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2010年7月31日 (土)

Union Patent Service Center Based in Taiwan Presents Valuable News-Report

 聯合専利商標事務所のニュースレターにおける判例解説

弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT

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香港を現拠点とし、台湾台北市と東京都ににも事務所を構えているUnion Patent(聯合専利商標事務所)から、最新のUnion Patent News Reportをお贈りいただいた。聯合専利商標事務所は業歴37年に及び、弁理士・弁護士等の所員50余名を擁する東アジア屈指の大特許事務所である。

今次Reportの冒頭に、台湾関係で、「商品カタログ上に掲載された侵害物品は、販売の申し出であり、かつ、特許権の侵害となるか」という題のもとで、知的財産裁判所民事判決(2010-02-05)を詳細に解説しているが、判決理由のうち主要な事項(SANARI PATENT要約)を以下に考察する。

(1)  現行特許法は、続中小企業主義を採用している。(SANARI PATENT注:台湾のみならず、諸国共通の原則である。欧州特許法も、加盟諸国の特許法の束の地位を有するので、属地主義は同様である。)すなわち、特許法による保護は、その特許権を取得した国域でのみ有効であって、その他の地域には及ばない。従って、各国域ごとに出願しなければならず、審査を経た後にその国域の特許権の保護を取得することができる。

(2)  本件で、原告(SANARI PATENT注:台湾の企業)が中国で購入した型番の工業用ミシンの一部の部品が、原告が台湾の特許法に基いて出願し、習得した特許権を侵害しているとの主張について、この部分は事実であり、被告(SANARI PATENT注:中国の企業)は否定していない。

(3)  しかしながら被告は、「この製品は台湾において製造。販売されたものではなく、従って、原告主張の台湾の特許権を侵害する行為を構成しないと抗弁している。

(4)  また原告は、本件特許の発明を中国に出願し、審査後、特許権の保護を取得したと提示していない。従って、係争に係る原告の発明は、未だ中国において特許権の保護を享受しておらず、原告の権利を侵害したということはできない。(その他事項は後回)

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2010年7月30日 (金)

Korean Media Esteems Japan Yahoo-Google Partnership as Benefit-Profit Rich Management 

日本ヤフー・米国グーグル提携を韓国メディアは実利路線と評価

弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT

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日本ヤフー・米国グーグル提携は国際競争力にも影響する重要事だから、グローバルに関心を集めているが、日本ヤフーニュースは、「韓国では、日本ヤフー・米国グーグル提携、孫正義氏の異端経営に注目」との見出しで、テレビ東京カンブリア宮殿連続3回出演で益々英才ぶりと韓国出身が強調された孫正義氏の力量を、やや控えめに報道している。その内容(SANARI PATENT要約)は、

(1)  日本ヤフーは2010-07-27に、「米国グーグルと提携し、日本ヤフーの検索エンジンと広告表示システムに、米国グーグルの検索技術の提供を受けると発表した。

(2)  日本ヤフーは、14年前に米国ヤフーとソフトバンクの合弁で設立。ソフトバンクが筆頭株主で38.6%

(3)  韓国のメディアは、日本の検索市場シェア50.2%の日本ヤフーが、競争相手のグーグル(32.8%)の検索技術を取り入れることを伝えると共に、日本ヤフーの会長・孫ソフトバンク社長が、呉越同舟の道を選んだとして、その異端経営に注目している。(SANARI PATENT考察: わが国公正取引委員会も今次提携を容認しているのだから、異端とか呉越とかではなく、堂々たる経営である。)

(4)  韓国メディアは更に、「孫正義社長・会長が、自分の所有するものに固執せず、事業に役立つと思えば、誰とでも手を握る同氏特有の実利主義路線が象徴される出来事だ」と報じている。(SANARI PATENT考察:  孫正義のみが特異的なのではなく、韓国情報通信分野の世界市場シェアトップ製品続出は、日本頭脳の存分な活用にも由来する面がある。)

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2010年7月29日 (木)

Re-Evaluation of Doctor Course and Law Attorney Qualification 

知財人材育成計画の再々考が必要 

弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT

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 分子生物学で著名な福岡伸一教授(京都大学・ハーバード大学医学博士研究員等の経歴)が「仕事力」と題して語っているが(朝日2010-07-25)、「博士浪人」という言葉に聞き飽きた日本でも、同教授の次の言葉(SANARI PATENT要約)は、就活に失敗して大学院に進んだ若者にとって、改めてショックだったのではないか。

「理系の研究者というのは、一人前になるのに、ものすごく時間がかかる。大学と下宿の往復だけで昼夜長時間の研究をしても、大学卒では「ひよ子以前」で、大学院で博士号を取っても、運転免許を取った程度です。博士号は足の裏に付いた飯粒で、取らないと気持ち悪いが取っても食えないと言われた。」

「博士号をとっても、助手になれる保証は全くありません。その上位の講師や助教授の地位も詰まっているから(SANARI PATENT考察: 空いても、教授が自分の出身大学から呼び寄せるのが一般的)、私は渡米して博士号を取得後、ポストドクトラル制度で教授の傭兵のように、安い給料で過酷な仕事、ポスドクはやはり研究奴隷でした。」

 それでは大学院に進まずに就職すればどうかと言えば、丁度上記同日の朝日に「電気工学科卒」の「過酷な職場、若者の実体験」と題する記事で、「データm\中国企業工学科に進み、最初に内定が出た会社が工事会社だったが、連日の長時間労働、職人達の罵声を浴びつつ、自らも泥まみれで働き、現場が終わっても図面作成で会社泊が頻々」、「過労死寸前」と飾りない体験。

 SANARI PATENTは、博士も学士も会社も多様性あり、一律に考えるのは間違いと思うが、上記のような例が多いことも事実と思う。

 では翻って出身学科の縛りが緩やかな弁護士資格を志せば、それも丁度同日の朝日に、「新司法試験に2009年に合格した司法修習生のうち、43%2010-06時点になっても就職未定と、日弁連調査で分かった」と報じているが、同時に、「それでは単独開業」と、先輩の指導もなく急げば、「(無理して受注など)市民の権利保護に支障をもたらす」と、日弁連は危惧している。

 8年前に内閣知財戦略本部が発足したとき、知財人材の倍増が先ず強調され、うち弁護士システムは米国の弁護士数が50万人と表示されていた。日本は10分の1以下だが、米国のような訴訟社会が望ましいとはSANARI PATENTは考えない。

 知財人材育英の量的・質的在り方を、改めて考え直すべきである。Bill Gatesが大学中退後、知財を発揮した事例なども念頭に置いて。

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2010年7月28日 (水)

TOMOE Engineering Co. Increases Flexibly its Corporate Value 

巴工業株式会社の業績展望好調における中国・米国市場

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 巴工業(東証1)は、中間期報告書、株主優待、増配予告など、個人株主への配慮が行き届いているが、一般個人株主の側からは、その業務内容が専門的で理解困難な企業かと思われる。しかし、巴工業のような業態において、景気回復・業績向上・海外展開がどのように遂行されているかを把握することは、日本経済の動向を的確に認識するための一つの要素と、SANARI PATENTは考える。

 巴工業は、「中堅化学機械メーカー、デカンター型遠心分離機でシェア5割、機械部品の伸長と共に、化学品は半導体・電子材料向けなど好採算の輸入で、化学商社としての比重を増しているが、中国・台湾向け太陽電池装置が連増、国内・東京都、海外・北米向けに新機種・新需要実現」(会社四季報による)という活発ぶりである。早速この「デカンター型」の意味であるが、楽天市場にも、「デカンター洋食器・デカンタージャンルの製品」というような紹介が躍っているので、知る人ぞ知るではあろうが、ワインの瓶底沈殿物除去機、連続搾汁機などで連続式横型三相分離遠心分離機方式も製品が馴染まれているようである。巴工業の営業対象としては、省エネをキーワードとして、官需の汚泥処理プラント向け新低動力遠心脱水機の東京都・高評価され、中小規模処理場対応の省エネ型回転加圧脱水機が置き換え需要を取り込み、高G型遠心分離機を市場投入している。

