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2010年12月31日 (金)

JR東日本の技術とビジネスモデル開発

弁理士 佐成 重範   ケータイ検索 SANARI PATENT

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フリースカイや高速道路迷走で、交通業界は陸空海とも変動の悲喜交々だが、鉄道最大手のJR東日本はどうか。先ず特許発明の動向は、JR東日本出願の、今年初からの特許庁公開件数(2010-01-01~12-29)92件に達し、保有公開件数24082010-12-29時点)に及んでいることからも、その活発がうかがわれる。最近の事例は、

(1)  弾性バラスト軌道用マクラギ(特許庁公開日2010-12-24)→ 高さ調整コンクリートを削減し、経済設計を可能にする。

(2)  鉄道保安システム(日立製作所と共願)(特許庁公開日2010-12-09)→ 連動装置を必要としない接続試験対応システムを提供する。

(3)  レールふく進計測用GNSS電波観測装置およびレールふく進計測システム(古野電気と共願)(特許庁公開日2010-11-18)→ GNSS測位を利用して、鉄道のレールのふく進を無人計測できる。(SANARI PATENT:「ふく進」は、レールが長手方向に移動することで、温度変化による伸縮や、列車の加速・減速時に受ける力によって発生する)。

総体として、「新車両はやぶさ導入で時間短縮・需要深耕、有楽町西武跡後継に大規模店駅ソト初のルミネ出店、東京駅地下改装ヒット、紀伊国屋上乗せで駅ナカ好調、営業増益」(会社四季報)で、事業構成の現況について、売上高構成比率と各利益率を併記すると、運輸業68%13%、駅スペース活用事業15%:8%、ショッピング・オフィス事業9%:29%(同上)。

年末(2010-12-27)に、「JR東日本グル-プ事業の再編について」と題して次のように発表した(SANARI PATENT要約)

(1)  JR東日本は、「地域再発見プロジェクト」などを通じて地産商品や観光資源の発掘と新たな事業機会の創出を図り、地域に根差した事業を展開している。

(2)  このたびJR東日本グル-プの青森エリアにおいて更なる地域密着経営を目指し、2011-04-01をもって弘前ステーションビル株式会社を、株式会社JR東日本青森商業開発に合併し、また、盛岡ターミナルビル株式会社の青森エリア商業施設を株式会社JR東日本青森商業開発に移管する。

SANARI PATENT所見

技術開発面では、「交通系ICカードの相互利用サービスの検討開始」発表(2010-12-20)が注目され、共同発表10社のICカード利便性が経済活性化にも繋がると期待する。

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2010年12月30日 (木)

インドネシアとの経済合同フォーラム

弁理士 佐成 重範   ケータイ検索 SANARI PATENT

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経済産業省が「第2回日インドネシア経済合同フォーラム共同プレスレリースの採択について」と題して、次のように発表した(2010-2-28(SANARI PATENT要約)

(SANARI PATENT考察: このフォ-ラムが開催されたのは2010-10-14だから、今次発表は随分遅いと思うが、「共同プレスレリースの調整を進め」というから、調整に時日を要したわけだ。佐成重範弁理士は電気通信の国際協力機構専務理事在勤時に、イスラム教的時間観を経験したが、慌てない気風がある)

(1)  日インドネシア両国政府は、2010-10-14、東京で第2回日インドネシア経済合同を開催し、大畠章宏経済産業大臣(代理:松下副大臣)とはった・ラジャサインドネシア経済担当調整大臣による共同プレスレリースを採択した。このフォーラムで確認された内容に基いて、両国政府間で共同プレスレリースの調整が進められ、この度、正式に合意された。

(2)  インドネシア経済回廊(IEDC)について、各地域の産業ポテンシャルを引き出すインフラ開発を進めるため、6つの回廊を設定し、特に、「東スマトラ・北西ジャワ回廊」と「北ジャワ回廊」を優先する。

(3)  IEDC構想実現のため、「電力分野の協力」「二国間オフセットメカニズム」「スマートコミュニティ・イニシアティブ」「首都圏投資促進特別地域」の推進を確認した(SANARI PATENT:「二国間オフセットメカニズム」は、先進国と途上国の個別合意による温暖化ガス削減事業の排出枠取引)

SANARI PATENT所見

インドネシアは、中国・インド・米国に次ぐ世界第4位の人口大国で2億3700万人、日本の倍の人口を擁し、かつ、その半ばが30歳未満という高度成長資質を持ち、資源国と工業国の両面を併有しようとしている。従って、回廊方式のインフラ整備が先行課題である。

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2010年12月29日 (水)

Smart-Community Allianceのその後

弁理士 佐成 重範   ケータイ検索 SANARI PATENT

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東芝ソリューション株式会社が、「フランス・リヨン再開発地域におけるスマートコミュニティ実証事業への参画について」と題して次のように発表した(2010-12-27)(SANARI PATENT要約)

(1)  東芝および東芝ソリューションは、独立行政法人・新エネルギー産業技術総合開発機構(NEDO)が行う「フランス・リヨン再開発地域におけるスマートコミュニティ実証事業」について、実施可能性調査の委託先に指定された。

(2)  この事業は、フランス第2の都市であるリヨン市において、都市再開発に合わせて新築されるビルにおいて省エネ達成の関連技術を導入し、更に情報通信技術を用いた太陽光発電遠隔監視システムや自動車充電・課金システム、および都市再開発地域内でのエネルギー管理などの仕組みを検討する。

(3)  東芝グル-プは、この事業における3分野の実施可能性調査を一括受注する。

(3-1) 都市再開発に合わせて新設されるビルにおけるエネルギー最適化のためのBEMS(Building Energy Management System)の構築

(3-2) 電気自動車の充電・課金インフラを含めたエリア内交通インフラの構築

(3-3) 情報通信技術を活用した住宅・ビル等のエネルギー管理システム

(4)  東芝グル-プは、この事業により、都市再開発の中で省エネビル、電気自動車を含む需要サイドから供給サイドまで組込んだスマートコミュニティ関連の様々な技術について検証する。

(5)  なお東芝ソリューションはこれまで、次の海外事業に参画してきた。

(5-1) 米国ニューメシキコ州における日米スマートグリッド実証

(5-2) インドにおけるデリー・ムンバイ産業大動脈構想

(5-3) 中国における天津市環境都市プロジェクト

SANARI PATENT所見

経済産業省は2010-02-15に、Smart Community Allianceを設立したが、上記事業はその参加企業による海外事業として、次世代エネルギー社会システムのグローバルな展開に資するものである。

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2010年12月28日 (火)

進化する個性派化学目指す昭和電工ペガサス計画

弁理士 佐成 重範   ケータイ検索 SANARI PATENT

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政権の政策は「ねじれ」乗り切り願望で浮動する惧れが多いが、大企業の中長期計画は、企業の存廃を賭しているし、governanceも政権よりは遥かに強固だから、経済産業動向を見極めるために、熟読必須である。

化学銘柄で、コープケミカル(化学肥料)の次に昭和電工が掲げられているが、会社四季報の「旧安田系の総合化学」という範疇づけも、やや不適合の感なしとしない構造革新を、昭和電工は遂行しつつある。先ず今月初(2010-12-01)に昭和電工が発表した「ペガサス」中期計画(2011~2015)の内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

(1)  個性派化学を更に進化させ、強力かつ多様な事業群をグローバル展開することにより、各市場におけるleading position を確立する。

(2)  ペガサスのコンセプト→ 新興国の経済成長と生活水準向上、および、環境負荷抑制の市場性に即応して、電子産業分野の高品質化・高速化・高容量化・子型化を実現する(SANARI PATENT考察: 電子産業がペガサスのトップ項目だが、2010年上半期の昭和電工事業報告において、電子・情報部門の売上高は前年同期の2倍を超え、総売上高の22.6%を占めて、石油化学部門の32.9%に次ぐ比重を示したが、営業利益は石油化学部門の161000万円の4.2倍の675000万円に達し、総営業利益の38.1%を占めている)

