。

佐成重範弁理士所見→ スマートハウス、オフィスシェリング、ビルリメイク、ガレージの多目的使用等々、スペース産業の一環として、物置やオフィス家具のイノベーションを、稲葉製作所が促進されることを期待する。

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2011年10月21日 (金)

韓国サムスンのわが国特許庁公開発明「タッチパネル」など

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日立・シャープ・パナソニックと、レテビ受像機生産の縮小が相次いで、韓国サムスンのグローバル展開が益々顕著だが、サムスンのわが国特許庁への特許出願も予ねてより活発である。なお、特許庁公開資料では「サムソン」だが、同社名「三星」の発音はサムスンが近いので、本稿の文中ではサムスンとする。昨日(2011-10-20)付けでの特許庁公開を見ると例えば(SANARI PATENT要約)

(1)  出願人:サムソン エレクトローメカニックス カンパニーリミテッド、発明の名称「モータ及びモータを備える光ディスク駆動装置」(特許庁公開日2011-10-20)→ シャフトに装着されるロータ胴体のロータハブと、ロータハブに装着されるキャッチング器具ボディの結合構造を変更することにより、ロータ胴体とキャッチング器具ボディの結合力を増大させる。

(2)  出願人:サムソン エレクトローメカニックス カンパニーリミテッド、発明の名称「電子値段表示システム及びこれに適用される商品と電子値段表示タグの同期化方法、並びに商品アップデート方法」(特許庁公開日2011-10-20)→ 複数の電子値段表示タグに対する効率的な管理および商品情報表示が可能な電子値段表示システム及びこれに適用される商品と電子値段表示タグの同期化方法、並びに商品アップデート方法を提供する。

(3)  出願人:サムソン エレクトローメカニックス カンパニーリミテッド、発明の名称「タッチパネル」(特許庁公開日2011-10-20)→ 配線の電気伝動率を高め、配線を微細に形成することができるタッチパネルを提供する。

(4)  出願人:サムソン エレクトローメカニックス カンパニーリミテッド、発明の名称「金属ナノ粒子の製造方法、これを用いたインク組成物及びその製造方法」(特許庁公開日2011-10-20)→ 実施例として、ハロゲンイオンを含有する金属前駆体、アミンおよび非水系溶媒を含む第一溶液を用意する段階、以下、課題と解決手段を提示・提供する。

(5)  出願人:三星電子株式会社ほか2、発明の名称「液晶熱硬化性オリゴマーまたはポリマー、並びに、これを含む熱硬化性組成物および基板」(特許庁公開日2011-10-20)→ 優れた難燃性および接着性と共に、改良された耐熱性、機械的強度、低誘電率、低吸湿性を有する液晶熱硬化性オリゴマーまたはポリマーを提供する。

(6)  出願人:サムソン エルイーディー カンパニーリミテッド、発明の名称「複合結晶蛍光体、発光装置、面光源装置、ディスプレイ装置および照明装置」→ 高い発光特性および優れた熱的。光学的安定性を有する複合結晶蛍光体と、これを利用した発光装置、面光源装置、ディスプレイ装置および照明装置を提供する。など。

佐成重範弁理士所見→ マスコミはわが国諸企業のテレビ受信機自産縮小を、国際競争力の変化に起因としているが、コスト競争力の強化がなぜできないのか、抜本的に解析・対応することが急務である。

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2011年10月20日 (木)

スマホのAndroidと人造人間のAndroid

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スマホの新モデルが大続出で、Android論も活発だが、OHM社から「アンドロイドを造る」が発刊されて、人造人間Androidの評価も高まっている。どちらが先に「Android」を名乗ったかと言えば、Wikipediaの「人造人間」の項に、「アンドロイド(Android)の語は、1886年に発表されたヴィリエ・ド・リラダンの小説「未来のイヴ」で初めて登場する。ギリシャ語で男性を意味する「andro」と、「もどき」を意味する「oid」の合成語であり」と書き出しているから、人造人間のAndroidの方が先に名乗ったと見るべきであろう。

スマホのAndroidは、人造人間のAndroidと張り合う気はなくて、zakzak.com(2011-03-17)Q and Aのように、「Q:そろそろスマホを買おうと考えていますが、iPhoneAndroidの2種類あるようですが、どちらが良いのでしょうか? そもそも両者は、どう違うのでか?」に対して、「A: iPhoneは米国アップル社が開発した高機能携帯電話で、今のスマホブームを造った立役者です。日本では2008年にソフトバンクモバイルから発売されました。毎年、性能を高めた新機種が登場しており、現在は「iPhone4」というモデルが販売されています。一方、Androidは製品名ではなく、米国Google社が開発したケータイ端末用の基本ソフトやアプリケーションのパッケージ(プラットフォーム)です。パソコンにおけるWindowsのような存在ですね。Googleは、Androidを無償提供しているため、これを搭載したスマホが各メーカーから続々登場しています」など、分りやすく解説していたが、最近は例えば楽天ブログに、ソフトバンクサイドのAndroid評なども先鋭化し、対比論が更新されよう。

