最近のトラックバック

2016年8月
  1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30 31      
無料ブログはココログ

« 2009年7月 | トップページ | 2009年9月 »

2009年8月31日 (月)

Innovation of Coal Gasification, Solar Cell Power Generation etc.

  二酸化炭素地中貯留、革新的太陽光発電等の研究開発実施 

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

3-1-5(承前2009-08-30記事)酸素吹きIGCCSANARI PATENT: Integrated Coal Gasification Combined Cycle: 石炭ガス化複合発電。石炭を高温高圧のガス化炉でガス化し、ガスタービンと蒸気タービンによる複合発電を行う)から排出する二酸化炭素とCCSSANARI PATENT: Carbon Dioxide Capture and Storage: 二酸化炭素回収貯留技術)を組合わせたトータルシステムの実現可能性に関する調査を実施した。

3-2 二酸化炭素地中貯留、二酸化炭素海中隔離

 IEASANARI PATENT: International Energy Agency:  国際エネルギー機関。 第一次石油危機後の1974年に、キッシンジャー米国務長官の提唱によりOECD傘下機関として設立)等に参加し、CCS実用化に必要となる安全性評価・信頼醸成等のための基盤技術・知見の集積と環境整備を行うため、二酸化炭素貯留・隔離技術研究開発を実施している。

3-3 革新的太陽光発電

3-3-1 新構造・新材料太陽電池: 高効率(変換効率40%超)・低コスト化が期待される新材料・新構造を利用した革新型太陽電池の実現を目指し、革新型太陽電池国際研究拠点整備事業を実施している。

3-3-2 高効率化合物集光型太陽電池:(同上)(SANARI PATENT考察:「新構造・新材料太陽電池」という項目と「高効率化合物集光型太陽電池」という項目の2項目を掲げ、同一事業を内容としている。)

3-3-3 有機系太陽電池(色素増感型、有機薄膜):有機系太陽電池のロードマップはあるが、クールアース関連予算事業はない。(SANARI PATENT考察: クールアース推進構想は、2008-01-26世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)の特別講演で、福田総理(当時)が発表した構想で、「ポスト京都議定書の枠組み作り」「国際環境協力」「イノベーション」の3つを中心とする。国際環境協力は戦略秋全体で2020年までに30%のエネルギー効率改善をすること、イノベーションは5年間で300億ドル程度の資金投入をすることが内容であるから、「関連予算なし」というのは、随分奇異な話である。)

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)          

2009年8月30日 (日)

Carbon Sequestration Leadership Forum etc. 

二酸化炭素の回収・貯留技術開発の国際協力等. 

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat キャノン子会社の危機対応

2-4(承前2009-08-27記事)超々臨界圧発電については、発電等エネルギープラント構造物等の革新的な効率化、省エネルギー化、長寿命化、安全・安心を図るため、最新の科学的知見を導入し、鉄鋼材料を超高機能化する基盤的研究開発を実施している。

3.二酸化炭素の回収・貯留(CCS

3-1 二酸化炭素の分離・回収

3-1-1 二酸化炭素固定化等に関し、長期的観点から可能性の高い革新的技術のシーズを発掘し、基盤技術として確立するためのプログラム方式二酸化炭素固定化・有効利用技術開発を実施している。

3-1-2 炭素隔離リーダーシップフォーラム(CSLF)(SANARI PATENT: Carbon Sequestration Leadership Forumは、米国エネルギー省が、炭素隔離技術の開発応用の国際協力の場として提案設立(2003-06)し、日米のほかEU、中国、ロシア、インド、ブラジル等が参加)の登録プロジェクトとして、二酸化炭素分離・回収コストを、2015年頃に2000円台に低減を目指し、二酸化炭素分離膜等を研究開発している。

