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2011年2月13日 (日)

キャノンが知財高裁で勝訴、プリンタカートリッジ関係特許権の有効性

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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パソコン汎用時代にお馴染みのキャノン・インクジェットプリンタ・カートリッジに関する特許権の有効性をめぐって、キャノン特許権を無効とする特許庁審決の取消をキャノンが知財高裁に訴求し、知財高裁はキャノンの請求を認容して、特許庁の審決を取消すと判決した(2011-02-08)(平成22年行ケ10056審決取消請求事件)。

この知財高裁訴訟の原告キャノン(訴訟代理人・大塚康徳弁理士ほか)は、 インクジェットプリンタに用いる液体収納容器、すなわちインクカートリッジに関する本件特許を付与され登録を受けたが(2006-04-14)、本件訴訟の被告オフィネット・ドットコム株はキャノンのこの特許権を無効として特許庁に無効審判の請求をなし、特許庁はオフィネット・ドットコムの主張を認容して無効審決した(2010-01-26)。原告キャノンはこの審決の取消を知財高裁に求めたものである。

主たる争点は、キャノンの本件発明が周知技術とどのように相違するか、および、周知技術から想到容易であるか否かであった。

知財高裁は、「キャノン発明について、一般的抽象的な周知技術を根拠の一つとして、周知技術との相違点に関する容易想到性判断に至ったのは、キャノン発明の技術的課題と動機付けに触れることなく、相当でない。その余の自明課題、設計事項および周知技術にしても、抽象的技術事項に基づくもので、キャノン発明と周知技術との相違点におけるキャノン発明乃」構成に至ることを理由付ける根拠とするには不足というほかない」などの判断を示し、原告キャノンの請求を認容して、本件審決を取消した。

SANARI PATENT所見

特許付与、その無効審決、その審決取消という過程は、特許権の不安定性の露呈という見方もあるが、むしろ特許権の安定性が精確に確保された過程と見るべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

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