翻って人造人間Androidもロボット立国を志向するわが国にとって極めて重要な存在である。上記書は、アンドロイド開発の歴史、女性型アンドロイド「ジェミノイドF、男性型アンドロイド「ジェミノイドHI-1」、子供型全身アンドロイドへの挑戦、人体模倣型ロボットへの挑戦。の各章において、豊富な写真説明で、人間とアンドロイドとの接近を予告している。

佐成重範弁理士所見→ 人造人間Androidが、スマホAndroidを操作する日も近いと予想する。

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2011年10月19日 (水)

クラウドの定義は未確定でも、関連特許発明も消費者利用も進む

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クラウドの構成や活用に関する発明も活発、クラウドの消費者利用も紹介される時流だが(B SiteR Site 2011-10-19ご参照)、クラウドの定義は多様に示される場合もあり、示されない場合もあり、である。Wikipediaは、クラウドのフルネームとしてクラウドコンピューティングを、「ネットワーク、特にインターネットをベースとしコンピュータの利用形態である。ユ-ザ-はコンピュータ処理をネットワーク経由で、サービスとして利用する」と定義しているが、「データベースとアプリケーションソフトを集積したサービスセンタを、コンピュータにより、需要者が共用するシステム」とするSANARI PATENT定義の方が分りやすい。米国NIST(国立標準技術研究所)の定義も、消費者フレンドリーとは言い難いが、次のように記述している。「Cloud computing is a model for enabling convenient, on-demand network access to a shared pool of configurable computing resources (e.g. networks, services, storage, applications, and services), that can be rapidly provided and released with minimal management effort or service provider interaction. This cloud model promotes availability and is composed of five essential characteristics , three service models, and four deployment models.」。

従って定義が益々長文化した感だが、ここで「three service models」(XaaS)は、SaaS(インターネット経由のソフトウェアパッケージの提供)、PaaS(インターネット経由のアプリケーション実行用プラットフォーム)およびHaaS(インターネット経由のハードウェアやインフラの提供)を意味している。

佐成重範弁理士考察→ DaaSData Bace as a Service)、CaaS (Contents as a Service) を、Service Modelsのモデルとして明確に規定すべきである。この2モデルの活用に、クラウドのイノベーション寄与が発揮されると考える。

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2011年10月18日 (火)

NTT・DIMENSION DATA 社(ディメンションデータ社)のグローバル事業

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NTT連結業績報告は、NTTグル-プ連結782社、持分法適用会社98社の業績を含むから、全売上高の95.6%2011-04-01-~06-30期の場合)を占める東西NTTCommunicationsData、ドコモの5社以外の傘下会社の業績を示し尽くすに至らないが、ディメンションデータ社(Dimension Data)やKeane(キーン)社などの買収会社、新たに事業サービスを開始したNTTプライム・スクェア社・NTT空間情報社などについては、格別の注目・追跡が必須である。先ずディメンションデータ社の買収効果についてNTTの今次季報は次のように述べている(SANARI PATENT要約)

(1)  NTTグル-プグローバル事業展開では従来、ネットワークはNTTコミュニケーションズ、アプリケーションはNTTデータが提供する体制だったが、構築・保守・運用などの現地における拠点機能には課題があった。ディメンションデータ社は、本社は南アフリカに在るが、世界49国に拠点を持つグローバル企業であり、その買収によってNTTは、これまでの北米・欧州・アジアに加えて、豪州や面米・中東・アフリカなどにも、拠点を拡大した。

(2)  先ず顧客基盤について、NTTは在外日系企業など約4000社の顧客を擁するのに対して、ディメンションデータ社は世界各国で6000社を超える現地企業と取引している。双方が持つ約1万社の顧客基盤を活かしたクロスセルも進め得る。

(3)  一方NTTデータも、世界11国に拠点を持つ北米Keane(キーン)社などの買収を進め、NTTコミュニケーションズは、世界159国でサービスを提供し、データセンタを31都市に設置している。

なおNTT今次季報は、2011年度に新たに事業開始したNTTプライム・スクウェア株式会社とNTT空間情報株式会社を次のように紹介した(SANARI PATENT要約)

(1)  NTTプライム・スクウェア株式会社→ 事業内容を「クラウド型コンテンツ配信事業およびこれに付帯する事業」としているが、幅広いジャンルのオリジナルリッチコンテンツを提供している。パソコン・スマホ・ケータイなどから、コンテンツ視聴可能。

(2)  NTT空間情報株式会社→ 電子地図の制作・販売、空中写真の販売、電子地図情報と組合せた各種データベースの制作販売、インターネットなどの通信回線を利用した各種情報の収集・処理・提供などを事業としている。

SANARI PATENT所見→ 20年前、佐成重範弁理士がJTEC(電気通信の国際協力機構)専務理事に就任当時、NTT経営層は、NTTの将来像として、営業のグローバル化とコンテンツへの進出を希求していたが、その希求が本格的に実現しつつある思いである。

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2011年10月17日 (月)