3-1-3 火力発電所等の大規模発生源から分離回収した二酸化炭素を年間10万トン規模で地下帯水層等に貯留する技術を実証すると共に、長期挙動予測可能な二酸化炭素挙動予測シミュレーション技術・モニタリング技術等の海番技術を確立するため二酸化炭素削減技術実証試験を実施している。

3-1-4 中国における石炭火力発電CCS-EOR(石油増進回収)事業(SANARI PATENT考察: 原文のまま記載したが、校正しないままで発表いたのではないか。「石炭火力発電CCS」が一つの主題で、EORは別の主題である。EORを「石油(原油)増進回収」と訳する向きが多いが、変な日本語で、当然、「原油採取増進」と訳すべきである。Enhanced Oil Recoveryを機械翻訳した結果と思うが、意味は、地下油層から採取している原油の量が、貯留量の2割程度に過ぎないと推定されていることから、水を圧入する水攻法等によって原油採取比率を高める技術をいう)について、日中両国実施機関で技術交流を進めることに合意した。      

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月29日 (土)

7-11 Japan Franchise Issue Commented by METI Vice Minister 

セブンイレブンジャパンのフランチャイズ契約解除等について経済産業事務次官応答

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  特許無効審決支持の知財高裁判決

 経済産業事務次官の記者会見(2009-08-24:最終更新8-26)における応答(SANARI PATENT要約)は、

Q1 セブンイレブンジャパン本部が、マスコミに流したなどの理由で、弁当の値引き販売をしている加盟店主に対して、契約解除をしたという報道が一部で出ているのですけれども、流通業というのは経済産業省の所管になっていると思うので、それを実行したセブンイレブンジャパン本部の契約解除に対する見解はどうか。

A1 今回のフランチャイザーとフランチャイジーの間の問題、特にセブンイレブンに関連する見切り販売の問題について、われわれは重大な関心をもって見守ってきたところであるけれども、公取委の独禁法運用の一環として、それなりの結論が出たものと理解している。

その後の、今ご指摘のようなトラブルが加盟店と本部の間で起こっていることは承知しているが、本部を代表する側からの話では、どちらかと言えば、もともとのフランチャイズ契約上の契約違反の問題であるというように言っているようである。それから、加盟店側の今回のグル-プの方々の言い分は、報道等によれば、そうではなくて、もともとのトラブルの結果、影響を受けている話であるというようなことだと言っていると、私どもは理解している。

われわれは双方ともに、コミュニケーションが日常的にないわけではありませんので、そういう点で静かに見守っているところである。どうも事が民事上の訴訟に発展しているやに聞いているが、私の方としては、民事の争いについて、いきなり全面に出て調整に立つというようなことは控えようと思っている。コミュニケーションはあるから、進展次第で双方の色々な言い分を聞くことはあり得ると思うけれども、現時点では民事の問題として流通政策上の問題というよりも、双方の契約上の争いということで考えている。

SANARI PATENT所見

国民の立場からは、弁当の廃棄を実質的に強制する契約は公序良俗違反である。国際競争力強化のため発生する失業者が定価入手できるよう、更には、チルド技術によって、賞味期限の限定を延伸できるよう、行政指導すべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月28日 (金)

The Definition of Sensibility Value and Six Signposts for its Evaluation 

「感性価値創造ミュージアム in KOBE」開催(2009-09-05~13)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  知財人材学資の日米比較

 経済産業省(担当:製造産業局デザイン・人間生活システム政策室)が標記ミュージアムの開催について発表した(2009-08-27)。概要は、

1.      経済産業省は、わが国の活力ある発展の持続のため、感性という新たな着眼点からの価値軸の提案を行う「感性価値創造イニシアティブ」を策定し、2008年度から3カ年を「感性価値創造イヤー」として位置づけている。2年目に当たる本年度は、西日本の製品を中心に、ものづくりに込められた感性を、神戸から発進する。9月5日から13日の期間、神戸旧居留地に位置する日本真珠会館など4会場で展示やトークイベントを展開する。