 韓国に次いで、中国での売上高が著増しているが、「中国の塩ビ向けが順調であったことなど、前期とは明らかに異なる環境の変化を実感しつつあります」と、率直に述べている。

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2010年7月27日 (火)

ICT Restoration Vision 2.0 by General Affairs Ministry

 総務省の「ICT維新ビジョン2.0」の骨格

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 坂本竜馬の維新ブームと共に、かどうかは分からないが、総務省のビジョンは「ICT維新ビジョン2.0」と名付けられている。その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

(1)  2015年を目途として、日本の全世帯4900万世帯に、Broadband Serviceを実現する。光の道100%である。

(2)  ICTによる協働型教育改革として、Future Schoolの全国展開を2020年までに完了する。(SANARI PATENT考察:  Future Schoolの内容が、文部科学省の対応いかんで、どうなることかと思うが、ICT利活用が教育の高度化・能率化にイノベーションをもたらし得ることは疑いなく、教員の役割・定数などに革命的だから、省庁横断を超える国民的英断の課題である)

(3)  2010年までに、自己の健康医療情報を管理活用できると共に、全国どこでも遠隔医療や救急時に医療機関等で情報を共有できる「健康医療クラウド」を整備する。(SANARI PATENT考察: 医師の絶対数が不足していることは、この案の推進力となるはずだが、情報の透明性と診療報酬請求の現実がどう絡むか疑問である。とにかく、国民の聡明さいかんが問題である)

(4)  電子行政の強力な推進によるムダ削減、オープンガバメントの推進。(SANARI PATENT考察: 2013年に、国民本位の電子行政を実現、と説明しているので、「電子行政は10年以上も前から国家予算を巨額計上していたはず」と呆れざるを得ない)。                  

ホワイトスペース等、新たな電波の利用により、2020年時点で新たに、50兆円規模の電波関連市場を創出する。(SANARI PATENT考察: NTTKDDの保有インフラや、電力会社のネット活用も総合計画すべきである)。(以下次回)(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください) 

2010年7月26日 (月)

Comparison of Japan and USA on Private ICT Investment

 民間ICT投資の日米比較と労働分配率

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(承前2010-07-24記事) 総務省資料に、ICT民間投資の日米比較が掲載されているが、その考察に先立って、世界経済の将来が明確に見透されていない現在、「日米独の3国が再び世界経済を牽引する」というダイヤモンド誌の記事(2010-05-29:桜井よし子氏解説)のうち、日米の対比のみ要約すると、

(1)  米国では賃金の低落(企業所得に対する労働者への支払額の割合)が顕著である。米国GDPの落ち込みが2009年度で2.4%に留まっているのに、失業率は2008年の5.8%から2009年の9.3%に急上昇した。つまり、企業が経済の先行き不安に過剰反応して、すさまじく合理化し、労賃負担を最少化、非常にスリムになった。

(2)  日本ではGDPの落ち込みは2009年に5.1%で、失業率は1.2%の上昇で5.1%であり、米国に比べればリストラは非常に緩い。その一方で、日米英独仏の5国中、日本のみ賃金が下がり続けている。(SANARI PATENT考察: 非正規労働者の著増と残業の著減)。その結果、労働生産性はこの5国中で最高水準に達し、単位労働コストは2000年比で20%も下げ、効率は非常に良くなり、企業の基礎体力が強化された。

   比較時点がずれるが、ICT投資について総務省の対比(SANARI PATENT要約)は、

(1)  日本の民間ICT関連投資が民間設備投資全体に占める割合は、約2割にとどまっているが、米国では約4割である。

(2)  また、日本の全民間資本に占めるICT資本の割合は約4%だが、米国では約9%である。

(3)  このような現状を踏まえると、前述したICT関連投資倍増シナリオの実現は、米国に対して遜色のないICT関連投資の水準を確保するため、必要である。

SANARI PATENT所見

 2009-03期の日本各社の事業報告は、リーマンショックによる売上高著減に対して経費の硬直性から営業損失が著増したが、2010-03期の事業報告は、売上高の停滞においても利益を確保できる経営体制を急速に整えて、その成果を、売上高微減、利益回復に示している。人件費率の圧縮とICT活用の結果と、SANARI PATENTは解するが、学歴・資格・年齢層を通ずる余剰労働力が生産的に活用されるよう、政治的知財が最高度に発揮されなければならない。

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2010年7月25日 (日)

Troubles Produced by Solar Power Generation Panel are Emerging Seriously

太陽光発電パネルのヒビ割れによる過熱危険・過反射公害

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 風力発電に伴う音波公害、地熱発電に伴う温泉脈衰退など、国情に応じて、新エネ導入に伴うトラブルは発生する場合も発生しない場合もあり、発生の態様も様々だが、日本で最も急速に普及しつつある太陽光発電に対するトラブル問題を提起した放映(TV東京)は、即時行政措置を求めるべき重要な内容を含んでいる。民生の安全を脅かす危険な事例としては、例外的にパネルの一枚に微細な罅があるのが、工事人にも発見し難く、裏側で異常発熱し、火災誘引の危険が認められるケースがある。正常パネルの発熱は60度Cで、この場合は120度Cに達していたのだが、チェックメーターが作動していない。10年間保証というのに、この有様である、という報道内容である。

その他のトラブル事例も要約すれば、

(1)  国の補助対象ということで、普段は馴染みのない業者ではあったが、工事は完全と信じて太陽光発電パネルを設置した。直後から雨漏りが酷く発生し、自分で調べたところ、パネルを止めるクギが屋根を貫通していた。業者にクレイムしても、所定の工事をしたとの応答のみである。

(2)  補助工事の経費を確かめた上で、補助金交付工事担当業者ということで安心して任せたが、屋根が老朽しているとのことで多額の追加工事を要した。

(3)  太陽光発電パネル工事技術者養成と称する「太陽光発電パネル設置専門学校」ができたが、7項目のうち4項目のテストに合格すれば資格が付与されるので、完璧の保証には遠い。受験者も、引越し業から転職しようという門外漢達などである。パネルのズレなどを見極められない。

(4)   隣の屋根に太陽光発電パネルが設置されたため、反射光が実に強く、洗濯物を干す時にはサングラスを要する。新エネルギーであっても、他人の生活に迷惑うぃ及ぼすべきだはなく、部分的にパネルの取り外しを要求したちころ、逆に、その費用を請求された。訴訟を提起する。 

SANARI PATENT所見

 テレビ東京(2010-07-24 週刊ニュース)の上記テーマ放映は、事故・トラブルの未然防止のため、高く評価すべきである。

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2010年7月24日 (土)

Impact of Sharp’s Entering e-Book Market on Government’s Broadband Highway Plan

 総務省「光の道」構想に対する電子書籍電子書籍計画のインパクト 

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(承前2010-07-23記事)原口一博総務大臣ないし総務省の「日本*ICT」戦略によるICT関連投資倍増シナリオは次のように述べている。

(1)  ICT関連投資額は、毎年9%程度(17500億円)づつ増加させていくことにより、今後10年間(2011~2020に、現在の約20兆円から約40兆円へと倍増する。(SANARI PATENT考察: 等比級数思考と等差級数思考が混在した面白い記述だが、9%等比級数なら2.37倍になる)。

(2)  「日本*ICT」戦略(経済・社会のあらゆる分野におけるICTの徹底利活用の促進)により、ICT関連投資倍増シナリオの実現を目指す。

SANARI PATENT所見

上記の戦略は結局、民間ICT投資の活発にその成否を依存することは、電子政府構想の実績と財政見通しに徴して明白であり、その意味で例えば、シャープの「新たな電子書籍ソリューションで電子書籍事業に参入」(Sharp to Enter E-book Market with Next-generation Digital Platform for E-book)と題する対グローバル発表(2010-07-20)も注目された。その内容(SANARI PATENT要約)を考察すると特に、シャープ提唱してきた国際標準規格(XML)電子書籍フォーマットが国際標準として成立している(2009-02)ことが重要である。

(1)  シャープは、従来のテキストや静止画に加えて、動画や音声を楽しむことができ、かつ、コンテンツの表現力を一段と高めた次世代電子書籍フォーマットXMDFを開発した。この技術を核として、出版社・新聞社・印刷会社・取次会社など国内外の関係各社の協力を得つつ、配信サービスとタブレット端末を組合せた新たな電子書籍ソリューションを提供する。