フォトダイオード関係技術の特許庁公開事例著増

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ダイオードの種類は、その半導体構造と使用目的の両面から分類され命名されるので、名称数も累増しているが、特許庁公開件数から見れば、LED(発光ダイオード)の4万8633(2011-10-17現在)に次いで、PD(フォトダイオード)の1万3286()が多い。2011-10-13同日公開のみでも、次のように多分野のメーカーが先端を競っており(内容SANARI PATENT要約)、それらの、他種ダイオードとの複合利用など高度の活用がわが国産業の再活性化に直結すると期待される。

(1)  住友電気工業「光モジュール」(特許庁公開日2011-10-13以下各項目同日)→小型化に寄与し、モニタ・フォトダイオードの検出精度を更に高めることができる光モジュールを提供する。

(2)  オリンパス「固体撮像装置およびその駆動方法」→ フォトダイオードのリセット、リセットの解除、フォトダイオードからの信号電荷読み出し制御およびリセットレベルの制御を行う回路構成により、電源電圧の変動や、画質に影響するノイズを低減できる固体撮像装置およびその駆動方法を提供する。

(3)  東芝「固体撮像装置」→ フォトダイオードの回路構成により、フローティングディフュージョンのダイナミックレンジの確保と電界起因ノイズの抑制とを両立して実現可能な固体撮像装置を提供する。

(4)  ホーチキ「光電変換装置」→ フォトダイオード回路構成により、メンテナンスの手間を増やすことなく、長時間の停電時にも動作を継続できる光電変換装置を提供する。

(5)  セイコーエプソン「光学センサー及び電子機器」→ フォトダイオードの回路形成により、小型化可能な光学センサー及び電子機器を提供する。

(6)  ソニー「固体撮像装置およびその製造方法、並びに電子機器」→ 所定のフォトダイオード回路構成により、移動する高輝度被写体を撮像した際の軌跡状ノイズの発生を抑制する固体撮像装置およびその製造方法、並びに電子機器を提供する。

(7)  豊田中央研究所ほか1「光検出器」→ 所定のフォトダイオード回路構造により、アバランシェ効果を利用した光検出器の温度特性を安定化させた光検出器を提供する。

(8)  パナソニック「固体撮像装置およびその製造方法」→ フォトダイオードで形成する回路により、集光率を向上できると共に、エッチング層の形成を防止する固体撮像装置およびその製造方法を提供する。

佐成重範弁理士所見→ 可変容量ダイオード、定電圧ダイオード、定電流ダイオード、レーザダイオード、整流ダイオード、検波フォトダイオード、小信号ダイオード等々、ダイオード機能の広汎性に基づく多種名称が付されてきたが、これらとの組合せを含めて、フォトダイオードの機能領域の拡大が予想される。

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2011年10月15日 (土)

パナソニック・トヨタ・日立など電磁誘導技術関連特許発明の活況

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電磁誘導現象は最初に発見されてから百数十年を経ているが、その応用は、社会経済のニーズに応じてイノベートされ、電磁調理器のように、家庭用エネルギー源の変換、内食生活の簡易化など消費者文化を革新する卑近な例も数多い。

更に電磁誘導の応用に関する特許発明の開発も極めて活発で、一昨日(2011-10-13)に同日特許庁公開されたものだけでも、次のように多様である(SANARI PATENT要約)。なお、2011-09-15現在、電磁誘導に関する特許庁公開件数は9058件に達している。

(1)  パナソニック電工「給電システム」(特許庁公開日2-11-09-13、以下も同日)→ 電磁誘導作用により、被充電機器と二次電池との間の接点不良を防止できる給電システムを提供する。

(2)  本田技研工業「非接続充電システム」→ 電磁誘導により電力を供給するシステムにおいて、一次コイルから2次コイルへの充電効率を最も高いレベルに保持することが可能な非接続充電システムうぃ提供する。

(3)  パナソニック電工「充電システム」→ 接触式と非接触の両充電方式に対応しつつ、電磁誘導作用により、被充電機器の大型化を抑えることができる充電システムを提供する。

(4)  トヨタ自動車ほか1「コイルユニット、非接触電力受電装置、非接触電力送電装置、および車両」→ 電磁誘導において、誘電損失の低減が図られたコイルユニット、非接触電力受電装置、非接触電力送電装置、および車両を提供する。

(5)  ヤマハモーターパワープロダクツ「ゴルフカートおよびゴルフカート走行制御システム」→ 電磁誘導線上を複数ゴルフカートが同方向に順次走行する場合、円滑な移動が可能なゴルフカートおよびゴルフカート走行制御システムを提供する。

(6)  富士ゼロックス「定着ベルト、定着装置、画像形成装置、及び定着ベルトの製造方法」→ 非磁性で、電磁誘導により発熱する発熱層を有し、磁性層を有しない従来の定着ベルトが幅方向の両端部の透磁率が幅方向中央より低いことに比べて、幅方向の温度分布の不均一が抑制された定着ベルトを提供する。

(7)  日立アプライアンス「ジャー炊飯器の製造方法」→ 電磁誘導加熱式のジャー炊飯器において、誘導加熱の発熱効率を高め、電磁誘導加熱性能を向上すると共に、安価に製造できる内釜を提供する。

