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2010年7月19日 (月)

Mitsui Chemicals has Opened its Second Singapore High Performance Elastomer  

三井化学がシンガポールで高機能エラストマー第2プラント竣工

弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT

B Site http://sanaripatent.blogspot.com/

R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 三井化学は2010-07-13に、シンガポール高機能エラストマー第2プラントの竣工式典を、シンガポール通商産業大臣など臨席のもとで挙行した。この高機能エラストマーは、ポリプロピレンやポリエチレンなど熱可塑性汎用樹脂にブレンドすることにより、耐衝撃性能、ヒートシール性能等を飛躍的に向上させる柔軟かつ軽量なオレフィン系エラストマーで、自動車構成材、その他産業材、包装材の各分野で高成長を続けている。

 翻って2010-03期の三井化学業務報告書は、「2009年度後半からは、輸出・生産が緩やかながらも回復傾向に転じ」と述べながらも、「三井化学は徹底的なコスト削減と拡販に努力したが、売上高は1兆2077億円で前期比19.3%減、営業損失95億円、純損失280億円」の旨を報告し、「着実に回復軌道に乗った」と述べている。

 従って、三井化学の明るい展望はむしろ、例えばエコノミスト誌(2010-0713)の田中稔一社長インタビューで把握する方が具体的である。その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

(1)  世界の価値観が激変し、重点分野が変化するが、リチウムイオン電池が化学素材の塊であるように、化学は化ける学であり、また、同じ材料でも使う触媒によって全く違う製品ができるが、三井化学はこの触媒技術にも強みを持つ。

(2)  中東の天然ガスベースのエチレン製造コストは、原油由来の日本のそれの10分の1で、価格的には対抗できないから、三井化学など日本のエチレンメーカーは、機能的に付加価値の高い製品にシフトする必要がある。

(3)  三井化学は、エボリューという独自に開発した触媒を使った高機能ポリエチレンを製造している。透明性と強度に優れ、加工容易で、需要が急増している。

(4)  航空機の窓などに使われているポリカーボネートの原料フェノールの世界シェアは2位、自動車バンパー用のポリプロピレンコンパウンドも2位である。

(5)  自動車バンパー用の特殊ゴム・タフマーを製造できるのは三井化学を含めて世界に3社のみである。

(6)  太陽電池の封止材には接着性・透明性・柔軟性に優れた機能性材料が必須だが、三井化学は世界トップクラスである。

(7)  プラスティックメガネレンズの材料で三井化学は世界トップである。

SANARI PATENT所見

 国際競争力に富む知財を有する三井化学であるが、エチレン・プロピレンセンターの国内生産能力が過剰化することは必至であり、低稼働率のもとでの採算性確保と、業界全体としての余剰生産設備対策に、総合的知財を発揮することが必要である。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

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