(2)  次世代XMDFは、動画・音声を含むデジタルコンテンツ閲覧のほか、文字サイズに合わせて自動で段組みを変えられるレイアウト機能など、編集側のコンテンツ表現へのこだわりに応えると共に、利用者の読み易さを高める。

ワンソースマルチユース(複数機器での閲覧)を特長とする。

SANARI PATENTの希望としては、生活者・消費者を含むコンテンツ創作者が、従来の出版業者を介さずに電子書籍でき、従来より高率な著作権料を得ると共に、返本破棄(約5割という)のムダをなくし、紙出版より遥かに迅速なコンテンツ享受を達成することである。

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2010年7月23日 (金)

General Affairs Minister HARAGUCHI’s Broadband Highway Strategy

 原口一博総務大臣の「光の道」構想

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(承前2010-07-22記事)総務省の「光の道」構想は当初、「原口ビジョン・新たな成長戦略ビジョン」として、原口一博総務大臣により発案されている。Gore元米国副大統領が「情報通信ハイウェイ」構想を唱導した「道」と同様で、10数年前ほどを記憶している人は、その直訳後みたいに思うかも知れないし、「道」の語に思想的高級性を感ずる向きもあろう。いずれにせよ、この原口ビジョン(以下SANARI PATENT要約)の理解は必要である。

(1)  達成目標は、

(1-1)     知識情報社会を支える基盤の構築→ 2015年を目途として「光の道」100%(全世帯がBroadband-Serviceを利用)を実現する。

(1-2)     日本の総合力の発揮→ 「日本*ICT」戦略により、今後10年間(2011~2020)の年平均潜在成長率2.6%を実現する。(SANARI PATENT考察: 「潜在成長率」と称しているが「潜在」と限定したのは、GDP成長率上昇のための資源供給能力の成長という意味で、次項2の3%との数学的関係を説明すべきである)

(1-3)     地球的課題の解決に向けた国際貢献→ ICTパワーにより2020年にCO2排出量の10%(90年比)以上の削減を実現する。

(2)  ICT関連投資額を倍増することにより、毎年3%の持続的経済成長を達成する。(SANARI PATENT考察: ここでは「3%」としているが1-22.6%との数学的関係は説明していない)

(2-1) あらゆる産業分野においてICTの徹底利活用を促進し、ICT関連投資額を2011年からの10年間で倍増させることにより、今後10年間の平均潜在成長率は2.6%まで上昇する見込みである。

(2-2) ICT関連投資を大幅に増額することにより、2020年以降、毎年3%の持続的経済成長が可能である。

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2010年7月22日 (木)

General Affairs Ministry Requests Public Opinion for the Promotion of Broad Band Service

総務省が「光の道」構想の実現に向けて意見公募

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 総務省は「光の道」構想の実現に向けて、ICT(情報通信技術)の利活用を阻む制度や規制について意見を公募している。提出期限は2010-08-20としている。その趣旨(SANARI PATENT要約)は、

(1)  総務省は、2015年頃を目途として全ての世帯でBroad-Band Serviceを利用する「「光の道」構想の実現に向けた検討を進めている。Broad-Band利用率の向上には、医療・教育・行政等のあらゆる分野において、豊富なapplication やコンテンツの存在が必要だが、既存の制度や規制がこれら分野でのICT利活用を阻んでいると指摘されている。

(2)  このことを踏まえて、政府の「新成長戦略」(2010-06-18閣議)や「新たな情報通信技術戦略」(2010-05-11高度通信ネットワーク社会推進戦略本部)において、ICTの利活用を阻む制度や規制を徹底的に洗い出し、抜本的に見直すため、「情報通信利活用促進一括化法」を検討することとなった。

SANARI PATENT所見

 従来の意見公募は、政府案を示して意見対象とすることが定例とされてきたが、今次応募は、ICT利活用を阻んでいる制度や規制の提示を先ず公募するという、いわば異例の措置という感もあるが、「光の道」を原口総務大臣が提唱してきたし、これについての電気通信業界内の「利害」関係もマスコミされている。制度・規制案を政府側が今作成すること自体が難しいと憶測するが、総務省と経済産業省の情報通信行政における所管競合などの問題も含めて、一般および情報通信関係者の見方がパブコメされることが望まれる。すなわち、応募意見においては、所管の統合、更には関係省庁の統合にまで踏み込んだ言及が望ましく、この機会を貴重とすべきである。「光の道」については次回に記述する。

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2010年7月21日 (水)

Sumitomo Corp. Acquires Shares in Subsidiary of Usiminas with Respect to Iron Ore Mining

Sumitomo Corp. Acquires Shares in Subsidiary of Usiminas with Respect to Iron Ore Mining  ブラジルの鉄鉱山、鉄道、港湾の鉄鉱石一貫プロジェクト

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日本経済の成長を確保するイノベーション路線において、鉄鋼供給の量と価格の安定は必須だが、住友商事は今月初(2010-07-01)、「ブラジルウジナス・シデルジカス・デ・ミナス・ジェライス社の鉄鉱山子会社への新規出資」について、次のように発表した(SANARI PATENT要約)

(1)  住友商事は、ブラジル鉄鋼大手ウジミナス社が設立する鉄鉱山会社ミネラソン・ウジミナス社(MUSA)の第3者割当増資引受について、ウジミナス社と基本合意に達した。

(2)  住友商事は、過去数年来、ブラジルで優良鉄鉱山の発掘に努め、今回、ウジミナス社の戦略的パートナーとして、その既存鉱山事業と拡張事業に参画することに基本合意したものである。本件は、鉱山、鉄道、港湾の鉄鉱石一貫プロジェクトとなる。

(3)  従来、住友商事は、日本と世界の持続的成長のために、資源・エネルギーの安定供給に貢献すべく、資源権益の拡充を居本方針として取組んできた。資源権益のポートフォリオ構築に際しては、商品・地域・時間軸などの要素を考慮して判断してきた。

(4)  本件は、最重要商品の一つと位置づけている鉄鉱石であること、現在住友商事が資源権益を有していないブラジルという地域性、既に創業段階にあり早期の収益貢献が期待でき、将来の成長も見込まれるという時間軸の観点から、住友商事の資源権益のポートフォリオ戦略に合致する。

SANARI PATENT所見

 海外の鉄鉱石資源権益を既に保有している日本商社は、ブラジルに伊藤忠・三井物産、チリに三菱商事、オーストラリアに三井物産・伊藤忠が見られるが、住友商事の新規権益取得は、オーストラリア政府の資源税増税案など国際資源政策のトレンドにかんがみても、好ましい成果である(出資比率30%、年産3000万トン想定)。

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2010年7月20日 (火)

IT Pro Reports on Google in China ICT Market (2010-07-12)

  Googleの中国市場展開について年初来経緯

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 Googleの中国市場展開をめぐる中国政府・Google間の動向はグローバルな関心を集め、今後も注目の的となるが、IT Pro (2010-07-12)は、「Google、中国ネット事業免許の更新を受ける」と題して、次のように報じている(SANARI PATENT要約)

(1)  GoogleSANARI PATENT注: 中国ではGoogleは「谷歌」と表示される)は米国時間2010-07-09に、「中国本土でネット事業を継続するため必要なインターネットコンテンツプロバイダの事業免許の更新を中国当局から受けた」と発表した。米Googleの最高法務責任者David Drumond氏が、米Googleの公式ブログを更新して明らかにした。

(2)  Google2010-03-22に、Gmailサービスで、中国の人権活動家のアカウントがサイバー攻撃を受けたことや、中国政府から強いられている自己検閲が、言論の自由を脅かすとして、中国本土向けWeb Site (Google.cn)の検閲を停止し、同時に、これまでGoogle.cnで提供していたサービスを香港Site (Google.com.hk)Re-Directし、香港から中国本土向けのサービスを、検閲なしで提供する方式に切り替えた。