(3)  ペガサスの基本戦略→ 目指すポートフォリオにおいて、事業を「成長基盤」「安定基盤」「成長育成」に3区分し、国際競争力ある事業に経営資源を集中する。

(4)  昭和電工の個別事業戦略

(4-1) ハードディスク→ HDDの需要は、新興国中心にノートPCの高成長持続、クラウドの普及などデータセンタ向け高容量サーバの需要が年率10%増と予想される。昭和電工は、Singapore拠点を中心とする生産能力を増強し、既存設備の能力を最大化する。HDの高容量化ニーズに対して昭和電工は、垂直磁気記録方式第6世代の早期量産化に続き、Singled-Write Recording方式など次世代技術に即応する。

(4-2) 黒鉛電極→ 電気鋼は、鉄資源リサイクル、低環境負荷の観点から、世界生産量が2015年まで年率6%の成長が見込まれる。昭和電工は、超大口径の電炉鋼生産用黒鉛電極で世界シェア40%のトップメーカーだが、米国拠点の生産能力増強と、第3生産拠点の検討を進める。

(4-3) 半導体高純度ガス→ 半導体・液晶パネル・LED・太陽電池パネル・成膜プロセス分野の需要増大に即応してアジア生産拠点を拡充する。

(4-4) LED → GaNチップ事業の生産性向上を追求し、昭和電工が強みを持つエピタキシャル技術をコア領域として拡充する(SANARI PATENT考察: エピタキシャル技術は薄膜結晶成長技術の一つだが、昭和電工は、高品質SiCエピタキシャルウエハーの安定供給体制確立により、パワー半導体分野の需要に即応すると見られる)。

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2010年12月27日 (月)

ウシオ電機のPhoto-Lithography

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産業用ランプ世界首位(会社四季報)のウシオ電機今次中間報告が届いたが、「世界的な需要回復で大幅な増収増益」と見出しの好調ぶりである。具体的には、

(1)  Digital Cinema Projector市場の急拡大→ 世界的な3D映画の普及で、DCPの需要が増加している。Canadaの生産拠点に加えて、中国の深圳でも生産を開始する。

(2)  液晶・半導体市場への対応→ 液晶panelSmart-Phone分野は高水準後の調整局面に入っているが、ウシオ電機では、Replace-Lampおよび光学装置の売上高増加と、最先端露光用Excimer-Laserを扱うGiga-Photonの出荷が予想以上に伸びている(SANARI PATENT注: Excimer-Laserは、argonkryptonxenonなどの希ガスとfluorineなどのhalogenの混合ガスを用いるlaser先端用途としては薄膜製作用、眼科医療用など)。

(3)  光学装置、新機種の拡大→ 2010-07に、LED用露光装置の新製品を市場投入した。

ウシオ電機は、「世界唯一のメーカー」と題して、次のように述べている。

「現在、ウシオ電機グル-プは、世界唯一、最先端半導体リソグラフィ用光源であるKrFレーザやArFレーザ、そして次世代半導体製造用光源であるEUVまで、フォトリソグラフィ用光o源の全てを手掛けています(SANARI PATENT注: EUVは、Extreme Ultravilet Lithography→ 超短波長紫外線を用いてウエハ基板に繊細な回路imageを焼きつける技術)。

SANARI PATENT所見

ウシオ電機の特許発明開発も相変わらず活発で、最近の特許庁公開事例としては、

(1)  線状光源装置用導光体(特許庁公開日2010-12-09)→ LED光源の照度分布均一化

(2)  白熱電球(特許庁公開日2010-12-09)→ ハレーション抑制

(3)  高圧放電ランプ(特許庁公開日2010-12-02)→ 電極軸と金属箔の接合強度強化、などが見られる。

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2010年12月26日 (日)

ステップテクニカの特許権有効、知財高裁判決

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株式会社ステップテクニカが所有する「サイクリック自動通信による電子配線システム」発明の特許権(登録日1999-10-22)を無効として、日本パルスモーター株式会社が特許庁に審決請求し、それが認められなかったため、この審決の取消を知財高裁に求めたが、知財高裁は、日本パルスモーターの請求を棄却し、ステップテクニカが勝訴した。主たる争点は本件発明の想到容易性の有無であるから、この点について知財高裁の判断(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.    ステップテクニカの発明において、先行技術から、「制御手段の制御が、プログラムによる通信制御に基づかないで、回路の駆動で制御するものであること」、を採用することが、当業者にとって容易想到であったか否かについて判断する。日本パルスモーターが引用する先行技術は、通信制御をステートマシーンで行うことを開示しているとまでは言えない。従って、日本パルスモーターがこの開示を前提として容易想到とする主張は、採用できない。

2.    日本パルスモーターが引用する先行技術には、通信手段の制御について、ステップテクニカの発明の「プログラムによる通信制御に基かないで、回路の駆動で制御する」というステートマシーンにより通信制御を行うことについて、示唆ないし動機付けがない。

SANARI PATENT所見

日本パルスモーターが引用した先行技術は複数あるので、そのそれぞれについて知財高裁は、ステップテクニカの特許発明を示唆ないし動機付けるものがあるか否かを具体的に論証し、引用先行技術の3件について、これらからステップテクニカの発明を容易に想到することができたものと言うことはできず、特許庁の審決の判断の結果に誤りないとして、日本パルスモーターの請求を棄却した。なおこの判決が、「容易想到性は、複数の発明をあらかじめ組合せた上で判断すべきものではない」として「審決には措辞不適切な部分がある」と指摘していることも記憶すべきである。

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2010年12月25日 (土)

経済産業省・農業産業化支援working group

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来る2010-12-27に経済産業省は、第2回「農業産業化支援working group」会合を開催し、農事組合法人・和郷園、イオンアグリ創造株式会社、玉木農園からのヒアリングなどを行う。

このworking groupが設置されたのは2010-12-03だが、「包括的経済連携に関する基本方針」(2010-11-09:閣議決定)の次の項目に対応している。

「経済連携交渉と国内対策の一体的実施: 主要国・地域との間での高いレベルの経済連携強化に向けて、、「国を開く」という観点から、農業分野、人の移動分野および規制制度改革分野において、適切な国内改革を先行的に実施する。

(1)  農業:高いレベルの経済連携の推進とわが国の食料自給率の向上や国内農業・農村の振興とを両立させ、持続可能な力強い農業を育てるための対策を講じるため、内閣総理大臣を議長とし、国家戦略担当大臣および農林水産大臣を副議長とする農業構造改革推進本部を設置し、平成23年6月めどに基本方針を決定する。さらに、同本部において、競争力強化などに向けた必要かつ適切な抜本的国内対策並びにその対策に要する財政措置およびその財源を検討し、中長期的な視点を踏まえた行動計画を平成2310月めどに策定し、早急に実施に移す。その際、国内生産維持のために消費者負担を前提として採用されている関税措置等の国境措置の在り方を見直し、適切と判断される場合には、安定的な財源を確保し、段階的に財政措置を変更することにより、より透明性が高い納税者負担制度に移行することを検討する。」(SANARI PATENT考察: 随分懇ろに気配りした文章だが、要するに、「関税という国境措置=関税」を減廃して貿易自由化の利点を得るため、国内農業が受けるマイナス影響を積極的農業振興によってプラスサイドに転換しようというものである)

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2010年12月24日 (金)

週刊新潮が「日本鬼子」萌えキャラ計画を紹介

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内閣知財戦略本部は、日本のアニメ・オタク・キャラクタを「ソフトパワー」として重点政策に掲げてきたが、米国Clinton国務長官のSmart Powerと対比して、実力発揮の態様に関心が持たれてきた。

思いがけず今次尖閣問題に適切に対処する一態様として、週刊新潮2010-12-02の「日本鬼子」萌えキャラ計画紹介が現れたので、とかく読後保存不完全な週刊誌のために、この価値ある記事を以下、SANARI PATENT要約しておきたい。

1.    尖閣問題で中国にやられっぱなしの菅政権だが、日本のオタクは負けていないのだ。中国人が日本人を蔑む「日本鬼子」(リーベングイズ)を逆手にとって、反日で凝り固まった中国人を「萌え萌え」にするキャラクターが話題になっている。

2.    日本アニメの「日本鬼子」は「ひのもとおにこ」と読むが、長い黒髪に紅葉色の着物、般若の面を付けたカワイイ女の子。戦闘モードになると「心に巣くう鬼」を敵として薙刀を振るう。