2.      「感性価値創造イニシアティブ」は、2007-05に経済産業省が発表した産業振興施策で、経済・社会の活力ある発展を目指すため、機能性・信頼性・コストといった従来のモノづくりの価値観に加えて、感性を新たな着眼点とするものである。

3.      感性価値とは、生活者の感性に働きかけ、感動や共感を得ることにより顕在化する価値をいう。

4.      今回の展示品については、プロダクトデザイナーのムラタ・アキオ氏を実行委員長とする実行委員会を結成し、主に近畿以西の製品から決定した。製品の感性価値について「背景感性価値」「思想感性価値」「技術感性価値」「創造感性価値」「啓発感性価値」「感覚感性価値」の6つの指標によって解説する。

SANARI PATENT所見

 「感性」をSANARI PATENTでは「Sensibility」と訳しているが、経済産業省では「KANSEI」と日本語のままでグローバルに通用させたい意図のようである。「マンガ」や「オタク」の例のように広まるかは、かなり疑問である。6つの評価指標についても、今次広報において理解し易く解説を付すべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月27日 (木)

Report on the Cool Earth Energy Program Released by METI 

Cool Earthエネルギー革新技術計画フォローアップ報告書」(2008-08 経済産業省)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 経済産業省(担当:資源エネルギー庁長官官房総合政策課エネルギー戦略推進室)が、「Cool Earthエネルギー革新技術計画フォローアップ報告書」を発表した(2009-08-26)。昨年9月に策定した同計画について、策定後1年余り経過したので、専門家の意見を踏まえつつ、フォローアップを実施した結果の報告である。以下、内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.      高効率天然ガス火力発電: 

1-1      省エネルギーおよび二酸化炭素削減の観点から、電力産業用高効率ガスタービンの実用化を目指し、大容量機の高効率化のための1700oC級ガスタービンの開発、および、小中容量機の高効率化のための高湿分空気利用ガスタービン(AHAT)の開発を実施した。

1-2      従来のタービンディスクに比べて耐用湿度に優れた材料開発等をエネルギー使用合理化技術戦略的開発事業において実施した。

2          高効率石炭火力発電:

2-1      石炭ガス化燃料電池複合発電(IGFC)については、将来的に燃料電池(FC)を組合わせて石炭火力発電の発電効率を現状(約40%)から約55%まで高める。酸素吹き石炭ガス化複合発電(IGCC)技術のパイロット規模(石炭処理量150t/d)の技術開発(革新的ゼロエミッション石炭火力発電プロジェクト)を実施している。

2-2      石炭ガス化複合発電(IGCC)については、既存の石炭火力発電技術に比べて、飛躍的な熱効率の向上が期待できる開発を実施する。すなわち、空気吹き石炭ガス化複合発電から排出される二酸化炭素にCCSを組合わせたトタルシステムの実現可能性に関するFS調査を実施した。また、IGCCシステムから回収する二酸化炭素をガス化剤に用いる二酸化炭素回収型次世代IGCC技術や、ガスタービンの排熱をガス化炉に回収し、水蒸気改質を行うA-IGCCの基盤研究開発を実施している。

2-3      先端的超々臨界圧発電(A-USC)については、既存の石炭発電技術に比べて飛躍的な熱効率の向上が期待でき、かつ、既存の石炭用発電技術および設備の一部が活用できる発電の実用化に向けた要素技術開発を実施している。(以下次回)

SANARI PATENT所見

 報告の文章が不完全で「~~を実施。」という結び方を専ら用い、「実施する」か「実施した」か「実施中」かを不明にする表現である。上記には「実施している」としたが、計画のフォローアップ報告書であるから、少なくとも計画実施の段取りを組んでいると信用したもので、進捗状況を明記すべきことは当然である。要するに不備な報告書である。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