(3)  しかし、2010-06-30に迫っていた事業免許の期限を前に、中国政府はRe-Directを認めない方針を明らかにしていた。Googleは、このままではGoogle.cnの運営ができなくなるとして、Re-Directを中止し、Google.cnLanding Pageを設け、このページにGoogle.com.hkへのlinkを張り、ユーザー(SANARI PATENT注: 中国語では「用戸」)を香港Siteに誘導する方式に改めた。(以下B Site2010-07-21

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2010年7月19日 (月)

Mitsui Chemicals has Opened its Second Singapore High Performance Elastomer  

三井化学がシンガポールで高機能エラストマー第2プラント竣工

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 三井化学は2010-07-13に、シンガポール高機能エラストマー第2プラントの竣工式典を、シンガポール通商産業大臣など臨席のもとで挙行した。この高機能エラストマーは、ポリプロピレンやポリエチレンなど熱可塑性汎用樹脂にブレンドすることにより、耐衝撃性能、ヒートシール性能等を飛躍的に向上させる柔軟かつ軽量なオレフィン系エラストマーで、自動車構成材、その他産業材、包装材の各分野で高成長を続けている。

 翻って2010-03期の三井化学業務報告書は、「2009年度後半からは、輸出・生産が緩やかながらも回復傾向に転じ」と述べながらも、「三井化学は徹底的なコスト削減と拡販に努力したが、売上高は1兆2077億円で前期比19.3%減、営業損失95億円、純損失280億円」の旨を報告し、「着実に回復軌道に乗った」と述べている。

 従って、三井化学の明るい展望はむしろ、例えばエコノミスト誌(2010-0713)の田中稔一社長インタビューで把握する方が具体的である。その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

(1)  世界の価値観が激変し、重点分野が変化するが、リチウムイオン電池が化学素材の塊であるように、化学は化ける学であり、また、同じ材料でも使う触媒によって全く違う製品ができるが、三井化学はこの触媒技術にも強みを持つ。

(2)  中東の天然ガスベースのエチレン製造コストは、原油由来の日本のそれの10分の1で、価格的には対抗できないから、三井化学など日本のエチレンメーカーは、機能的に付加価値の高い製品にシフトする必要がある。

(3)  三井化学は、エボリューという独自に開発した触媒を使った高機能ポリエチレンを製造している。透明性と強度に優れ、加工容易で、需要が急増している。

(4)  航空機の窓などに使われているポリカーボネートの原料フェノールの世界シェアは2位、自動車バンパー用のポリプロピレンコンパウンドも2位である。

(5)  自動車バンパー用の特殊ゴム・タフマーを製造できるのは三井化学を含めて世界に3社のみである。

(6)  太陽電池の封止材には接着性・透明性・柔軟性に優れた機能性材料が必須だが、三井化学は世界トップクラスである。

(7)  プラスティックメガネレンズの材料で三井化学は世界トップである。

SANARI PATENT所見

 国際競争力に富む知財を有する三井化学であるが、エチレン・プロピレンセンターの国内生産能力が過剰化することは必至であり、低稼働率のもとでの採算性確保と、業界全体としての余剰生産設備対策に、総合的知財を発揮することが必要である。

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2010年7月18日 (日)

SHOGI Book Published by KADOKAWA Suggests Patent Dispute Tech.

羽生善治棋士著述の将棋戦略と特許訴訟戦略

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(承前2010-07-17記事)角川版の羽生善治棋士著述には、特許紛争における戦略を示唆する次のような記述(SANARI PATENT要約)も見られる。

「ある場面で、Aという手を指すと、相手にA’で返される。Bという手を指すとB’で返ってくるという場合に、最初にABを使ってしまうと、相手に返されてしまう。そこで第3のCという手を指しておいて、相手に先に選択させる。これを「相手に手を渡す」というが、意図的に複雑な局面をつくり出して、相手の致命的なミスを誘導する。自分の力だけでなく、相手の力も利用して技をかえるのである。」米国などの特許訴訟でも、非自明性(日本では進歩性)や先行技術との非同一性の有無が争点となるが、非自明性を否定することによって、相手の特許権の無効を主張しようとするとき、直ちにその主張を展開せずに、「先行技術との非同一性」の否定から主張し、相手の反論から「非自明性」否定に決定的な証拠を、相手の陳述に基いて示すといった戦略である。なお米国特許法の非自明性の規定は、「その発明がなされた時点において、その発明が属する分野で、通常の技能を有する者にとって、特許を受けようとする発明の技術と、先行技術との差異が、その発明全体として自明である場合には、特許を受けることができない」という表現で示されている。

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2010年7月17日 (土)

Digitization of SHOHGI Game Process Suggests Export of SHOHGI Game

 コンピュータゲーム化された将棋をグローバルに

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(承前2010-07-16記事)内閣知財戦略本部の新知財計画(2010-06)のコンテンツ振興の章にも、日本のゲームのグローバルな人気と、それを構成するキャラクターが発散する感性の高さが、わが国のソフトパワーとして世界に浸透するが望まれる旨を述べている。任天堂・ソニー・バンダイ等のゲーム知財の海外著名度を認識するにつけても、コンピュータゲーム化された将棋のグローバル普及が何故遅れているのか、不審である。

 羽生善治棋士は、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

「現在は、年間2000局ほどの棋譜がインターネットで、全てパソコンで検索できる。過去10年分、約2万局の棋譜がデータ化され、棋士別、局面別に検索できる。情報が平等に入手できるようになった。今は、大半の棋士がパソコンを持っているから、情報力は一緒だ(SANARI PATENT考察: 世界中のパソコン所有者が同様に棋譜検索できるから、情報の条件は日本の将棋専門家・愛好者と全く同じである)。そこで、この情報を処理、判断して、いかに新しいアイデアを出せるかが勝負になっている。踏み込んでいける人が増えてきたと言えよう(SANARI PATENT考察:「増える」どころか、世界中の人が踏み込めるはずである)。

 羽生善治棋士は更に、将棋とチェスを近似させつつ、その相違も述べているが、佐成重範弁理士の所見としては、将棋の方が高度なゲームルールと思われ、この意味でも「将棋ゲームのコンピュータ化」によるグローバルな日本文化普及を望みたい。羽生善治棋士によれば、「私はチェスも指すが、将棋とチェスには、共通する部分は結構ある。読みと大局観によって成り立っている点は全く同じだ。違うところは、結果に至るプロセスだ。(中略)チェスでは、最後は駒がどんどん少なくなるので、静かに終わる」。

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2010年7月16日 (金)

KADOKAWA Books by SHOGI Master Mr. Y.HABU Quotes Diode Invention

  

羽生善治棋士が引用した青色発光ダイオードの発明と発想の非自明性

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 角川(東証1)が、株主優待で好みの書籍数冊を贈るということで、目録から選択の一冊として、今まで読みそこなっていた羽生善治棋士の「決断力」第24版を選んだ。初版から5年目だが40万部突破で、経済の勝敗に身を投じている多数の読者に愛されていることが偲ばれる。青色発光ダイオードの発明も引用されているが、「どの世界でも、常識と言われていることを疑ってみることからアイデアや新しい考えも生まれるのではなかりおうか」という所見の傍証として、次のように引用(SANARI PATENT要約)されている。「今、青色発光ダイオードは、交通信号を始め、広い用途で使われている。20世紀中には絶対無理と言われたこの開発に成功したのが、当時、四国の小さな会社の研究員だった中村修二さん(California-St,Barbala校教授)だ。そのころ、どこも、青色発光ダイオードの材料にセレン化亜鉛を使って実験していた。それが世界の常識だった。中村さんは、人はその常識に惑わされて何の疑問もなくセレン化亜鉛を選択しているだけだと、敢えて、可能性ゼロといわれた窒化ガリウムで開発に成功した。」

 羽生善治棋士はこの例から、「先入観や思い込みを持っていると、違う手もあるのではないか、ゼロに近いことに挑戦しよう、という考えは思い浮かばない。新しい考えを試み、理解していこうという気持ちも起こらない。私は、こんなのはあり得ないと思わず、試す姿勢をダい事業にしていく」と述べている。

SANARI PATENT所見

 特許発明の世界では、「非容易想到性」「非自明性」が特許要件だから、羽生善治棋士の所見は始めから前提となっている。非容易想到で非自明である技術思想に着想した過程から争点が始まる。(以下次回)