3.    この日本アニメ「日本鬼子」を見た中国のネットユーザーの一人は、「こっちは罵声を浴びせたはずなのに、返ってきたのは萌えキャラで、なんかもう、無力感がする」と、腰砕けのひとが続出しており、APEC日中首脳会談より効果感がある。

SANARI PATENT所見

日本の日本鬼子はカワイイが凛々しく、柳腰でないアニメキャラだ。

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2010年12月23日 (木)

Internet of Energy、Internet of Information 、Internet of Things

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来る2010-12-27に経済産業省は、「第7回次世代送配電システム制度検討会Working Group」を開催するが、「電力系統における双方向通信の導入に向けた課題」という議題から明らかなように、次世代送配電システムは電力系統と通信系統の統合システムであり、電力生産のエネルギー源が多様化ということから、また、電力の発生と需要の主体が合一する場合の比重が高くなり、かつ、電気自動車が送配蓄電・送受信・データベース・無人地図走行化などの機能を具備するモバイル拠点となることから、要するに次世代送配電システムは、Smart Gridを中核として、情報インターネット・エネルギーインターネット・モノ移動インターネットの3インターネットが融合するシステムと見ることができる。換言すれば、HEMS(Home Energy Management System)CEMS(community Energy Management System)が融合するシステムである。

上記WGの前回会合(2010-1o-15)においては、「Smart Meterの導入によって考え得る情報の流れとその内容」の問題点について、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

1.    Smart Meter、電力会社、第三者、需要家が提供または取得する情報は、それぞれどのようなものがあり得るか。

2.    情報の流れは、どのようなものが考えられるか。

3.    プライバシー確保のため、各主体のどのような措置がなされるべきか。

SANARI PATENT所見

自動車業界では、世界各国で進むSmart Gridの構築や、電気自動車に搭載された通信機能のネットワークと、次世代送配電システムが連携することにより、新たなビジネスチャンスが生まれると見ている。重要なことは、ここに「自動車業界」とは、在来の内燃機関自動車のメーカーが電気自動車に進出する意味での業界のみならず、家電メーカー、自動車改造業者(内燃機関と電動機の入替業者)を含む産業構造変革的な業界となることである。特にIT業界では、Smart GridInternet of Thingsと呼び、GoogleIBMAccentureなどと共に、産業構造innovationの契機と見ていることに注目すべきである。

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2010年12月22日 (水)

Non-Recourse loanを米国同様に

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日本の経済回復政策で企業も消費者も投資意欲が欠けているとの論調が多いが、米国消費者の住宅投資のように借入依存を活発にして、手放しはしたものの、再取得の意欲はなぜ衰えていないのか。東大経卒・財務省を経て慶大に在職の小幡 績Harvard大経博は、「世界経済はこう変わる」で次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1.    米国の住宅ローンは日本と違い、大半がNon-Recourse Loanだ。例えば4000万円の家をloanを組んで買った場合、住宅価格が下落して3000万円になってしまったら、その家を放棄すれば、loanは返さなくてよいし、個人の信用履歴にも傷がつかない。

2.    日本なら、自己破産するか、loanの残りの1000万円を、3000万円で家を売った後も返し続けなければならない。米国では、住宅を諦めれば債務は残らない。

3.    従って、商業地並みに、米国の住宅については調整が速いかも知れない(SANARI PATENT注: この発言は2009-05時点)。値下がりしたら、皆が放棄するから、それを担保処分として、住宅loanのもともとの貸し手が売り出すことによって、住宅の売買は活発になる。価格が下落しているから、調整の速度は速い。

上記について、早大経卒・住友銀行・Goldman Sacksを経てNew-Yorkで事業中の神谷秀樹氏は、次のように裏付けている(SANARI PATENT要約)。

Primeloanしているところ、subprimeloanしているところという具合に、州やloanの条件によって異なるが、原則として住宅資産の範囲内(SANARI PATENT注:「範囲内」というのは、「責任の範囲内」という意味で、「価格の範囲内」という意味ではないと解すべきである)でloanを組み、破綻しても物件を渡せば債務が借入人に残らないNon-Recourse Loanが米国では主流だ。

SANARI PATENT所見

リスク配分の適切化いかんが、経済の活性化を左右するから、日米両国の現在に至る実勢を考察して、Non-Recourse Loanの適用を急ぎ検討すべきである。

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2010年12月21日 (火)

環境solution企業に多角化・中国展開の高砂熱学

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高砂熱学工業は、「技術優位で空調工事はトップ」と特色づけられるが(会社四季報)、そのhomepageの所有特許の項は控え目に2010-03現在で特許・実用新案・意匠・商標を含めて573件、うち特許は国内337件、海外49件と表示し、特許庁の「高砂熱学工業に関する技術として804件(2010-12-20時点)」公開の方が実勢を示している。最近の特許庁公開で高砂熱学工業出願を例示すれば、

(1)  可逆セルの運転方法(特許庁公開日2010-12-16)→ 固体高分子形の水電解

(2)  設備制御システムおよび設備制御装置(特許庁公開日2010-12-09)→ 室内の人在室の状況を照明装置の状況から判断して、空調の運転モードを自動制御で切換える(パナソニックと共同出願)。

(3)  換気ブース(特許庁公開日2010-12-02)→ 陽圧・陰圧の切換を、ファンフィルタユニットの大型化を招かずにできる換気ブースを提供する。

(4)  流量計測方法(特許庁公開日2010-11-18)→ 流量の温度変化の、二つの温度センサによる検出において、時間差の特定を容易・精確に行う。

(5)  置換換気システムおよび置換換気方法(特許庁公開日2010-11-18)→ 置換換気システムにおける暖房効率を向上させる。

空調工事の性格上、「雇用・所得環境に大きな変化が見られないこと」(高砂熱学工業上半期報告)から、2010年度上半期の高砂熱学工業グル-プ受注高は9958400万円と前年同期比5.5%減ながら、売上高は8972800万円と12.5%の増を示した。売上高の構成比は、一般空調69.2%、産業空調が27.1%、その他設備機器が3.6%となっている。

民間空調が引続き低調と予想され、高砂熱学工業は、「受注からafter-serviceに至る一貫営業体制と、省エネ関連solution事業を強化する」と述べているが、会社四季報が特記しているように、「中国などアジアも展開し」、海外比率5%の現況を拡大することが期待される。

SANARI PATENT所見

中国を含めて海外の空調嗜好は多様であり、地元のニーズと所得階層に対応する設計が必要である。

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2010年12月20日 (月)

Billing System Co.のBusiness Model

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デジタル時代の決済システムが高度化するに伴って、その一層の効率化を担うIT企業の活動分野が増大するが、ビリングシステム(マザーズ上場)が2010-12期業績の修正予想を発表したので(2010-12-16)、その事業環境を考察する。

ビリングシステムは2000-06設立、「インターネットによる決済サービス、収納代行、クィック入金、融資取次を3本柱としてきたが、NTTデータの筆頭株主効果で顧客層拡大が弾み、中国の日系企業向け決済業務に注力しつつ、アジア全域の展開も視野に入れている(会社四季報)。

2010-12-16のビリングシステム発表によれば、同社の2010-12期(2010-01-0112-31)売上高は125000万円で、前年同期比25.3%増、営業利益は1億9000万円で1.5%増を示している。業務内容と変動要因を見ると、

1.    クィック入金サービス→ インターネット利用投資家の株式売買、為替・金融先物取引などに伴う証券口座と銀行口座間の決済情報をreal time処理している。2010-08-01から外国為替取引に係るレバレッジ規制が導入され、銀行口座と証拠金口座間の資金移動に利用されるクィック入金サービスの取扱が変動した。

2.    収納代行サービス→ 通販事業者など多数の集金を伴う企業では、コンビニやクレッジットカード、インターネット振込などの各種決済方法を用いている。これらの決済方法の提供と共に、一括して代金回収を代行する。

3.    ファイナンス取次支援サービス→ 顧客企業がビリングシステムの決済サービスを利用することにより蓄積される決済データを分析・活用し、企業の資金調達を支援している。

SANARI PATENT所見

業務内容はいずれも、生活者や中小企業にとっても関係深く、このビジネス分野の健全な発展が望まれる。

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2010年12月19日 (日)