佐成重範弁理士所見→ 日立のジャー炊飯器、ホンダの充電システムなど、生活の密着した電磁誘導関連発明が既に実用化され、間断なく更にイノベートされることは確実である。

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2011年10月14日 (金)

振動発電機構活用の場を拡大する最近の特許発明事例

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早くも御節料理発売、歳暮・クリスマス・正月商戦と続いて、「師走」の「走」そのままに、人々の動きも活発になるから、この機会に、客の足並み振動発電でイルミネーションも多彩にし、景気を盛り上げようという発想も盛んなようだ。

勿論、振動発電の応用対象は極めて広汎に開発されるべきで、最近の「振動発電」活用の特許発明公開事例も、多彩である。また、振動発電の語を直接用いなくても、例えば、日本電気の「移動情報測定システム及び移動情報測定方法」(特許庁公開日2010-12-16)は、「簡易かつ客観的に動体の移動情報を測定するシステムおよび方法を提供」するとして、「発電床」の配置と測定装置を示しているが、振動発電によるものと解する。年末行事のイルミネーションLEDの多彩な照明にも、発電床は存在を誇示するだろう。

ブラザー工業の「振動発電」(特許庁公開日2011-10-06)は、「可動子の端部から発生する誘起電力を向上する」としている。

今仙電機製作所の「振動発電装置」(特許庁公開日2011-09-08)は、「自動車などの振動エネルギーを効率よく電気エネルギーに変換する振動発電装置を提供する」としている。

竹中工務店の「振動発電システム」(特許庁公開日2011-09-01)は、「振動発電装置の設置スペースを小さくする」としている。

日本電気の「携帯電話機及び携帯電話機の表示方法」(特許庁公開日2011-09-01)は、「振動発電を使用した発電モジュールを用いて、歩数計機能の効果と、振動による発電機能との効果を互いに高め合うことができる携帯電話機を提供する」としている。

佐成重範弁理士所見→ 上記各社ほか各社とも、上掲の例示のほか課題と解決方法に関する複数の発明を提示しており、これらの効果が、産業・社会の広汎な局面に、「省エネかつ産業合理化・生活文化豊富化」の機能を発揮するであろう。

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2011年10月12日 (水)

円高・空洞化対応の経済産業省24年度予算要求

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円高と空洞化がわが国経済の回復を阻害しているかのように喧伝されているが、経済産業省は24年度予算要求で、どのように対応しているか。「急激な円高、空洞化に立ち向かい、日本経済の課題の解決に取組む」として先ず、次のように述べている。

「現下の「超円高」や、電力需給問題による急速な産業の空洞化に、緊急的に対処するため、サプライチェーンの中核企業など、日本経済やわが国の雇用を支える重要技術・産業の生産・技術拠点の国内立地を促進する。また、地域経済を支える中小企業を支援する。」

佐成重範弁理士所見→「円高」に付された「急激な」「超」という限定詞、「空洞化」に付された「電力需給問題による」「急速な」という限定詞をどのように把握するかが問題である。円高の利益面を的確に把握しつつ、上記限定詞のもとに円高対策を構ずるべきである。空洞化についても同様で、例えば東京都大田区で、中小企業が本拠を国内に置きつつ海外に生産等の拠点を展開することを、空洞化としては認めず、支援していることは正当である。

さて経済産業省の24年度予算要求での対応を見ると、

(1)  最近の過度な円高の影響による産業の空洞化の懸念に対応して、例えば、

(1-1)     3次補正要求で、国内立地補助により、今年度中に投資の意思決定がなされる来年度の投資案件の国内立地への誘引を図ることとしているが、空洞化のリスクは来年度以降も継続する可能性があることから、必要に応じて、24年度における継続実施を検討する(佐成重範弁理士所見→人件費・電力料金等の比較で、国際競争力確保のため国外立地するのだから、これを抑制するような政策は不当である)。

(1-2)     わが国が誇る世界最先端の低炭素関連産業を支援し、日本をグリーンイノベーションの中核拠点とするため、リチウムイオン電池やLEDなどの低炭素製品(SANARI PATENT注:「低炭素製品」という用語を、これから慣用するのか、疑問)のうち、CO2削減効果が特に高い革新的な製品について、本格量産に向けた生産技術を確立するために、方法な最初の生産ライン(1号ライン)の国内立地を補助する(100億円)(佐成重範弁理士所見→1号ラインに限定したことが適切である)。

(2)内需の拡大(この対策については、別途考察する。)

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2011年10月11日 (火)

EUとその加盟国の本質を理解する必要性

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ユーロ危機の帰趨は、わが国の産業にとって直接間接に大きな影響力を持つから、適切な洞察のもとで行動することが必要だが、そのためには、EUとその加盟国の、いわば本質を理解して、それらの行動を極力的確に予測しなければならない。その意味で、フランス地政学の第一人者Yves LACOSTE(イブ ラコスト)教授のGeopolitique: La longue histoire d’aujourd’huiが猪口 孝・東大名誉教授監修「ラルース・地図で見る国際関係」として訳出されたことは、極めて時宜に適する。