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2010年7月15日 (木)

Demand-Supply Balance of Electric Power in the Generation of Solar-Wind Power 

「風力・太陽光スペイン岐路」が日本における岐路にはならないように

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(1)  (承前2010-07-13記事) 風力・太陽光など再生可能エネルギーによる電力需要者側などの発電全てを、電力会社に買い取らせる制度が経済産業省の成長戦略・エネルギー政策の柱とされたが、この制度で先輩格の欧州では既に曲がり角を迎えた現象もあり、その教訓をスペインの事例で見る。

(2)   スペイン工業省の反省は、「再生可能エネルギーは急速に過度成長し、現有施設による余剰起因負担は今後25年間で14兆円と見込まれる」という。

(3)  スペインは1990年代に全量買取制度を導入し、通常発電に比し風力は2倍、太陽光は5~6倍程度で電力会社に買い取らせることとし、かつ、2004年から25年間はこの価格を固定した。この売上高安定により風力・太陽光発電施設は著増したが、電力料金抑制との関係で電力会社は買取価格の転嫁ができず、買取量を限定することとしたため、風力・太陽光発電側にとっては約定違反であり、提訴を予想する向きもある。

(4)  経済産業省では、「スペインでは買取価格が高過ぎた」とし、「国民負担が最も重いケースとして、年16000億円、国民一人当たり年1万3400円が加重される案」を示している。

SANARI PATENT所見

 前記・東京電力報告にも、「家庭電力はオール電化住宅の普及拡大にもかかわらず、冷房需要が減少し961kWh、商店・小規模工場用電力も、契約電力の減少と相まって4.3%減の114kWhとなり、大規模需要電力企業では、4.6%減の1727kWhになった」旨を述べている。一方、恒常的な原価低減を課題としている。

 資源エネルギー庁の研究会で、「太陽光発電や風力発電の導入に伴って、出力抑制機能は不可欠な要素」として検討されているのも、この問題に関連すると考える。

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2010年7月14日 (水)

Dainippon Printing and Maruzen-Library Circulation Gr. Establish Top Class E-Book Store

 大日本印刷とCHIグル-プが国内最大級電子書店開設

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(承前2010-07-10記事)大日本印刷株式会社とCHIグル-プ株式会社は、「両社共同で国内最大級の電子書店を今秋開設」と題し、「紙の書籍と電子出版コンテンツの制作・製造・配信までをワンストップで提供するハイブリッドソリューションを強化」と副題して、次のように発表した(2010-07-08)(SANARI PATENT要約)。なおCHIグル-プは、大日本印刷傘下の丸善と図書館流通センターが2010-02-01に設立した共同持株会社である。

(1)  最近のケータイやスマートフォン、電子書籍端末などの登場により、電子出版の急速な普及が予想され、出版市場に新しい読者を惹きつける新たな電子出版メディアとして期待されている(SANARI PATENT考察:「新しい読者を惹きつける」とあるが、「新しい著作者を輩出する」ことの意義が一層大きいとSANARI PATENTは考える。出版会社・出版物販売機構を経由せずに、著作物を電子出版し、従来、売価の数%に過ぎなかった著作権料が70%になったことは、著作意欲の促進効果大であろう)

(2)  大日本印刷は、これまでも、出版社の電子出版への取組支援として、パソコンやケータイ、スマートフォン向けの出版コンテンツを制作してきた。また、パソコン向け電子出版販売サイト「ウェブの書斎」や、ケータイ向け文芸・小説コンテンツの販売サイト{よみっち}の運営など、電子書籍配信事業もてがけてきた。

(3)  大日本印刷は、今後の電子出版の普及・拡大に対応するため、国内最大級の電子書店をオープンすると共に、出版コンテンツのデジタル化支援体制を強化する。

(4)  今次新設書店は、約10万点のコンテンツを揃え、パソコンやスマートフォンを始め、読書専用端末、多機能端末など、あらゆる表示端末に向けて電子出版コンテンツを販売する。またCHIのオンライン書店と連携して、電子出版コンテンツと紙書籍の双方を取扱い、生活者に多様な選択肢を提供する。

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2010年7月13日 (火)

Non-Elasticity of Electric Power Supply in Advanced Nations Concerning Solar Power

 先進国における電力需要の飽和現象と太陽光・風力発電

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 家電の省エネ技術革新が進み、企業も事務所も電力原単位を引き下げて、売上高低迷下のコスト削減による収益確保を達成しつつある現在、そして、既存の発電所はいずれも大規模出力による経済性を発揮している現在、太陽光・風力発電の規模を急速に拡大する電力買取制度の結果は、電力供給の過剰とコストの増大を必然とし、電力単価の上昇という、誠に好ましからざる事態を招来するのではないか、という危惧が妥当か、考える。

 例えば東京電力の今次事業報告は、「年度後半にかけてアジア向け輸出の増加や経済対策による個人消費の持ち直しが見られたものの、依然として厳しい状況で推移した。販売電力量は2年連続で減少し、燃料価格の低下を反映する料金収入の減少と相まって、売上高は前期比14.8%減の5兆0162億円になった」旨を述べている。電気自動車の開発も蓄電池コストの抑制を最大の課題としているから、電力需要の増加に寄与する定量的予測をたて難い。

 朝日の益満雄一郎氏が、「太陽光・風力発電の先輩格」のスペイン工業省が「全量買取制度を反省して、再生可能エネルギーが急速に成長し過ぎたことによる負担制度」について「入り口が甘い一方で出口もいいかげんだった」という評価を紹介された(2010-07-11)のは、時宜に適している。「スペインの教訓」として、やや詳細にその内容(SANARI PATENT要約)を考察しよう。(以下次回)

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2010年7月12日 (月)

NTT Prime Square established by NTT-KADOKAWA Collaboration 

角川は電子書籍の革新的ビジネスモデルに挑戦

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(13)(承前2010-07-11記事)qqqは、自社コンテンツの強みを活かした独自のプラットフォームになるべく、新たな領域に進出する。この課題に挑戦することが、電子書籍の革新的ビジネスモデルの構築に大きな力になると考える。NTTとの提携によるNTTプライム・スクウェアの設立は、この挑戦の延長上に在る(SANARI PATENT注:NTTと角川は、「クラウド型コンテンツ配信事業会社の設立について」と題して、次項(14)のように発表(2010-02-10)している)。

(14-1)  NTTプライム・スクウェアという社名は、このサービスの顧客一人一人にとっての最高のコンテンツが集まる場所を提供したいという願いを表す。

(14-2)  NTTプライム・スクウェアは、情報通信関連分野において、先端的かつ革新的なサービス・技術や、新たなビジネスモデル(例えば、インターネット分野の技術・サービスやNGNSANARI PATENT注:次世代ネットワーク)を活用した新たなコンテンツ流通ビジネスなど、情報通信関連分野で技術・サービス)を保有し、今後成長が有望視される国内外のベンチャー企業等に投資し、ノウハウや技術力活用を支援する。

(14-3) NTTプライム・スクウェアのサービスは2010年度上半期開始を目指す。 

(15) 光ファイバー普及の先頭に立つNTTとの協業は、角川の大きな飛躍に繋がると共に、クラウド型コンテンツ配信の新サービス「Fan+」などと併せて、電子書籍時代を自らのものにする強力な力になる。

SANARI PATENT所見

 角川は、中国出版社大手の湖南天聞動漫伝媒有限公司との合弁で、広州天聞角川動漫伝媒有限公司を設立し(2010-04-12)、現地作家によるオリジナルコミックの作成、ライトノベルの翻訳出版、アニメ制作などを行うが、漢字文化圏として最も親近な歴史的現在的文化共通性を持つ日中両国の絆を強固にする機構として、中国における工業生産に優る永続的意義を感銘する。

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2010年7月11日 (日)