ジャパンエクセレント投資法人の特徴

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野村証券のJ-REITセミナ(2010-12-17)でジャパンエクセレント投資法人が事業説明したが、「大都市圏」「オフィスビル」などの使いなれた用語についても、認識を新たにする貴重な内容だった。ジャパンエクセレント投資法人は、基本方針として、

(1)  不動産・金融の両面に強みを持つスポンサー企業の総合力を活用・結集すること

(2)  大都市圏のオフィスビル中心に収益の安定と拡大を追求したポートフォリオ運用をすること、を掲げ、具体的には、「競争力のある東京圏・オフィスビル」を中心とする成長戦略と、「財務基盤の強化を目的とするファイナンスの実行」という財務戦略をもって臨んでいる。

すなわち、不動産と金融の双方に強みを持つ優良なスポンサーから人材・ノウハウを提供されており、具体的には、

(1)  興和不動産が、みずほコ-ポレート銀行の親密な不動産会社として、東京都心部においてオフィスビルの建設・緯持・管理を総合的に展開しており、

(2)  第一製麺保険が、不動産事業の長年の実績をもって、高品質なオフィス空間の提供、長期経験で裏付けられたリスク管理力を持ち、

(3)  積水ハウスが、累積建設戸数200万戸超の住宅トップメーカーで、大都市圏開発事業に豊富な実績を有する

次に「東京圏」の概念だが、「都の中心6区、すなわち、千代田・中央・港・新宿・品川・渋谷の各区」と、「この6区を除く東京都および東京周辺地域」を示している。ジャパンエクセレント投資法人は、取得価額総額の94%を上記東京圏で占めるという、東京圏ジャパンエクセレント投資法人ともいうべきジャパンエクセレント投資法人だが、6%は大阪市中心部、名古屋市中心部、福岡市中心部が占めている。

最近、2010-12-29には第32興和ビルを取得したが、港区南麻布に立地し、周辺には高級住宅・各国公館・有栖川宮記念公園などが立地し、都心の便益と閑静な環境を併有している。従って、外資系・IT・ソフトウェア・アパレル・インテリア関連企業等、麻布・広尾エリアにこだわるテナント需要が存在する環境のもとで、この物件は、メトロ駅至近と外苑西通りの視認性に優れ、高い競争力をゆうするので、取得価格を上回る鑑定評価額を既に得ている。

SANARI PATENT所見

ジャパンエクセレント投資法人の所有部件のそれぞれについて、立地条件を考究することは、都市学の知識としても極めて有用である。

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2010年12月18日 (土)

NAGASEがMexicoに新会社設立

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NAGASE(長瀬産業株式会社)がMexico合衆国のCarretera San Francisco del Rinconに、 フレームラミネートおよびウレタン販売事業の新会社を設立し、来る2101-03に生産開始を予定している。NAGASEは、国内外に100超のグル-プ会社と拠点を持ち、化成日品事業と合成樹脂事業を核として、electronicslife-science、自動車の3戦略分野において、trading marketing、研究開発、製造加工機能を提供する、「智恵をビジネスにする技術・情報企業」として発展してきたが、新興国の経済成長が世界を牽引する趨勢下で、Mexico新会社の意義は大きい。

新会社の商号はTIMLE S.A.DEC.V.、事業内容は自動車用フレームラミネートの製造販売と、自動車用ウレタンフォームの販売、資本金は300万米ドル、出資構成は株式会社東洋クオリティワンとUREBLOCK, S.A.de C.V.が各35%、アキレス株式会社とNAGASEが各15%である。主要販売先として日系シートメーカーおよび表皮メーカー、Mexico国内と中南米の非シートメーカーおよび表皮メーカーを予定している。

NAGASEの技術開発活動については、Nagase Research and Development Centerの、「グル-プの将来事業を先導するバイオ技術を核とした基盤技術開発と、ライフサイエンス関連事業の業績拡大のドライビングフォース」をミッションとする研究開発と、市場に対する技術面からのソリューションの提案・提供が注目される。現時点では特に、酵素新製品の複数上市や、天然アミノ酸ビジネスの受注製品のパイプライン化に重点を置いている。

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2010年12月17日 (金)

日銀短観の傾向も、企業によりけり

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日銀短観が発表されて日本経済踊り場感やら、エコポイント依存が裏目にの感も持たれているが、それは分野により企業によりけりで、元気の良い観測を業績の中間報告に述べている企業もある。例えば東京エレクトロンデバイス(東証2部)は、上半期の前年同期比が、売上高6.9%増、経常利益22.8%増と好調だが、世界および日本の半導体市場動向を次のように明確に予測している(SANARI PATENT要約)

1.    世界の半導体市場動向→ 2010年の市場規模は、2007年度に達成した、これまでの最大市場規模2556億ドル(現レート84円で215000億円)を超え、2910億ドル(244440億円:東京エレクトロンデバイスの報告ではレート91円で263900億円)、対前年646億ドル増(5兆4264億円)増となり、2011年には5.6%増と成長を継続し、2012年も緩やかな成長を継続、20092012までの年平均成長率は12.3%増となり、2012年には市場規模3202億ドル(268968億円)になると予測されている。

2.    日本の半導体市場動向→ 2009年には3兆5800億円だったが、2010年は4兆0600億円で13.4%増、2011年は4兆2900億円、2012年は4兆4600億円となり、20092012までの年平均成長率は7.6%増になるものと予測されている。しかし、2009年以降の大幅円高の影響もあり、2007年に実現した過去最大の日本市場規模5兆7500億円を超えるには至らないものと見込まれている。

日本の電子工業生産については、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

1.    2009年の国内電子工業生産額は140134億円に対して2010年は148545億円で前年比6%増。価格競争の激化から更なる海外生産への移行が藻込まれるが、薄型テレビは2011年の地デジ完全移行への買換え需要が見込まれる。

2.    電子部品・デバイスでも、世界の電子機器の市場の回復から生産増になるものと予測されている。2009年の電子工業全体での日系企業の国内生産比率は42%で、特に高度な信頼性や品質を要求される分野では高い水準を緯持するものと見込まれている。

SANARI PATENT所見

スマートフォン市場の拡大や、産業機器・自動車関連の半導体製造に対する需要、特に汎用ICが高水準と見られる。

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2010年12月16日 (木)

先端日本企業のグローバル展開を支える

弁理士 佐成 重範   ケータイ検索 SANARI PATENT

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企業規模を問わず、日本の企業は独自の先端技術をもってグローバルに展開するほかに成長発展の方途を見出だし難い情勢だが、言語の障壁やデータ変換など、多数企業共通の課題を解決する支援企業のグローバルな展開が先ずなされていれば、日本企業にとっては極めて有利である。

CDS株式会社(ヘラクレス-JASDAQ上場)は創業30年を超えたが、一貫して、上記のようなニーズに即応すべく、関係会社と共に活動体制を整備拡充してきたと思われる。送付された資料を見ると、

1.    CDSは、取扱説明書など各種Technical Documentの制作、3次元CADデータを活用した3Dgraphics処理、e-learning contents、多言語manual編集システムなどのソフトウェア開発を行う「ドキュメンテーション事業」と、3次元CADを駆使しての製品設計、modeling、設計データベースの管理運用に係る「エンジニアリング事業」の二つの事業を展開し、自動車・情報家電から産業設備・航空機・鉄道まで、様々な業界でCDSのスタフが活躍している。

2.    上記をセグメント別で見ると(SANARI PATENT要約)、

2-1 Document Solution

2-1-1 多言語編集システム→ CDSが開発したシステムにより、文書データの多言語への展開が容易になり、翻訳・編集のコストを大幅に削減できる。

2-1-2 Web Serviceの軸としてXML/SGMLを利用→ 文書を構造化し、データの多目的利用・多言語編集システム化・検索性の向上を達成できる。

2-2 Global Business Network

2-2-1 Franceを拠点として欧州でのBusiness Solution を展開してきた。

2-2-2 英仏独語などの西欧言語から、HungarianCzechなど東欧言語、Arabicに至るまで、30言語にreal timeに対応している。

3 Design and Analysis

3.    Multimedia Contents

4.    Software Developmemt

5.    関係会社との緊密な連携

5-1 株式会社BYNAS→ Robot Laboratory Center

5-2  株式会社MCOR→ Engineeringを中心とする総合ITSolution

5-3 株式会社・東輪堂→ Manual制作・多言語翻訳・DTP編集

SANARI PATENT所見

5-3DTPは、Desktop Publishingで、今後、文書のデザイン・レイアウトをパソコンで行い、電子データとして電子出版・印刷出版・サイネージ広告などを行うシステムとして、多言語表現技術と共に、グローバルな発展を予想する。

