Yahoo’s Patent Application on Information System, Web Server Discussed at IP High Court
ヤフーが吸収合併したアルプスの特許出願拒絶に知財高裁判決
弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT
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ヤフーは2010-07-02にアルプスを吸収合併したが、アルプスの特許出願「情報システム、Webサーバー、および情報表示媒体」が、特許庁によって拒絶査定されたので、これを不服とする審判請求が特許庁に対してなされたが、特許庁は、「この発明は公知文献記載発明に基いて当業者が容易に発明することができたものであり、特許法29-2により特許を受けることができない」と請求不成立の審決をなし、ヤフー(訴訟代理人:佐藤武史弁理士ほか)は、この審決の取消を知財高裁に求めた。知財高裁は後記理由で、ヤフーの請求を棄却したが(2010-08-19)、進歩性・容易想到性の判断の困難さを、ヤフーと特許庁との主張対立の詳細過程に見るべきである。
ここには知財高裁の判断理由の主要記述を摘記する。
(1) 引用例(公知技術)に記載された一つの実施形態は、地図冊子に書籍識別子およびぺージ識別子をバーコードで印刷し、クライアントがこれらの識別子をバーコードで読み込み、ネットワークを介して地図情報サービス管理装置に送信すると、地図情報サービス管理装置は、書籍識別子およびぺージ識別子に基いて、地図情報データベースから該当するエリア情報を出力し、クライアントに提供するものと認められる。
(2) 引用発明における「エリア情報」は、地図冊子のエリアの地図と、そのエリアのガソリンスタンドやコンビニの位置などの追加情報を含む情報であることが理解できる。
(3) ヤフーは、「引用発明は印刷された地図に対して情報を追加して送信するもの」と理解しているようだが、引用発明は電子地図に対して情報を追加して送信するものである。
(4) 電子地図上の位置情報の代わりに、印刷地図の位置情報を用いることは、当業者が容易になし得る。
(5) ヤフーは、「引用発明に慣用手段を適用することには阻害要因がある」と主張しているが(SANARI PATENT考察: 公知技術から想到することに、阻害要因があるか否かの認定が、審査基準上、非自明性・進歩性・容易想到性の有無を判断する要素の一つである)、(2)の理由で、阻害要因にならない。
(6) 特許庁のについて審決は、不当な上位概念化により一致点を拡大するものではない。
SANARI PATENT所見
ヤフーがアルプス吸収合併に際してのアルプス知的財産評価において、この出願をどのように評価したかに関心を馳せる向きもあろう。
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