Three Alternatives to be Selected by KADOKAW for the Next Digital Generation 

iPadの電子書籍が提起した3つの選択肢

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(8)(承前2010-07-09記事)21世紀の大きな特徴は、コンテンツが主役の時代になったことである。かってはハードとコンテンツは車の両輪だと言われた(SANARI PATENT考察: 現在「ハードとコンテンツは車の両輪」としてその融合戦略を基軸としているのはソニーである)。しかしアップルの成功は、プラットフォームを構築することが強者の条件であることを示した。そのプラットフォームに勝れたソフトウェアを準備することで、アップルは勝者になったのである。

(9) ここで角川の選択は3つある。

(9-1) コンテンツプロバイダーとして、その創造力を強化する。

(9-2) プラットフォー マーとして、ユーザーに認知される。

(9-3) 端末を発売する。

 それぞれが実は大きなビジネスチャンスである。

(10) 中経出版の新加入によって、角川の出版グル-プは10社になったが、当期の好決算は、それぞれオンリーワンを目指す各社が自らの編集力を磨き、小説・マンガ・実用書それぞれにヒットを飛ばしたことにより実現したもので、出版分野のM and Aが成功したことを実証している。

(11)「魔法のiらんど」は、モバイルから生まれたCGMSANARI PATENT注:Computer Generated Media: パソコンやケータイの使用者がインターネットにより創出するコンテンツ)が印刷書籍となって、角川に収益をもたらしつつ地方書店を活性化している。

(12) 今後も角川は、ジャンルを超えた唯一にして日本最大のメガソフトウェアパブリッシャーとなるべく努力する(SANARI PATENT考察:「唯一」という語が気になるのは、角川歴彦氏が内閣知財戦略本部の委員でもあるからで、有力なメガソフトウェアパブリッシャーの多数排出が、日本のソフトパワー海外展開のためには望まれるのではないか)。(以下次回)

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2010年7月10日 (土)

Dai Nippon Printing Co. and Toppan Printing Co. Establish the Association for E-Publishing

 大日本印刷と凸版印刷が電子出版制作流通協議会を設立

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 大日本印刷と凸版印刷が「電子出版制作流通協議会の設立」について次のように発表した(2010-07-09)(SANARI PATENT要約)

(1)  日本の電子出版ビジネスの成長と健全な発展のための環境整備を目指し、出版業界との密接な連携のもとで、電子出版制作流通関連事業者による協議会を2010-07-27に設立する。

(2)  この協議会では、電子出版ビジネスの発展に必要な課題の整理と検証、配信インフラ基盤に関する問題とその解決、市場形成における検証や電子出版振興に関する提言等、出版関連団体や権利者および行政機関との連携により、電子出版の振興に貢献する。

(3)  活動内容は、「電子出版制作流通に関する情報の共有」「制作・規格・仕様・流通に関する協議」「電子出版ビジネスの発展と普及に関する活動」「電子出版制作流通ビジネスにおける日本モデルの検討と協議」「商業・公共・教育・図書館等、電子出版関連分野の情報共有」である。

(4)  参加予定企業は、出版・印刷・流通・配信・デバイス・通信キャリア・関連技術開発企業・マーケティング企業など。

SANARI PATENT所見

 上記発表と前日(2010-07-08)、大日本印刷株式会社とCHIグル-プ株式会社は、「大日本印刷・CHIグル-プ、国内最大級の電子書店を今秋開設」と題し、「紙の書籍と電子出版コンテンツの制作・製造・配信までをワンストップで提供するハイブリッド出版ソリューションを強化」と副題して、「ハイブリッド」の機能を説明している。協議に先立つ事実先行の活況も予想される。(以下次回)

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2010年7月 9日 (金)

Mr.T.Kadokawa Predicts the Advent of Mega-software Publisher by iPad Entrance

 内閣知財戦略本部の角川歴彦氏が角川会長としての発言

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 内閣知財戦略の大きな柱がコンテンツ政策だが、その策定に一貫して携わっておられる角川歴彦氏が、角川の今次報告書で、「iPadの登場でメガソフトウェアパブリッシャーが実現する」と題し、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

(1)  ネット書店アマゾンのキンドルに続くアップルのiPad登場に対して、角川はどう対応するか、リスク・チャンス、いずれと捉えるのか、質問が多い。

(2)  インターネットと合体した電子書籍の登場で、世界の出版界は大きく変わる。しかし角川は、小売書店を活用した対策を模索する。活字離れし勝ちな読者を書店に誘引する(SANARI PATENT考察:「活字離れ」ではなく、「活字表現の態様の選択と集中」であろう)。本好きな人を大事にしつつ、ライトユーザーを育成する。新古書店対策にする。(SANARI PATENT考察: このパラグラフの表現には、さらに具体性が望まれる)。      

(3)  iPadの技術的長所を十分に活かしつつ、新端末への好意的な社会の反響を、角川の業績に活かす。この意味で、iPadをトリガーとして超強気な電子書籍戦略を樹てる。

(4)  経済産業省の統計によれば、日本のコンテンツ市場は現在、総体で14兆円の規模を持つ。 そのうち電子書籍の対象となる書籍・雑誌・新聞の活字市場は、6兆円の規模である。1兆8000億円に過ぎない音楽市場でさえ、iPadで大きなイノベーションを起こしたのだから、電子書籍が活字市場に与える衝撃を測定できかねているのは当然である。

(5)  しかし私は、多様なコンテンツとそのアーカイブを持つ角川にとって、これは飛躍への大きなチャンスと感ずることが多くなった。出版と映画のメディアミックスを標榜してきた角川にとっては、一台の端末で実現する技術革新とネットワーク時代の到来は、創業期から培ってきたビジネス手法が適切であったことを確信させるものである。

(6)  しかし、ここで問題として立ちはだかるのは、電子書籍のビジネスモデルは何かという難題である(SANARI PATENT考察: 角川氏自身、自著を電子書籍で限定数無料提供し、有料の本印刷出版が大いに売れたことを実証している。)

(7)  電子書籍を販売して忽ち100万部を突破した米国においてすら、収益モデルを明確に示した話は伝わっていない。実は、このビジネスモデルこそ、電子書籍のテーマのキモである。(以下次回)

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2010年7月 8日 (木)

ENTERBRAIN INC. Hopes to become Brains in many Fields of Entertainment

 株式会社エンターブレイン情報の先端メディア利用価値

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 デジタル情報・デジタル文化の流通メディアが多様かつ迅速に進化し、その選択・集中・フル活用が個人の優劣も企業の競争力も決定する時流である。従って、2000-04-01に、「日本のソフトパワーを担うデジタルゲーム・エンタテイメント」(内閣知財戦略本部)関連の情報事業を目的として設立されたエンターブレインが、10年余で159億円の売上高を234名の従業員をもって挙げるに至ったのも、時流の要請に即応するものであろう。その関連会社として、角川・メディアリーヴス・ebクリエイティブの3社が名を連ねている。

 今月初(2010-07-01)には、「エンターブレインが2010-06-25にスタートしたiPhone/ iPod touch/ iPad向けの無料サービス「ファミ通App」が、配信開始から4日間で10万ダウンロードを突破しました」と知らせている。

 世界ゲーム市場の規模は一般に、4兆5100億円と把握されているが、この数値も、エンターブレインがパソコンゲームを含むゲームソフト、ゲーム機本体、周辺機器の売上高総額を、世界のゲーム市場のほとんどを占める日米欧について2009年の売上高合計から試算したもである。この数値に基いて週刊ダイヤモンド(2010-05-15)は、「iPadが侵食する六つの市場」(ゲームのほかパソコン・ケータイ・テレビ・書籍雑誌・カーナビ)のトップにゲームを掲げているが、「iPadの大画面でゲームの迫力は倍増する。既存のゲーム機メーカーへの影響は甚大だ。既にiPhoneではゲームは人気コンテンツになっている。携帯型の市場は現在、任天堂のDSとソニーのPSPがリードしているが、この両社の製品は通信機能を具備するものの、基本的にはカセットによるカートリッジ方式であり、どこでもダウンロードできるiPodが有利で、既存のソフト会社はiPod向けに移植を開始している」旨を指摘していることが注目される。

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2010年7月 7日 (水)

