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2010年2月21日 (日)

Patentability of the So-Called Parameter Invention 

数値限定発明の特許性について論点整理進む

弁理士 佐成 重範 Web検索 SANARI PATENT

B Site http://sanaripatent.blogspot.com/

R Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 佐成重範弁理士はJFDA(財団法人食品薬品安全センター:物質許認可の前提となる安全性試験の公的機構)の常任監事を8年にわたり務めた経験から、当時の用語で「閾値」、現在は「しきい値」と呼ばれる数値の意義が、安全性試験自体や医薬品の認可において決定的であることを実証的に認識した。これは、物質の量や状態の連続的変化において、一定の数値(閾値)が物質の作用を非連続的に変化させる現象を示している。

 数値限定発明の概念と閾値の概念は、密接ないし親近性を持つが、このたび日本弁理士会のパテント誌最近号に、高石秀樹弁理士弁護士が「の進歩性判断」と題して、上記「閾値」にも関連する貴重な論説を発表されたので、その内容(SANARI PATENT要約)を以下に考察する。

1.      発明を特定する事項を数値範囲(SANARI PATENT考察: この範囲の限界が、上記の閾値に相当する)により数量的に表現した発明に進歩性が認められる要件については、審査基準に記載はあるけれども、裁判例において特許権者や特許無効審判請求人などの各当事者に有利または不利に斟酌された事実の整理が不十分である。

2.      先ず審査基準においては、数値限定発明の定義を「発明を特定する事項を、数値範囲により数量的に表現した発明」と定めて、次のように説明している。

(1)  実験的に通常の数値範囲を最適化または好適化することは、当業者の通常の創作能力の発揮であって、通常はここに進歩性はないものと考えられる。

(2)  しかし、請求項に係る発明が、限定された数値の範囲内で、刊行物に記載されていない遊離な効果であって、「刊行物に記載された発明が有する異質なもの」、または、「同質であるが、際立って優れた効果を有し、これらが、発明時の技術水準から当業者が予測できなかったもの」であるとこは進歩性を有する。(SANARI PATENT考察: この「予測可能性」の判断が極めて難題で、特許訴訟の争点の多数を占めるが、数値限定発明においては、数値自体の連続性に伴う特異の難題性を潜在する)

(3)  有利な効果の顕著性は、数値範囲の全ての部分で満たされる必要がある。

(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

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