同書は、第1部で「多様なタイプの権力と領土」「イデオロギーの地政学的対立関係」「力関係の構造」を述べ、第2部で「米国が何時まで超大国で居続けられるか?」を考察した後、第3部「大国の地政学」において、「EUNATO」、「西欧の十字路に位置するフランス」、「欧州中央のドイツ」、「金融グローバリゼーションにおける英国」、「成立間もない国イタリア」、「民族運動危険のスペイン」、「不可能な統一の夢のラテンアメリカ」、「ブラジルが新大国への潜在力」、「ロシアの重い遺産・誰のためか」、「日本の驚異的な成長も現在は停滞中」、「世界第2位の経済大国・中国」、「最も人口が多いイスラム教国インドネシア」、「未来の超大国インド」、「軍事カースト挫折のパキスタン」を内容とし、第4部世界の緊迫地域に、「新たな黄金郷アフリカ」、「世界の大緊迫地帯・地中海」、「バルカン半島の歴史」、「旧ソ連周辺の新たな課題」、「アフガニスタンの部族の論理」、「イラクとイラン」、「イスラエルとパレスチナ」、「石油の地政学・欠乏の脅威と権益の力」を叙述している(SANARI PATENT要約)

EUNATO」の章において同書は、EUについて、

(1)  現在の加盟国27国、間もなく30国になろうとしているが、人口5億人、世界第一の経済勢力だが、経済的には完全に足並みが揃っているわけではない。

(2)  各加盟国は、税制を始め、多くの点で独自の政策を行い、各国が結び付いたのは自由な通商のためである。

(3)  欧州防衛共同体が存在しないことが、世界規模の経済共同体であるEUが、地政学的には未だ強大な一つの勢力になっていない証拠である。

(4)  1992年に欧州経済共同体が欧州連合(EU)に変わり、同時に欧州安全保障防衛政策も採択されたことで、自由貿易地帯という考えは後退するかと思われたが、EUが多くの加盟国を得て急激に拡張されたことで、逆の効果が生じた。数年のうちに12国から27国にまでなったEUの新加盟国の大半が、直ちにNATOの保護も得たからである。

佐成重範弁理士所見→ ギリシャ等の財政・金融破綻現象を復旧する実力をEUが有するか。わが国で「埋蔵金」は、民主党が公言したほど多額には出現していないが、EU諸国の「埋蔵金」実力は存外強いのではないか。それを過小評価することには、却ってリスクを冒す可能性がある。

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2011年10月10日 (月)

エネルギー政策・最優先「電力供給不足対応」次いで「ベストミックス」

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平成24年度予算要求において経済産業省は、エネルギー政策をどのように言明しているか。先ず最優先事項として、電力供給不足への対応に万全を期することを掲げ、次のように述べた(SANARI PATENT要約)。

(1)  3次補正では、2011年の冬場から2012年の夏場にかけた電力需給対策を要求中である。24年度予算においては、1次補正来の一連の対応を更に強力に推進する。

(2)  すなわち、電力需給対策として、

(2-1) 自家発電設備などの新増設・増出力、休止・廃止設備の立ち上げを行う事業者に対して、設備導入補助や燃料費補助を行う(事項要求)。

(2-2) 総合的なエネルギー効率が高く、熱の面的利用に適している高効率の天然ガスコージェネレーションの導入を促進する(38億円要求)。

(2-3) 事業者が計画した省エネ取組のうち、先端的な設備投資を支援する(補助予算3455000万円要求)。

(2-4) 年間の一次エネルギー消費量が正味でゼロになる住宅・ビル等の建設に対する補助金を創設する(新規140億円)。

(2-5) 民生用燃料電池コージェネレーションシステム(エネファーム)の導入費用の一部を補助する(96億円)

(2-6) クリーンエネルギー自動車等の導入を補助する(4571000万円)

(3)  また、再生可能エネルギーの抜本的拡大のため、

(3-1) 太陽光発電の導入拡大のため。シリコンを使用しない有機系太陽電池の開発や、発電コスト低減に向けた各種太陽光パネルの変換効率の向上、長寿命化の技術開発等を実施する(1288000万円)

(3-2) これまで以上に小型で軽量な革新的風力発電用発電機の技術開発や、複雑な地形での風特性の解析・評価、洋上風力発電技術の開発等を実施する(751000万円)

(3-3) 電気自動車用リチウムイオン電池の性能を、理論限界まで追求するためのトップランナー型の技術開発を行う。また、自動車以外のアプリケーションに対応させたリチウムイオン電池を研究開発し、用途拡大により国際競争力を強化する(35億円)。

(3-4) 出力が安定した純国産のエネルギー源である地熱資源を利用する発電施設の利用促進のため、地熱資源のポテンシャル調査や掘削を支援する(1025000万円)。

(3-5) 安価な小型の小水力発電の開発を促進するため、自治体や発電事業者等の共同実用化実証事業等を支援する(新規10億円)