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2010年12月15日 (水)

知財高裁が住友金属工業勝訴判決

弁理士 佐成 重範   ケータイ検索 SANARI PATENT

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住友金属工業(本件訴訟代理人・渡邊 極弁理士ほか)は、「耐疲労特性に優れた高強度無方向性電磁鋼板とその製造方法」発明について特許出願したが、2007-08-22に拒絶査定を受けたので、特許庁に対して不服審判請求したが、請求不成立と審決された(2010-10-21)ので、この審決の取消を知財高裁に訴求し(被告・特許庁長官)、知財高裁は住友金属工業の請求を認容して特許庁の審決を取消した(2010-12-06)

主たる争点は、この発明と先行技術との相違点について、当業者が、この発明を先行技術から容易に想到できたか否かであるが、相違点の異同に関する各元素の組成率等は判決文記載によることとして、ここには容易想到性の有無判断の考え方を示す住友金属工業および知財高裁の論述を要約する。

1.    出発物質と製造工程が形式的に同一である場合に、製造される製品の機能・特性等が同一であるとの推定をすることができるとしても、出発物質と製造工程がいずれも形式的には同一でなく、類似するに過ぎない場合にまで、製造される製品の機能・特性等が同一であると推定することはできない。出発物質と製造工程が形式的に同一でばい場合に、特許審査基準が定める「特例の手法」によって事実を推定し、さらに「通常の手法」により鋼組成を変更することは許されない。

2.    そうすると、「特例の手法」による拒絶理由通知を受けた住友金属工業が、さらに「通常の手法」を組合せて論理づけがされる可能性に思い至るはずはなかった。

3.    本件審決は、各々の相違点について別個独立した論理づけをするのみで、引用発明について、当業者が本件発明に容易に想到できたことの論理づけをしていないから、理由を欠く。

4.    シリコン・マンガン・酸可溶アルミニウム成分が鋼板の鉄損等について定量的にどのような作用を有するのか不明であるにもかかわらず、それらの間の成分量の調整を「当業者が容易になし得た等価成分間の含有量調整である」とすることはできない。

5.    引用先行技術の各記載は、鋼中に含まれるシリコン・マンガン・酸可溶アルミニウム成分が、鋼の特性に対して発揮する定性的な性格が概ね一致し、各含有率の上限を4%とすべきであるとする趣旨に止まるものであって、各成分の増減が鋼の特性に及ぼす影響について、法則ないし基準を何ら示すものではない。

SANARI PATENT所見

判決文には、被告・特許庁長官側の、住友金属工業主張に対する反論が詳細に記述されているので、知財高裁の判断と緻密に対比することが必要である。

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2010年12月14日 (火)

Cross-Coupling関係の特許庁公開、最近事例

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根岸栄一教授のNovel Prize受賞で一躍周知されたCross-Couplingだが、知財専門家としては取敢えず最近の特許庁公開事例を理解することが必要である。

1.    出願人:トヨタ自動車ほか1名:発明の名称「二核金属錯体及びそれを含む光触媒」(特許庁公開日2010-09-24)→ 水を分解して水素を生成させるための光触媒において使用するのに有用な、新規の二核金属錯体及びそれを含む光触媒を提供する。

2.    出願人:東ソー:発明の名称「イミダゾール化合物およびそれを用いたクロスカップリング反応用触媒組成物」(特許庁公開日2010-07-08)→ クロスカップリング用触媒の配位子として有用なイミダゾール化合物を提供する。

3.    出願人:富士フィルムファインケミカルズ:発明の名称「多環式化合物の製造方法」(特許庁公開日2009-06-03)→ 医薬品・農薬・液晶・電子写真・染料や有機EL等の合成中間体として有用なビアリールやビビリジン等の多環式化合物の製造方法を提供する。また、有機リチウム化合物とハロゲン化合物との遷移金属触媒を用いるクロスカップリング反応による、簡便かつ純度良く得る、多環式化合物の製造方法を提供する。

4.    出願人:東芝:発明の名称「半導体集積回路装置」(特許庁公開日2010-02-26)→ 差動構成のゲートとドレインとのクロスカップリングのための配線の寄生抵抗を低減する。

5.    出願人:大阪大学外1名:発明の名称「エステル化合物の製造方法」(特許庁公開日2009-12-03)→ 温和な条件下で、アルデヒドを含むカルボニル化合物から、効率的にエステル化合物を製造する方法を提供する。さらに、この発明は、アルデヒドと、他のカルボニル化合物から、クロスカップリングしたエステル化合物を高選択的に製造する方法を提供する。

SANARI PATENT所見

標的物質製造の的確性、高純度性・広汎な応用範囲・安全性・操作容易性などがクロスカップリングのための触媒について求められ、パラジウムのほか、Mg-Ni化合物など、今後更に選択開発が進められる。

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2010年12月13日 (月)

角川新書の「くたばれ! 就職氷河期」

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大卒の就活はマスコミの話題の域を出なかったが、標記の新刊は、就活・就職難問題を社会経済の構造問題として捉え、「氷河期」という循環的解決課題ではなく、SANARI PATENTがパラフレーズすれば「地殻変動」とも称すべき「就活断層の襲来」現象として捉えているところに注目すべきである。著者・常見陽平氏は一橋大卒後、一流会社勤務を経て人材コンサルタントとして独立し、事業経営にも携わっているだけに、資料も豊富に揃え、視点も多角的である。

就活断層の象徴として先ず、「ターゲット採用」を採りあげたことも的確である。企業、特に大企業(就活者の第一次ないし絶対目標)における「ターゲット採用」は、企業が公言しなくても効率的な人材採用ビジネスのためには必然的であり、国際競争力の確保が経済成長の必須要件である以上、効率性を非難することは不当である。

ターゲット採用(特定の大学群卒に採用選考対象を限定する)の要因の一つは大卒数の著増である。常見氏は次のように述べている。

「大学進学率は1990年代から急上昇する。1994年に30%を超え、2002年には40%を突破。2009年には50%の壁も超えた。私が大学に入学した90年代前半には大学の数は523校程度だったが、現在は、募集停止中の大学も含めて778校まで増えている。」

「ターゲット採用している企業の82%がターゲットを20校以下に絞っている」と常見氏は述べているが、この20という校数はグル-ピングした数え方で、旧帝大・一橋・東工大・東京外大・早慶上智・MARCH(明治・青山・立教・中央・法政)・関関同立(関西・関西学院・同志社・立命館)その他有力大学ということで、大学総数の3%に過ぎない。

大学生やその両親が、もっぱら大企業就職を志向することは、中小企業の不安定性や人的関係の実態が具体的にマスコミされている現在、当然でもあり、非難するに当たらないが、大学数の3%のうちの何れかに入学できなければ、大企業のターゲットに入れないという現実を先ず直視し、新興国の人材とも競争関係に立つという地殻変動の他の要因をも考え合わせて、進学と人生の設計を本人も親も構想し直す必要がある。

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2010年12月12日 (日)

トピー工業、中国完全子会社の活況

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業歴76年のトピー工業(東・大・名証1)は、「商用車ホイール・建機用履板で国内首位、電炉で鉄鋼生産、原料高で鋼材は弱含むが、中国の建機用履板が絶好調」と評されてきた(会社四季報)。発明特許開発も活発で、最近の特許庁公開事例としては、

(1)  水中走行車両およびその制御方法(特許庁公開日2010-12-09

(2)  自動車用ホイール(特許庁公開日2010-12-09

(3)  フィルム貼付装置(特許庁公開日2010-10-28

(4)  車両用ホイールの締結構造(特許庁公開日2010-09-02

などがみられる。

トピー工業の上半期事業報告が届いたが、鉄スクラップ価格の上昇など厳しい状況下ながら、産業機械等の製造業向け鋼材の需要が大幅に増加するなど、売上高10672300万円、前年同期比17.0%増、営業利益27億円(前年同期損失279200万円)と収益構造の確立が進んでいる。燃料を、より高効率の液化天然ガスに転換するなどのコスト改善諸施策の成果である。