WTO TRIPS Agreement Concerning Patent Utilization

(Hub Siteと重複記載)裁定実施権制度をめぐる国際協定、リサーチツール等の諸問題

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  政党の知財と戦略

31.(承前Hub Site2009-08-26記事)現行の裁定実施権制度については、公益上必要な場合の裁定以外は不要ではないか。ライセンス交渉を有利に進める材料として裁定制度の存在が利用され得るが、現実には裁定制度そのものまで利用するニーズはあまり無い。リサーチツール(実験用の動物や実験装置・機器・データベース、ソフトウェアなど、研究のため必要とされるあらゆる技術をいう)についても、自動的に裁定の対象にまでする必要はない。(SANARI PATENT考察: 裁定制度は、実施権の設定を強制する制度であり、わが国の特許法では3つの場合について規定されている。「公共の利益のため」「後願発明者が通常実施権の設定を求める場合」および「特許権者が婦実施の場合」である。WTOTRIPS協定に、強制実施権について、国内法令で定める場合に遵守しなければならない条件を規定していることには、特に留意する必要がある。なお標準化については、製薬工業界において特に問題であったが、現時点ではRAND条項の採択に合意している。)      

32. 他国の強制実施権制度に関する政策への影響などを考慮すべきである。

33. 裁定は、行政が行うものとして導入されたもので、裁判所が裁定を行ってよいのか疑問がある。

34. 特許権の効力の例外範囲である「試験・研究」に何を含めるかについて、具体的には、リサーチツールの使用、他社が特許権を有する医薬の研究などについて含めるべきである。

35.  リサーチツールを使う側と開発する側のインセンティブとのバランスを調整すべきである。なお、大学では実際には問題になっていないのではないか。

36. 判例の積み重ねにより例外範囲が明確になるよう運用し、そこで問題があれば法改正を検討すべきである。

 前回に追記:

eBay判決(2006)に示された、米国連邦最高裁の「差止めを認めるかを判断する際の考慮事項(4つの要素)」

(1)  侵害を放置した場合、権利者に回復不能の損害を与えるか。

(2)  損害に対する補償が、金銭賠償のみでは不適切か。

(3)  両当事者の困難を勘案して、差止めによる救済が適切か。

(4)  差止めが公益を害することはないか。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月26日 (水)

OJI Paper Group Program for Re-Use of Management Resources Authorized by METI

王子製紙の子会社新タック化成の経営資源再活用計画を認定

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  太陽電池関連機器輸入

1. 経済産業省(担当:製造産業局紙業生活文化用品課)が「新タック化成株式会社の産業活力の再生及び産業活動の革新に関する特別措置法に基づく経営資源再活用計画の認定について」と題して、次のように発表した(2009-08-25)。

1-1  新タック化成は、親会社である王子製紙からの資金貸付を受けて、タック化成、タック、タック加工(以下「タック化成グル-プ」)の全事業を事業譲渡によって取得し、タック化成グル-プの製造技術、設備、人材を活用して基本的にその事業を継続すると共に、王子製紙とそのグル-プ企業との研究開発を始めとする事業のシナージーによって、製品競争力および製品開発力を強化し、生産性を向上する。

1-2 すなわち、新タック化成は、事業譲受した粘着紙、メディカル、機能製品、RFID(SANARI PATENT: ICタグ、ICラベル)の諸事業について、王子製紙グル-プから融資、研究開発の支援を受け、政府の支援措置として、登録免許税および不動産取得税の軽減を受ける。

1-3 新タック化成は、有形固定資産回転率を339%向上させる(生産性の向上)。

1-4 有利子負債のキャッシュフローに対する比率を10倍以内とし、経常収支比率を100%以上とする(財務内容の健全性)。

1-5 新商品として厚物ノンキャリアフィルム(光学的透明性を有する芯なしの両面テープ製品)および超高硬度ハードコートフィルム(モバイル機器の部材)を開発し、その売上高を全売上高の3.3%とする。