(3-6) 上記のほか、海洋エネルギー、バイオマスエネルギー、再生可能エネルギー有効活用の蓄電池に関する予算も要求している。

佐成重範弁理士所見→ 以上はいずれも、ニーズ発の知財開発を促す予算事項であり、経済的成果に直結する上記関連技術的創作に、知財専門家は従事・協力すべきである。

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2011年10月 8日 (土)

ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズの機能

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スウェーデンの人口は924万人で、東京都の8割弱に過ぎないが、スウェーデンのエリクソン社の、全世界70億人口に直接間接及ぼす無線通信技術の影響力は、今後、スマホの普及などで益々強化されよう。佐成重範弁理士は1991年から8年間、財団法人JTEC(通信・放送の国際協力機構)専務理事を務めたが、無線通信におけるマルチアクセス技術の国際標準化をめぐって、デジュリスタンダード(制度標準化)に至るデファクトスサンダード(市場シェアの国際優位による事実上の国際標準化)をエリクソンが支配しつつあったこと(CDMACode Division Multi Access方式など)を想起している。

そのエリクソンとソニーの共同出資会社ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは、HPで次のように自己紹介している(SANARI PATENT要約)

(1)  ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは、2001-10-01、スウェーデン本社のエリクソンと日本のソニーの、両社の携帯電話事業の合弁会社として設立され、10周年を迎えた。

(2)  エリクソンは、130年の歴史を持つ、通信機器・ネットワークビジネスに強みある企業で、固定電話の時代を含め、通信の歴史と共に歩んできた。一方ソニーは、コンシューマ市場での商品力・技術力やマーケット・ブランドなどに強みを持ち、ケータイの必須分野であるAudio Visual技術において高い競争力を持つ。更にソニーは、そのグル-プに映画・音楽・ゲ^ムなどの数多くのエンタテイメント資産を有する。

(3)  ソニー・エリクソンは従業員7600人、グローバル。コーポレート・ファンクションはロンドンに、開発拠点はスウェーデンのルンド・東京・米国シリコンバレー・北京の4箇所に置き、世界市場でビジネス展開している。

(4)  ソニー・エリクソンは、「Communication Entertainment」(コミュニケーションを、もっとエンタテインメントに)を企業活動のテーマ・ゴールとしている。Xperiaを始め、ケータイ、アクセサリー、コンテンツ、アプリケーションを通じて、エキサイティングなユ-ザ体験を提供している。

佐成重範弁理士所見→ ソニーが、ソニー・エリクソンの完全子会社化を交渉しているとの朝日報道(2011-10-07)も見られ、世界市場におけるエリクソンとソニーの地歩の進展が注目される。

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2011年10月 7日 (金)

株式会社コムラテックが知財高裁で対特許庁長官勝訴(審決取消請求)

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標記株式会社コムラテックは、HPの自己紹介で次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

「今や、あらゆる商品、身の回りに存在する液晶ディスプレイ、コムラテックは、その液晶ディスプレイに欠かせない配向膜を均一にコーティングできる特殊印刷板を製造。現在では、世界中の液晶ディスプレイメーカーに認められ、圧倒的なシェアを誇り、これからも、更なる大型化や高精細化などの多様化するニーズに応えるべく、技術開発する。」

従って、コムラテックの特許発明も、「大型樹脂凸版の製法およびそれによって得られた大型樹脂凸版」(特許庁公開日2011-10-06)、「薄膜太陽電池用裏面電極の製造方法」(特許庁公開日2011-01-13)など続出しているが、先に、名称を「樹脂凸版」とする発明について特許出願したが、特許庁から拒絶査定を受け、不服審判を特許庁に請求したが、これに対しても「請求不成立」と審決されたので、この審決の取消を知財高裁に訴求し、知財高裁はコムラテック(本件訴訟代理人・西藤征彦弁理士・伊崎愛佳弁理士)の請求を認容して、特許庁の審決を取消し、訴訟費用は被告特許庁長官の負担とすると判決した(2011-10-04判決言渡:平成22行ケ10329審決取消請求事件)。

本件コムラテック特許出願における請求項には、「印刷部の表面に多数の凸部が形成された透明な凸版本体と、この凸版本体の裏面に接合され裏打ちされた透明なベースフィルムと、このベースフィルムの裏面に透明な接着剤を介して積層された透明な合成樹脂板を備えた樹脂凸版であって、上記合成樹脂板の裏面にバーコードが、上記凸版本体の印刷部とは別の箇所の表面側から読取可能な状態で形成されていることを特徴とする樹脂凸版」と示されている。

本件知財高裁訴訟での主たる争点は、この発明が、先行技術から想到容易でなく、進歩性を認め得るか否かであって、特許庁の査定・審判は進歩性を認めなかったのに対して、知財高裁は進歩性を認め、コムラテックの勝訴判決を言い渡したものである。

コムラテックの上記発明内容と先行技術との一致点・相違点および、先行技術からの想到可能性判断の技術的論考は、今次判決を精読し、今後の参考とすべきである。

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2011年10月 5日 (水)

産油国開発支援の新規事業費など予算要求

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諸官庁の志向は新規予算要求において表明されるが、資源エネルギー庁の平成24年度新規要求事項としては、C Site2011-10-05のほか、次の事項(SANARI PATENT要約)が見られる。