特に建設機械業界はアジアを中心とする新興国でのインフラ整備や資源開発等の旺盛な海外需要に支えられて好調に推移し、自動車業界も、国内外の需要・販売が増勢という状況に即応して、トピー工業は、建設機械用足回り部品および鉱山向け超大型ホイール、トラック用ホイールを中心に大幅拡販した。

中国乗用車用ホイールの生産拠点を完全子会社したこと、すなわち、中国福建省の生産拠点持分を追加取得し、完全子会社化して、社名も「福建トピー汽車零件有限公司」としたが(2010-06)、「独自の意思決定を一層的確・機敏に行う経営体制を構築し、トピー工業の中国におけるホイール事業の基盤をより強固にする」意欲を示している。

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2010年12月11日 (土)

日本電子材料と日本マイクロニクスのComprehensive Cross License 

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日本電子材料株式会社(東証1部)の中間報告が届いた。半導体検査用プローブカード(ウェハテスト)大手として海外比率3割に達し、電子業界の動向を知る上でも、その業績に関する情報への関心が高い。今次上半期報告では、「売上高は528800万円で前年同期比33.7%増、営業利益は3億0800万円と黒字転換。Smart-Phone(高機能ケータイ)や薄型TVなどDigital家電の需要増により、海外半導体メーカーやMemory IC市場を中心に、大幅に回復したと述べている。「特に海外売上は、過去の好調期とほぼ同水準まで伸ばすことができた」としているが、「国内のLogic IC市場においては、国内の消費低迷や円高の影響もあり、需要は増加傾向にあるものの、海外やMemory IC市場に比較すると緩やかな回復にとどまった」と、対照的である。

株式会社日本マイクロニクスとの包括的クロスライセンス締結については、次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1.    これまで両社は、半導体デバイス向けプローブカードの開発過程において、独自の路線で特許出願を進め、その結果、それぞれが有効な特許を保有する状況となっていた。

2.    今次契約締結は、開発・製品化の早期実現、顧客を両社間の特許紛争の不安から開放、更なる製品力の向上を目指すもので、両社が保有するプローブカード関係特許の相互実施許諾に合意したものである。

SANARI PATENT所見

Open Innovationの一環であるComprehensive Cross Licenseは、電子工業界では多く行われているから、日本電子材料と日本マイクロニクスとの今次契約は、慎重な締結であるし、競争の利点を活かし尽くした上での提携と見られる。3割の海外比率を大幅に向上させるために、国内有力企業間のCross Licenseは勿論望ましいが、国際間のそれも、今後増大すると考える。

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2010年12月10日 (金)

三井物産系の情報システム中堅・ユニシス

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情報システム中堅で三井物産系の日本日本ユニシス(東証1)の事業報告が届いた。次世代自動車のモバイル家電化対応など、常に数歩先を歩む業務分野であるため、今直ちに増収増益を囃す業態ではないが、売上高・営業利益・経常利益を大幅な変動なく確保して、経営の堅実さを示している。

急拡大が見込まれる電気自動車の充電をITでサポートすることは、次世代Smart Societyに必須の機能だが、日本ユニシスは次のように述べている(SANARI PATENT要約)

1.    電気自動車やPlug-in Hybrid車の急拡大が見込まれる中、充電インフラの整備が拡がっている。2010-04-28には、中日本高速道路株式会社により東名高速道路のサービスエリアに充電スタンドが設置された。

2.    日本ユニシスでは、充電インフラシステムサービス「Smart Oasis」をクラウド環境で提供し、低炭素社会の実現に貢献している。また、関西電力グル-プの株式会社エネゲートが開発した電気自動車向け給電システム「エコQ電」と、日本ユニシスの「Smart Oasis」の相互利用を可能とするシステムの構築を進めているから、関西エリアでの充電インフラは更に加速する。(SANARI PATENT考察: 日本ユニシスの今次報告に「中日本高速道路の充電スタンドは電気自動車専用で、Plug-in Hybrid車には対応していない」と注記しているが、Hybridでない純電気自動車への一本化が政策的に好ましいか、考えるべきである。)

日本ユニシスの先導的事業としては、上記のほか次の事業が例示されている。

(1)  日本ユニシスは、「Bank Vision」(登録商標)ほか様々なシステムの提供を通じて、地域貢献に積極的な日本全国の地方銀行・信用金庫の経営基盤をITで支えている。

(2)  株式会社スタートトゥデイが運営し、有力ブランドが多数出店する日本最大級のアパレル専門インターネット通販サイト「ZOZOTOWN」に、に対して、日本ユニシスは、顧客情報などのセキュリティを緯持しながら、セール時に注文やアクセスが集中した場合でも、スムーズに買い物を続けられる環境を、ITで実現している。

(3)  日本ユニシスは、電通および米国Massachusetts工科大学Media Laboratory と協働して、人間と自然なcommunication ができる人工知能の研究開発を始めた。人間が対話する際の常識や感覚をData-Base化し活用して、「空気が読めるコンピュータ」の実現を目指す。将来的には、消費者の視点に立っ、ネット通販などのe-Commerce分野で活用する。

SANARI PATENT所見

財務の堅実を緯持しつつ、次世代の理想型を追求する企業として、貴重な存在である。

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2010年12月 9日 (木)

三井物産のビジネスモデル変遷

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三井物産の飯島彰己(まさみ)社長が、2010-12-08、会社説明会(於東京会館)で「伝統的なビジネスモデル」から「Value Chainのビジネスモデル」に至るビジネスモデルの変遷と共に、三井物産の組織体制と事業分野を説明し、収益基盤の強化と総合力発揮の体制、グローバル展開の加速と戦略的布陣、portfolio戦略の進化に及び、中期経営計画の定量イメージとして、2010-03期の純利益1500億円が2011-033200億円、2012-033700億円と著増して、2015-03期ごろ5000億円を想定する旨を述べた。

実績値として既に,2010年度上半期の純利益は1832億円、前年同期の728億円の2.5倍に達しているが、鉄鉱石の取引価格が大きく上昇した金属資源セグメント、原油価格が上昇したエネルギーセグメントでの大幅な増益が貢献しており、鉄鋼原料・非鉄金属本部長・金属資源本部長を歴任して、2009-04に社長に就任した飯島彰己氏の流暢な演述が印象的であった。

Mexico湾探鉱鉱区での原油流出事故は、三井物産が株式に一部を保有する三井石油開発の子会社の子会社、すなわち三井石油開発の孫会社に当たる米国の会社に係る事故であるが、現地時間2010-09-19に完全封鎖されている。

翻って今後の発展について、資源・エネルギー分野においては、持分生産量増加と埋蔵量の緯持・拡大のため、既存事業の開発遂行や競争力ある新規権益の獲得、販売・マーケティング機能の強化、非資源分野においては、収益基盤の再構築のため、成長する新興国市場における事業・物流の拡大、世界規模で構築する物流網を梃子にした事業投資展開、電力・水・交通などの海外インフラ分野への注力と素材供給への取組強化、総合力発揮を通じた全社横断的取組を自動車・メディカル・ヘルスケア・アグリフードで展開、環境・エネルギー戦略においては、天然ガスの資源開発から供給インフラの整備・運営に至るValue Chain取組の強化、再生可能エネルギーへの注力、環境問題の産業的解決に向けた新ビジネスへに取組むと述べた。

SANARI PATENT所見

Value Chainという考え方自体は一般に新しいものではないが、総合商社として、例えば自動車産業について原料生産者・素材メーカーの川上から、完成車メーカーを経て小売ディーラの川下に至るChainを、総合商社の立場で運営することは、自動車の電気機器化やエンジンの蓄電池へのリプレース産業化、リチウムイオン電池装備のレンタル化など、産業構造の変革に即応する重要性が大きい。