Corp. NEXT Develops Real Estate Portal Site by Smart-Phone Local Community Site

 不動産情報検索サイト・掲載物件数首位のネクストが業績好調

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 ネクスト(東証1部)は「暮らしのワンストップサービスを提供し、住まいと暮らしのインフラの確立をめざします」と標榜し、不動産情報検索サイト「ホームズ」を運営して、その周辺事業をも展開し、物件情報数100万件以上、47都道府県全てをカバーする日本最大級の住宅・不動産情報ポータルサイトに成長すると共に、住まいと暮らしの次の段階に着目した地域コミュニティサイト「ロココム」を新設し、住生活で必要な全情報を支援するに至った。今次事業報告(2009-04-01~2010-03-31)では売上高1077900万円で前期比20.7%増、営業利益197900万円で98.2%増、純利益102600万円で2.73倍という好調ぶりを示した。週刊ダイヤモンド(2010-0515)の「アップルまるかじり」・「イマドキ専業主婦」にも「100万件以上の不動産情報HOME’S」と図解されているほどで、益々流行しよう。

 13年前に井上高志現社長が、大手不動産ディベロッパーをいわば脱サラして、SANARI PATENTが名付ければ典型的なベンチャー企業として発足したと思うが、「消費者が一生で一番高い買い物をするにもかかわらず、提供されている物件情報が不動産会社の管理下にあり、十分な情報開示がなされていない。売り手・買い手間の、この「情報の非対称性」を解消することを志し、1995-07に退職、1997-03に、黎明期のインターネットを活用するネクスト社を設立した」と、井上高志現社長は述べている。

ネクストの「HOME’S」のビジネスモデルを見ると、不動産ポータルサイトを核とするネクストの成長は、著増する加盟店数と加盟店単価の増加によりもたらされるが、加盟店数・物件数の増加により「HOME’S」の媒体価格が向上し、螺旋拡大の好循環をもたらしている。iPhoneアプリの開始によりスマートフォーンの機能もフルに活かすものと考える。

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2010年7月 6日 (火)

INTAGE has Pioneered the Field of Marketing Research in Japan

 産業活動と消費動向を合理的に志向させる市場調査機能を担うインテージの現況

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 インテージ(東証1)の今次事業報告には、「インテージは国内首位、世界10位」と題するランキングが示されているが、日本マーケティングリサーチ協会加盟146社の首位に立ち、「日本で唯一、消費・販売両パネル調査網を持つ」(会社四季報)インテージさえも、AMA(全米マーケティング協会)の「マーケティングリサーチ会社2008年世界ランキング」では10位にとどまる。

経済のグローバル化が実質的に急進展し、企業活動の合理性と効率性を的確な市場調査に基づく判断に依存する現在、インテージが逐年その業績を拡大しつつあるとは言え、更に画期的な展開が望まれる。ちなみに上記AMA調査でも、首位の米国Nielsen457500万ドル、英国のKantar Group361510万ドル、3位の米国IMS Health232950万ドルに対して、日本首位・世界10位のインテージは3億6880万ドルとケタ違いである。さらに、本国以外での売上比率も、Nielsen51.2%Kantar Group75.3%IMS Health63.9%に対して、インテージは1.2%で、日本企業の海外市場調査の希薄さが窺われる。参考までに、AMA売上高ランキングで、日本のビデオリサーチは25位、電通リサーチは25位、マクロミルは26位、日経リサーチは29位に位置する。

日経ヴェリタス誌(2010-05-01)によれば、インテージは「ノウハウ現地で中国市場を開拓し、海外売上高を30~40億円に拡大する」というが、Nielsen2108億円(SANARI PATENT推算)に比べて懸隔が大きい。

インテージは今後の成長戦略として、「インターネット活用によるサービスの充実」、「グローバル展開で海外比率10%」、「業界別プラットフォームの構築」を掲げているが、「パネル調査堅調、インターネット調査拡大、医薬品開発支援も伸長、システム開発の黒字化定着、全体増益」(会社四季報)という基盤に立って、わが国産業の的確な内外展開に寄与することが望まれる。

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2010年7月 5日 (月)

Mrs. K.Kazuma Points Key Problems for the Popularization of Twitter in Japanese Society 

勝間和代氏の適切なツイッターガイダンスと日本における課題の指摘

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 勝間和代氏と広瀬香美氏の「つながる力」は「ツイッターは『つながり』の何を変えるのか?」と副題して、「ツイッターはソーシャルメディアの最新形」、「ソーシャルメディア進化論」、「ツイッターがGoogle以来の情報革命と言われる理由」、「ツイッターは、Googleが最も恐れているプラットフォームか」、「米国では既にYahooよりもツイッターの方が立場が強いか」、「ツイッターは、情報の収集・発信の労力を極少化する」「クチコミ加速の機能とサービス」、「ツイッターは共感を増幅、ネガティブを排除」、「マーケティングツールとしてのツイッターの可能性」、「ツイッターによるコミュニケーションの可視化」、「ツイッターによる直接民主制実現の可能性」、「宣伝したい人はツイッターでこうする」、「「ツイッターは人の善意を引き出すメディア」、「ツイッターの未来の可能性と怖さを知っておく必要性」、「ツイッターは、テクノロジーの勝利というより人間性の勝利」、「ツイッター的オープンな情報交換が世界をよりよくする」、「ツイッターをめぐる日本と米国の相違」、「セカンドライフとツイッターの対比」、「米国ツイッター社が考えている6つの展望」など、極めて効用ある記事(各標題の一部の表現はSANARI PATENT要約)に満ちている。セカンドライフも、慶応大学やみずほ銀行が一頃熱中的だったが、みずほ銀行は割合早期に時期未熟を表明したように佐成重範弁理士は記憶している。

 勝間和代氏が「ツイッターの持っている課題」として、「楽しむにはある程度のITリテラシーが必要であること」、「140字内の会話には、意外と難しいコミュニケーション技術を要すること」、「ツイッターと類似の競合サービスが既に沢山あること」を指摘されたのも極めて適切で、今次参議院議員選挙運動にツイッターどころかインターネット利用の活発化も実現できなかった日本と、オバマ・ツイッターの勝利を対比して、やや力落ちの感なしとしない。さらに、中国において、日欧米現地生産拠点の賃上げストが、中国人労働者におけるケータイ交信の普及により、情報と行動指令の即時伝達をもって支持されているとの現地発情報に徴しても、ITのユキビタス化が、中国優越になりはしないかと競争的危惧を感ずる。

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2010年7月 4日 (日)

TOW Co. s Develops Event Promotion Business by Total Solution Method

 総合プロモーション制作・国内イベント最大手テー・オー・ダブリューの経済受動・経済起動

弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT

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株式会社テー・オー・ダブリュー(東証1)が会社説明会を開催した(2010-07-01)。「イベント企画運営大手、電通や博報堂など広告大手が主顧客、大型案件から中・小型企画も強化」している(会社四季報)。事業の性格上、その業績は経済変動に受動的であると共に、経済成長を起動するアイデアとプロモーション実行がその事業コアである。

 イベント企画運営業の内容は、テー・オー・ダブリューの創業者・川村 治氏の新刊著書「半歩先を行く!」に詳しい。摘記すれば、

(1)  広告市場の規模は7兆円程度、イベント・プロモーション市場の規模は4兆円程度と見られているが(SANARI PATENT考察: 経済変動による、また経済変動を起動するその成果によって規模が変動するところに、広告およびイベント・プロモーション業の双方向特質がある)、広告市場全体の7兆円の枠の中にイベント・プロモーション市場全体が含まれるのではなく、広告に含まれないイベント・プロモーションの分野もあり、オーバーラップしている分野もあるが、オーバーラップ部分は約1兆円と見られている。

(2)  従って、電通・博報堂などの大手広告代理店が関わらないようなイベント・プロモーションの分野が、3兆円もの市場を形成していることとなるが、この3兆円市場に国内で約8000社が競っている。1社当たり5億円に過ぎないから、今次景気変動でこの社数は激減しつつあると見られる。

(3)  大手A自動車メーカーは、これまで全国各地で開催してきた試乗会のイベントを2010年もまた開催することになった。この試乗会は、これまでに3年間で合計10回ぐらいをテー・オー・ダブリューが引き受けた。