(1)  産油国開発支援→新規25億円→産油国のニーズに対応した協力事業の実施や、産油国に対する日本企業の投資促進を通じて、産油国とな関係を強化することにより、わが国石油開発企業等による石油・天然ガスの探鉱開発を支援し、石油・天然ガスの安定供給を確保する。

(2)  地熱資源開発促進調査補助→新規103億円→出力が安定した純国産エネルギー源である地熱発電を利用した発電施設の利用促進のため、地熱資源のポテンシャル調査や、掘削等を支援する。

(3)  発電用原子炉事故対応関連技術基盤整備委託→三次補正と20億円で新規→冷温停止以降の中長期的な事故処理・廃炉を安全・安定的に行うため、国内外の叡智を結集し、建屋内にアクセスするための除染方法の検討や、格納容器内部の調査方策・装置を開発する。また、放射線量が高く、人が全く立ち入れない場所で、人に代わって作業を支援するロボットを開発する。

(4)  原子力被災者への賠償・風評被害対応→三次補正と19億円で新規→原子力被災者への損害賠償支払い支援のため、原子力損害賠償支援機構に国債を交付する。商談会や物産の販売による被災地域産品の販路拡大事業を実施する。国民からの問い合わせ・相談に応じて、正しい情報を提供するコールセンタを設置する。

(5)  発電用原子炉等安全対策高度化の技術基盤整備委託→新規40億円→シビアアクシデント対策を中心として事業者側と規制側の双方が活用し得る安全対策高度化に資する技術基盤の整備(各種評価試験、解析コード改良等)を国主体で実施する。

(6)  発電用原子炉等安全対策高度化技術開発費補助→新規32億円→既設炉の安全対策高度化に資する研究課題(格納容器の安全性高度化、シビアアクシデントにも耐えられる計装・計器の開発等)の研究開発を支援する。

(7)  地熱資源開発促進調査→新規103億円→地質構造や、地熱資源確認の地質調査を行う。

(8)  小水力発電導入促進モデル事業の新設→新規10億円→安価な小型の小水力発電の開発を促進するため、自治体や発電事業者等が実用化に向けて共同で行う実証事業を支援する。など。(その他、B Site2011-10-06ご参照)

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2011年10月 4日 (火)

現代・起亜自動車という呼称の重要性と現代モービス

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世界市場におけるシェアの動きは、自動車産業始め基幹産業について特に重要な注目点だが、今朝(2011-10-04)YONHAP NEWS AGENCYは、「現代・起亜自、今年の中国シェア10%突破へ」と題して、「ソウル聯合ニュース」を次のように発信した(SANARI PATENT要約)

(1)  8月の現代自動車の中国市場シェアは6.9%、起亜自動車は3.9%で、計10.8%のシェアとなり、今年の月間最大シェアを達成した(SANARI PATENT考察・韓国内で現代は首位、起亜は2位を続けているが、現代が起亜を買収した結果、連結的に見れば「現代」の呼称で10.8%と述べる方が状況把握上は適切であるが、現代と起亜を別々に把握する情報が残存している現状では、「現代・起亜自動車」という呼称が、誤解を招かず適切、しかし本稿では、「現代・起亜自動車」の意味で「現代自動車」と呼称し、必要に応じて起亜を別記する)

(2)  中国自動車市場シェア1位はVolks Wagen18.6%で、General Motors11.2%で続く。現代・起亜自動車はGM1,5ポイント差で3位となり、年末まで、シェア2位の座をめぐって熾烈な競争が予想される。

全世界自動車市場についても聯合ニュースは、「現代・起亜自動車会長、欧州市場で販売強化方針」(2011-09-28)、「現代・起亜自動車の欧州シェア、8月に月間最高5.9%(2011-09-18)、「現代・起亜自動車、米国の中型CUV市場でトップに」(2011-09-07)8月のシェア5.8%2011年目標は2010年比12.4%増)、「現代・起亜自動車、水素燃料電池車部門でも存在感」(2011-08-18)、「現代・起亜自動車、米国乗用車市場シェア15%に迫る」(2011-08-08)と、現代のシェア急進を報じてきた。

上記の情勢は、トヨタとの対比を改めて迫るものであるが、ここには、現代における「Hyundai Mobis」(現代モービス、旧・現代精工)の現代自動車進展における機能を特に注目したい。Google検索においても現代モービスについては記述に至っていなが、トヨタ経営方式との対比において、現代モービスの在り方を把握することは極めて重要と考える。

現代モービスについては、早稲田大学大学院の小林英夫教授の近著(2010-12-01)の「トヨタvs.現代」が出色で、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

(1)  現代の「最強の下請け部品企業、現代モビス(SANARI PATENT注: 尾林教授は「モービス」ではなく「モビス」と表記)」の部品事業は、韓国国内だけでなく、現代グル-プの海外法人が生産する全ての車のアフタサービス用部品に及ぶ。