なお。前記米メキシコ湾深海油田事故を起こした英国BPに関連して、処理費用・補償費用捻出のため、BPが世界に保有する油田権益の売却を余議なくされており、「日本の商社も虎視耽々」(エコノミスト2010-11-16)とも見られているが、その「商社」のうちに、丸紅のほか、三井物産も入っているのかどうか、SANARI PATENTは知らない。

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2010年12月 8日 (水)

Trade Mark制度について経済産業省検討

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経済のグローバル化が新興国を含めて実質的に巨大な市場を形成し、Trade Markを巡る紛争もグローバル化する。従って経済産業省は、2010-12-13に産業構造審議会知的財産政策部会商標制度小委員会を開催し、「特許法改正検討項目の商標法米国の波及」、「商標権消滅後1年間の他人の商標登録排除規定の見直し」、「登録異議申立制度の見直し」など、先ず国内立法の整備を検討する。

業界から委員として、日本食品バイオ知的財産権センタ商標委員会委員長・和泉守計・ハウス食品マーケティング本部知的財産部知的財産課チームマネージャー、日本化粧品工業連合会商標委員会委員長・遠藤 明・花王ブランド法務部長、電子情報技術産業協会商標専門委員会副委員長・田邊 潔・東芝知的財産部企画担当参事、日本商工会議所・宮城 勉・常務理事、日本知的財産協会常務理事・柳生一史・味の素理事知的財産部長が参画している。

議事内容の一例として、新しいタイプの商標の登録要件について、「動き・ホログラム・輪郭のない色彩・位置・音の商標は、権利範囲の明確な特定も可能であり、国際的な議論等も踏まえて保護対象とすることが適切だが、香り・におい・触感・味などの商標は、権利範囲の明確な特定が困難であるので、保護対象とすることが不適切である」とされた。

SANARI PATENT所見

上記新しいタイプの商標について、諸外国で保護対象化を決定実施している例も多く、わが国は検討に時間を要し過ぎているのではないか。

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2010年12月 7日 (火)

ニチレイが北欧の冷凍パンなど低温物流拡充

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食品業界の技術革新が多様に展開されているが、ニチレイは今次中間事業報告で、「新たなコア事業を目指して、北欧の冷凍パンを日本、そしてアジアの食卓へ」、また、「欧州の低温物流ネットワークが更に充実」と題して、冷凍食品業務のグローバルな展開を指向している。その内容(SANARI PATENT要約)は、

1.    ニチレイフーズは2010-04に、デンマークの冷凍パンメーカーであるラントメネン・ユニベイク社の子会社の発行済株式51%を取得し、ユニベークジャパンの新社名を付し、同社からニチレイフーズを通じて、欧州の各種ブレッドやクロワッサン、デニッシュ類を販売する。

2.    ラントメネングル-プは、スウェーデンの農家約4万5000を母体とする北欧最大の食品と農業の集合体で、「大地から食卓まで」の企業コンセプトのもとに、麦の品質管理から育成・栽培・収穫・製粉・パン作りまで、一貫した生産管理工程で生産している。

3.    特に、冷凍パンに用いる水と塩に特長を持つ。デンマークは、水の95%以上を地下水によっている世界唯一の国であり、また、製パンに重要な塩は、数百年前から地中に眠っていた天然塩を使用している。

4.    冷凍パンは、北欧の家庭で定番の食材だが、日本にもアジアにも、北欧生まれの美味パンを、焼き立ての香ばしさ・食感をもって、ニチレイは提供できる。

5.    更に、株式会社ニチレイロジグル-プ本社の欧州子会社Nichirei Holding Holland B.V,は、2010-07に、フランスの低温物流会社Transports Godfroyなど4社を買収した。トレーラートラック、臨港冷蔵倉庫などを具備し、中東欧を含む欧州各地に事業展開する。

SANARI PATENT所見

佐成重範弁理士宅でも、日立製作所の真空チルドワイド新冷凍冷蔵庫を増設したが、真空保存、抗酸化ビタミン作用、温度帯セレクト、フロストリサイクル冷却、独立冷却、製氷などの機能が益々技術革新している。

特許庁の特許発明公開には、関西電力の「真空解凍装置および真空解凍方法」(特許庁公開日2010-01-23)ほか、食品冷凍関係特許出願が相次いでおり、QOLに資すること多大と考える。

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2010年12月 6日 (月)

モバコン・LEDリースなど新分野新製品活況の加賀電子

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独立系電子部品商社としてEMS(受託製造)や中国拠点に強い加賀電子の中間報告書が届いた。モバコン(モバイル用コンテンツSD)を2010-07に発売したが、エンタテイメントコンテンツをワンセグ機能付きケータイで再生し、手軽に楽しめる製品で、「マイクロSDカード」と呼ばれる超小型のメモリーカードに、エンタテイメントコンテンツを組合せ、コピーガードを施してパッケージ化している。この製品は、その利便性により、新たなエンタテイメントコンテンツ市場を創出すると共に、ケータイのヘビーユーザーと親和性が高い企業・学校法人の案内や、商品の販促物として活用され、受託製造の広汎な展開可能性を内包している。

加賀電子の自社ブランド製品としては、映画・音楽、インターネットなどの様々なコンテンツが再生できるMobile Internet Device端末を「TAXAN」のブランドで2010-10に発売した。7インチのタッチパネルスクリーンを採用し、軽量設計で、ユーザーのライフスタイルに合わせて常備されるモバイル端末だが、電子部品の調達から組立、商品設計まで一貫のノウハウによる独自性を発揮している。

LED照明の普及も国策的課題だが、養鶏場向けにレンタルまたはリースの方式を導入したことは、特に注目される。

中国市場については、ローカルの顧客開拓について、適切な企業連携を進めている。

なお今次上半期報告としては、売上高12047000万円で前年同期比5.7%増、営業利益259400万円で前年同期の7倍を示している。

特許発明にも注力し、特許庁公開された「電源装置および電子機器」(特許庁公開日2010-09-16)が小型化可能な電源装置を提供すること、「電源システム」(特許庁公開日2009-12-10)が、従来よりも力率および電力損失を改善し、トランスを小型化する電源システムを提供するなど、注目される。

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2010年12月 5日 (日)

ヤフー・グーグル提携、公正取引委員会が専門メールアドレス開設

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公正取引委員会が「ヤフー株式会社がグーグルインクから検索エンジン等の技術提供を受けることに関する情報を受け付けるメールアドレスの開設について」と題して次のように発表した(2010-12-03)(SANARI PATENT要約)

1.    公正取引委員会は、2010-12-02に、グーグルインクのヤフー株式会社に対する検索エンジンおよび検索連動型広告システムの提供について、

1-1     現時点において独禁法上の措置を採るべく引続き調査を行う必要はないこと

1-2     本件について引続き注視し、独禁法に違反する疑いのある具体的事実に接した場合には、必要な措置を行うなど、厳正に対処すること、を内容とする調査結果を発表した。(11-04 http://bit.ly/a1ftXo ご参照)

2          公正取引委員会は本件について、更に積極的に情報収集するため今般、この件に関する情報を専門に受け付けるメールアドレスを開設した。

SANARI PATENT所見

グーグルとヤフーの提携については、Microsoftなどが、競争が阻害されるとして公正取引委員会の調査を求めていたのに対して。2010-12-02に公正取引委員会は上記1-1の判断を発表したが、この提携に関する懸念は残存し、特に

1.    検索エンジンにおけるグーグルの地位が圧倒的に強化され、新規参入が困難になること

2.    グーグルとヤフーの連動で、両社の利益が広告料金引き上げで一致する可能性が高まったこと

が挙げられている。

公正取引委員会の今次措置は異例だが、次世代デジタル社会における、この問題の重要性を示すものである。

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2010年12月 4日 (土)

旭化成の蓄電器素子開発など多分野展開

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旭化成の上半期報告が届いた。旭化成のsegment構成は、今次売上高比率で、Chemicals 47.7%Homes 22.7%Health Care 7.5%Fibers 7.1%Electronics 10.9% Construction Materials 3.1%と表示されているが、研究開発対象はこの全分野にわたって活発である。従って、特許庁の特許発明公開数も2万1057件に達し(2010-12-03時点)、うち2010年度4月以降公開のもののみでも810件を数える。例えば