(4)  4年前から、ゴールデンウィークのシーズンに、東京・六本木ヒルズで大手ビールメーカーがスポンサーのビール・フェスタが開催されているが、これもテー・オー・ダブリューが手掛けた。若い人達が楽しみ、一日1万5000杯もビールが売れた。年々来場者が増えている。

(5)  イベント・プロモーションの分野では、建設業界と異なり、設計と施工が別企業には発注されることなく、イベント・プロモーション会社が両方を受注する。事業規模では施工が設計の30倍以上である。従って、企画が優秀で受託できれば、総体受注額はその数十倍に達する。

SANARI PATENT所見

 今次説明会の中心話題以外に上記著書で注目されるのは、「アジア各国での提携」である。「テー・オー・ダブリューは、アジア各国でイベント・プロモーションの専門会社と提携している」と述べ、上海・北京・シンガポールの実績を示しているが、日本の国内イベント・プロモーション分野規模4兆円を遥かに上回る市場規模が、アジア新興国26億人口を対象として巨大な可能性を秘めている。

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2010年7月 3日 (土)

TOPPAN Creates Dedicated Products Variety by Harnessing Knowledge and Technology  

凸版印刷株式会社10年の軌跡のベクトル強度と方向性

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 凸版印刷の今次事業報告は、創業110年の最近10年間の軌跡を先ず表示した。2000年の売上高1兆2938億円は2009年1兆5067億円に成長し、営業利益は2000年の674億円が2008年の382億円と緊縮しつつ、世界情勢の著変に対する即応力の培養成果を示している。10年間の軌跡を、情報ネットワーク系、生活環境系、エレクトロニクス系について、各1項目づつ摘記すれば、

2000年→ パスポートプリンタ「MP300」の販売強化、透明蒸着ボトル「GL-C」の量産技術確立、台湾に液晶ディスプレイ用カラーフィルタ製造の台湾凸版印刷採光股份有限公司を設立

2001年→ 電子チラシ配信サービス「Shufoo!」開始、木目フローリング「101コーディネーションフロア」発売、最新鋭液晶ディスプレイ用カラーフィルタの新ライン導入

2002年→ 600dpi高精細カラーカードプリンタ「CP400」を開発、ユニバーサルデザイン対応の詰め替えスタンディングパウチ開発、NECとプリント配線板事業合弁

2003年→ コンテンツ流通事業の「Bitway」がビジネスモデル特許取得、医薬品などの受託充填サービス会社を設立、エルピーダメモリーと提携

2004年→ 中国の出版社向け版権仲介サービスを開始、上海凸版有限公司GLフィルム製造工場竣工、第6世代カラーフィルタの量産本格化

2005年→ 上海凸版広告有限公司設立、電子レンジ用自動蒸気抜きパウチ発売、米国デュポン・米国IBMと共同開発

2006年→ 上海凸版印刷有限公司でICカードの現地生産体制確立、インドネシアにトッパンプリンティングインドネシア設立、三重工場で第8世代カラーフィルタ生産開始

2007年→ 電子ペーパーサーネージ「まちコミ」サービスを商品化、オーダーメード医療開発に理研と共同出資、台湾ProMOS社とイメージセンサ関係ライセンス契約

2008年→ シンガポールSNP印刷会社を買収、エアスタンディングパウチ発売、32nm対応フォトマスク量産開始

2009年→ 拡張現実機能搭載のプロモーションマシン発表、深谷工場で次世代機能性フィルム製造開始、第10世代カラーフィルタの生産開始

SANARI PATENT所見

 セルローズナノファイバー(バイオマス由来)の包装材料開発(2010-06-28発表)、小型低価格ICカードリーダ付き多機能業務端末による出席管理システム発売(2010-06-24発表)、おサイフケータイ利用の広告ツール(2010-06-18発表)など、知財の集積と発揮に軌跡の拡大ベクトルを推考できよう。

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2010年7月 2日 (金)

ASAHI KASEI Develops Unique Products and Business Models Combining Technologies and Talents 

化成・電子・住宅・医薬の総合・多角メーカー「旭化成」の「分散と融合」

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 世界経済の変動を起動すると共に変動に適応して、企業の存続と収益体質を確保するためには、事業内容の同一性を全く顧慮しない自己革新が機敏に実行されていく。旭化成の蛭田史郎前社長は、「変わるところが主流」で、「旭化成の9つの事業会社は、瞬間的な姿に過ぎず」、「多角化による主流意識の希薄化」で、「新しく変わるところこそが主流」としていたが、藤原健嗣新社長(2010-04-01就任)(SANARI PATENT考察: この社長交代も当時、「突如」発表されたと報道されたが、事業と同様、社長も「突如」変わることが必要な時流である)は、次の3点を強調している。

(1)  今後の変化に対応して生まれる日本の新たな産業構造や社会デザインの中で、旭化成がリーダーシップを発揮できる事業を創出する。(SANARI PATENT考察: よく読むと、「変化に即応する」と「変化を起動する」の、 受動・能動両面志向を強調している。)

(2)  中国始め成長期待エリアにおいて、事業を絞り込み、市場イニシアティブをとれるスピードで拡大戦略を実行する。

(3)  世界で次々に出現する新しいコンセプトや価値観を持つ産業に対して、旭化成が持つ素材・技術・人材を融合させて、事業を創出・拡大する。

SANARI PATENT所見

 上記(3)の「融合」に関連して、東洋経済誌の小滝麻理子氏は旭化成の動向を論評し、「総合メーカーと呼ばれる旭化成は、『分散と融合』で創造を志向し(SANARI PATENT考察:「選択と集中」との相違に注目すべきである)、新たな多角化を目指して『成長の波に乗る』から『市場を創る』に体制を切り替える」と題して次のように述べているが、電子コンパスの世界市場9割シェアなど、旭化成のHPでも直ぐには見つからないトピックスが貴重である。摘記すれば、

(1)  米国アップルがiPhoneを市場投入したこと(2008)によりスマートフォンが一気に拡大したが、NokiaGoogleが展開するスマートフォンには、電子コンパスの機能が登載されている。この電子コンパスのシェア9割以上と、ほぼ独占しているのが旭化成だ。

(2)  中国北京の首都医科大学では、旭化成クラレメディカルから派遣された社員達が、中国人の医師や看護師達に、血液浄化療法に用いる中空糸の操作を教えている。中空糸は、糸の内部に隙間を作った特殊な糸である。

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2010年7月 1日 (木)

Sumitomo Computer System Co. Responds Effectively to Changes in the Business Environment 

住商情報システム株式会社のソリューション別売上高構成比のトレンド

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 住商情報システムの今次報告では、ソリューション別と業種別で売上高構成を前年度と対比している。2010-03期の連結売上高12731700万円のソリューション別構成比では、プラットフォームソリューションが39.3%で前期37.9%から増率し、業務系ソリューションが49.9%から49.0%に微減率している。業種別構成比では、製造業が28.9%から26,9%に減率し、流通が21.4%から23.9%に増率している。

 トピックスとしては、「エンタープライズ向けクラウド基盤サービスの提供開始」、「Google Apps Premier Editionのグローバル販売開始」、「ERPSANARI PATENT注:経営資源計画:Enterprise Resource Planning)パッケージPro-Active E2販売・購買在庫管理システムの最新版提供開始」を特記している。その内容をSANARI PATENTが因数分解して列記すると、

(1)  情報インフラ環境のオンデマンド提供、すなわち、企業が必要とする時に必要なだけのコンピューティングリソースを、Infrastructure as a Service型でOne Stop提供する。

(2)  各企業に最適なCloud Computing 活用のService Line Upを整備・提供する。

(3)  各企業のITに関するTotal Cost of Ownership、すなわち、コンピュータシステムの導入・緯持・管理費用の総額削減と戦略的IT活用を推進する。

(4)  GoogleCloud Service提供、これと他のCloud Serviceを組合せたServiceおよび住商情報システム独自Serviceを提供する。

(5)  Service Oriented Architecture、すなわち、諸Serviceの集積として構築した大規模システムの活用を提供する。

SANARI PATENT所見

 大企業系列の情報通信サービス企業が、Cloud Computingを一斉に掲げるなど、「囲い込み」やサービス競争が激化することも想定されるが、利用者の選択が賢明でなければならない。

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