(2)  現代モビスは、現代の、いわば「疑似本社機能」を、モジュール化の進展によって営むに至った。

SANARI PATENT所見

「韓国・現代の2011年・世界販売がトヨタを抜き、GNVWに次いで世界3位に入る公算が出てきた」と東洋経済誌(2011-06-04)は述べているが、トヨタと現代の対比を、生産構造、人材、価格、技術を総合して再考察すべきである。

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2011年10月 3日 (月)

平成24年度予算要求中、特許庁の新規項目

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各省庁が平成24年度予算要求を財務省に提出したが(2011-09-30)、従来経費をカットして新規予算要求を付加するという内閣統一方針のもと、知財専門家としては、特許庁が新規予算として何を要求したか、関心を持つ。特許庁の要求としては、特許特別会計の平成23年度要求額1154億円を、平成24年度は1146億円に、0,7%減額要求しているが、重点項目として掲げている「世界最高水準の特許審査の実現」「より強いわが国特許実現に向けた国際知財戦略の推進」「「知財を活用したわが国企業の海外展開等の支援」の3つの柱のもと、「外国特許文献検索システムの整備」のため新規要求として3億1000万円を要求、及び、「意匠登録出願等促進事業」のため新規要求として5000万円を要求、その他の在来項目を減額要求することで、現下の国家財政事情に対応している。

(1)  外国特許文献検索システムの整備→ 近年急増している中国・韓国等の海外文献の先行技術調査を十分に行い、特許の質を確保するため、わが国の審査官および企業等の双方が、機械翻訳の活用を通じて、日本語によって調査・閲覧可能な中国・韓国文献検索システム等の整備に着手する。(SANARI PATENT考察: 逆に中国・韓国側からは、日本特許庁の文献・資料を調査する体制が十分に整備されている模様で、日本企業の退職技術者の雇用と相俟って、中国・韓国の特許技術水準高揚に貢献してきた。従って、この新規要求は、デジタルデバイドならぬ特許文献活用デバイド解消のため、必須である)

(2)  意匠登録出願等促進事業→ 新興国市場への進出等に当たって、デザイナーと連携した製品開発に取組む地域中小企業等を、意匠権取得の促進等を通じて支援すると共に、これらのノウハウの全国規模での移転・展開等を支援する。(SANARI PATENT: 意匠権制度においては、音・香りなどの新規意匠権類型の法定において、韓国が日本より先行し、また、中国では意匠権の中国企業による登録が急増している。従って、この新規要求も必須である)

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2011年10月 1日 (土)

LED活用の多目的性とその関連発明

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照明技術におけるLED(Light Emitting Diode)の特性が多目的に活用されることは、LED製造コストの低減と相俟って、産業と生活のイノベーションを促進する効果が大きい。従って、特許庁公開発明のLED関連件数も4万8454件に達し(2011-09-30現在)、今年度に入ってからの公開件数のみでも2234件に及んでいる(2011-04-0109-30)。最近公開の発明内容(SANARI PATENT要約)は例えば、

(1)  サムソンエレクトローメカニクスカンパニーリミテッド外1「陽極酸化金属基板モジュール」(特許庁公開日2011-09-29)→ 熱放出特性が更に優れ、製造費用が低い陽極酸化金属基板モジュールを提供する。熱発生素子は、少なくとも一つのLEDを含んでもよい。

(2)  グリーインコーポレイテッド「透明な基板を有する斜角をつけられたLEDチップ」(特許庁公開日2011-09-29)→ 発光ダイオードを改良し、特に高エネルギー、高周波数、可視スペクトルの短い波長の部分を発し、かつ、蛍光体と共に使用され、白色光を生成する発光ダイオードの改良を行う。

(3)  日立製作所「撮像装置」(特許庁公開日2011-09-29)→ 商用交流電源に依存して点灯している蛍光灯やLED照明等から発生しているフリッカは、絞り固定カメラでは、シャッタをフリッカが発生しないシャッタ速度に固定することができず、また、監視カメラ等では、個々の画像がそれぞれ重要な情報となるので、シャッタを高速に設定した場合でも、動きのある被写体に対して残像やブレのない画像を取得することが必要であるが、この課題の解決手段を提供する。

(4)  リコー「照明光学系及び画像読取装置」(特許庁公開日2011-09-29)→ LEDチップと、このLEDチップの光により励起されて発光する第一の蛍光体とを有する白色LED光源を光源とする照明光学系における色ムラの発生を抑制できる照明光学系、及び、これを用いた画像読取装置を提供する。

(5)  メックス「可視光通信マナーモード自動設定/解除システム」(特許庁公開日2011-09-29)→ 図書館。会議場、劇場、映画館などの、着信音が気になる場所、時間での可搬性がある可視光通信機能付LED照明器具や、インバータ蛍光灯照明器具で、携帯電話のマナーモード設定/解除を行うシステムを提供する。など。

SANARI PATENT所見

LEDの電気的特性、光学的特性(不要な紫外線や赤外線を含まない光の生成、色相選択の多様性など)、物理的特性(対衝撃強度など)、駆動方式の多様性、高周波点滅可能性等、を活用して適用範囲を拡大し、これがその急速な価格低減に繋がることが望まれる。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

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