1.    旭化成東光パワーデバイス「鋸波発生回路」(特許庁公開日2010-11-25)→コンデンサの充放電により鋸波を発生させる回路において、帰還回路の動作遅延によるボトム電圧・周波数のばらつきを低減する。

2.    旭化成「非水系リチウム型蓄電素子」(特許庁公開日2010-11-25)→高出力密度と高エネルギー密度が両立した蓄電素子を提供する。(SANARI PATENT考察: 次世代エネルギー利用体系において、蓄電素子の開発は蓄電池の小型化・蓄電容量の増大という決定的な課題に対応する)。

3.    旭化成「非水系リチウム型蓄電素子用負極、及びそれを用いた非水系リチウム型蓄電素子(特許庁公開日2010-11-25)→高エネルギー密度、高出力かつ耐久性に優れた非水系リチウム型蓄電素子用負極、及びそれを用いた非水系リチウム型蓄電素子を提供する。

4.    旭化成ケミカルズ「変圧器励磁突入電流抑制制御方式及びその装置(特許庁公開日2010-11-25)→遮断器の投入により3相交流変圧器を接続する際に発生する励磁突入電流を抑制する。

5.    旭化成イーマテリアルズ「多芯プラスチック光ファイバ裸線及びケーブル」(特許庁公開日2010-11-25)→高温高湿下でも伝送損失が安定で、寸法も安定な、耐熱性の改善された多芯プラスチック光ファイバを提供する。 

上記Chemicals Segmentの上半期売上高が3650億円で前年同期比24.4%増、営業利益373億円で前年同期の3.2倍を示している。アクリロニトリルやアジピン酸などの海外市況が大幅に上昇し、交易条件が改善すると共に、ポリマー系事業ふぇは、自動車や家電向け販売が増加している。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください) 旭化成  特許庁      

2010年12月 3日 (金)

ロシア連邦宇宙局の国際宇宙ステーションにニコン製品

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ニコンの海外(ロシア連邦など)比率は8割を超え、「一眼レフでキャノンと双壁、半導体・液晶製造用露光装置で世界的、液晶露光装置は中国での大型受注が寄与」と見られる(会社四季報)。ニコンの上半期中間報告(2010-04-01~2010-09-30)も届いたが、「アジアでは中国を中心に景気が拡大し、わが国・米国および欧州では回復傾向を示すなか。為替相場は急激な円高が進行した」という環境のもとで、「精機事業およびインストルメンツ事業においては、事業環境の好転により設備投資が活発化し、映像事業においては、デジタル一眼レフカメラ市場が大幅に拡大すると共に、コンパクトデジタルカメラも伸長した」と述べている。売上高は2006年度上半期と同水準にまで回復し、営業利益は黒字に転換した。

ニコンの特許発明活動は益々活発で、現時点(2010-12-02)の特許庁公開発明件数は3万1803件に達しているが、このうち、昨月中(2010-11)に特許庁公開されたもののみでも192に及んでいる。例えば、

1.    振動アクチュエータ、レンズユニットおよび撮像装置(特許庁公開日2010-12-25)→ アクチュエータの効率を向上させる。

2.    振動アクチュエータ、レンズユニットおよび撮像装置(特許庁公開日2010-12-25)→ 配線板と振動子との相対的な位置関係を確保できるアクチュエータを提供する。

3.    モータ装置およびステージ装置並びに露光装置(特許庁公開日2010-12-25)→ 配管を用いることによる悪影響を排除できるモータ装置を提供する。

4.    容量性素子の駆動装置(特許庁公開日2010-12-25)→ 容量性素子に印加される信号の電圧を安定させることができる容量性素子の駆動装置を提供する。

5.    モータ駆動回路(特許庁公開日2010-12-25)→ 電流指令値通りの電流をモータのコイルに流すことができるモータ駆動回路を提供する。

SANARI PATENT所見

ニコンの宇宙関連製品を始めとする特注機器を扱うカスタムプロジェクツ事業では、固体レーザー、光学部品関連の販売増で売上が大きく伸びている。特に、ロシア連邦宇宙局の国際宇宙ステーションでの記録撮影用としてニコン製品が常備され、受注が更に継続している。ニコンは、既存・新規両分野で新規事業の創出を目指しており、特許発明の成果顕現が望まれる。

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2010年12月 2日 (木)

J-Power Promotes World-wide Energy Development by Multi-Resources

 J-Powerの世界的視野に立つ多角的エネルギー開発動向

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J-Power(電源開発)株式会社((東証1部)の上半期報告が届いた。卸業者なので、電力消費者と直結していないが、会社四季報には、「民営化で株放出、電力10社への電力卸が主力、電源は石炭・水力と、建設中の原子力、海外6国域で展開する発電事業が100億円の利益増だが、2013年度タイ大型火力稼働で一段高」と要点が記載されている。

今次報告で前年同期比増収増益を示すと共に、田子倉水力発電所3号機の一括工事竣工・運転開始、タイ国政府がJ-Powerによる発電所建設予定地変更の閣議決定、竹原火力発電所計画の環境影響調査などについて述べている。

SANARI PATENT所見

J-Powerは、佐成重範弁理士が1947年に経済産業省入省後5年を経て設立され63年余の業歴だが、国内外のエネルギー情勢の変動に即応して、わが国エネルギー供給の円滑な遂行を支えると共に、多様なエネルギー資源開発の先端技術をもって国際協力を展開している。現在、政府が強調している経済成長のためのインフラ輸出に先駆し、かつ既に収益を挙げていることを認識・注目すべきである。

発足時と異なる民営会社となったが、エネルギー需給や政策の在り方について、国策としても、グローバルな見地からとしても、実業に立脚する現実的視野と見識を有し得る立場にあるから、意見の表明は是非活発に行って欲しい。例えば、J-PowerGlobal EdgeNo.23誌に、東北大・西沢潤一名誉教授の「全世界の水力資源を十分に開発すれば、水力発電だけで世界中の電力需要をまかなえるという結論に至りました」という見解が述べられているが、グローバルな地域需給、直流送電による損失低減、流域複数国調整、環境保護、一括更新工事による発電効率アップなど、多角的な検討を加えて、世界エネルギー需給の構造に関しJ-Powerが主導的発言を行うことにより、内外の地位を高めると共に、事業推進の信用力にも繋がると考える。

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2010年12月 1日 (水)

KEIO Railroad Co. Develops Safety Technology 

京王電鉄の「沿線活性化事業」と「安全運輸事業」

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地域寡占的な公共事業である電鉄事業は、安全運輸が第一の任務であると共に、営利事業体として沿線活性化事業による運輸業収益の向上を図る任務を負っている。京王電鉄も2010年度上半期報告が届いたので、京王電鉄の場合に上記二つの任務がどのように遂行されているか、報告内容(SANARI PATENT要約)を見る。なお、下記3のように、大都市圏では複数電鉄の協働を要する場合も多い。

1.    自動列車制御装置の整備→ 相模原線は2009年度に整備が完了し、京王線で夜間試運転、井の頭線で機器設置工事を進めた。

2.    構造物の耐震性向上→ 大規模地震に備え、駅や駅間の高架橋柱や隧道の耐震補強を進めている。吉祥寺駅では線路やホームを支える構造物の造り替えを完了した。

3.    下北沢駅では、小田急電鉄線の連続立体交差化工事の進捗に合わせてバリアフリー化する。

4.    シールドトンネル工事を調布・国領・布田各駅関連で進行している。

5.    「京王フレンテ新宿3丁目」をオープンした(2010-11)。ファッションと飲食主体の複合商業施設とする。

6.    京王のキッチンコートは、クォリティの高い商品を提供する食品のスーパとして、その6店舗目・久我山店をオープンした(2010-09)

7.    京王の賃貸ブランドマンション「アルコト」の2棟目を府中緑町に竣工し(2010-11)、多様なニーズに応ずる。

8.    京王の保育所の4番目、「京王キッズプラッツ南大沢をオープンした(2010-4)

9.    シニアレジデンス事業に進出するため、京王ウェルシィステージ株式会社を設立した(2010-08-26)

SANARI PATENT所見

首都圏、特に都心は昼夜間人口が増大している国内唯一の広域圏であり、各年齢層・社会層に対応する交通・生活の便益化と沿線活性化が特に現実的要請として強まっている。

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