1-6 従業員は502人から518人(16人増)、新規採用は16人、出向、転籍、解雇を予定しない。

1-7 計画の実施期間は平成21年9月~平成24年3月

2.SANARI PATENT所見

  総務省や厚生労働省など、各省の所管業種にわたり、電子申請のシステムも用意されている。手続名は「経営資源再活用計画の認定の申請」で、産業活力再生特別措置法6条1項に基づいて、例えば総務省では情報流通行政局情報流通振興課が相談窓口である。手数料は不要。

 主な審査基準は、生産性の向上、財務の健全化、事業遂行の確実性、内外経済環境との調和など。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月25日 (火)

Japan and the People’s Republic of China Agreed With IP Protection MOU

 日中知的財産権保護協力の覚書合意を発表(8月24日)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 経済産業省(担当:製造産業局模倣品対策・通商室)は、「日本国経済産業省及び中華人民共和国国家工商行政管理総局の知的財産保護の協力に関する覚書(MOU)の合意と題して、次のように発表した(2008-08-24)

1.      商標制度、模倣品の取締り等の知的財産分野における日中双方の交流及び協力の強化を図ると共に、8月24日に北京において交換式が行われ、二階俊博経済産業大臣と中国周伯華総局長との間で署名した覚書に同意した。(SANARI PATENT考察: 日本語の表現法として、やや疑問のある構文だが、発表上書き原文のままとした。発表別紙には、「署名した覚書が交換されました」と記述。) 

2.      発表別紙の内容(SANARI PATENT要約)

2-1 本覚書は、経済産業省と、中国において商標制度、不正競争防止法等を所掌する中国国家工商行政管理総局との間で二国間協力の枠組みを構築し、これを通じて双方の所掌業務に関する取組を促進することを内容している。

2-2 具体的には、商標、模倣品の取締り、不正競争の防止、インターネット関連の知的財産保護の分野において、協議・共同研究、人材育成、情報交換を行う。

2-2 協力の年間作業計画の策定、ワーキンググル-プの開催、商標法侵害案件の情報提供・照会等を通じて協力が一層強化され、知財保護の環境が整備されることを期待する。

SANARI PATENT所見

 中国が世界第2位のGDP大国に成長し、特許権の取得も日韓米欧にわたり拡大しているので、知的財産権に関する属地主義強調の基盤は後退しつつあると考える。特許審査ハイウエイの五極間構築の一極として、経済大国の機能を発揮してゆくことが予想される。同時に、国際特許訴訟も増大することはやむをえない。

 商標については、漢字国という共通性から、日本の商標登録が中国の商標権侵害と目される場合が多発する気配がある。著名地名・人名も日中共通の漢字に依拠から、協議・協調が最も重要である。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月24日 (月)

Concept Driven Type Needs Require New Type Technology Seeds 

コンセプトドリブン型研究開発への政策転換と技術の高度専門化複雑化

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

5-1(承前2009-08-23記事)景気的循環要因(民間研究開発投資の冷え込み):

 わが国大手民間企業に対するアンケート結果等によると、平成21年度の研究開発投資は、今次世界経済危機により、平成19年度対比7%程度抑制される。すなわち、19年度13.8兆円から、1兆円分の研究開発費が削減される。現在の民間研究者48万人の維持も困難となり、若手の採用減、配転などが予想される。これに伴って、新素材の研究開発など非常に基礎的探究的レベルから中長期的視点で行われてきた研究開発ほど、これまでの技術的蓄積を一度に散逸するおそれがある。従って、一時的影響だけでなく、景気回復期の成長力の喪失の繋がるおそれが大きい。

5-2 構造的要因(競争モデルの変化への対応の遅れ)

 わが国は現在まで、多くの製品やサービスについて、欧米の先行事例、すなわち明確な目標事例を見つつ、それらを構成する個々の要素技術について独自に改良・高度化することにより競争力を発揮してきた。しかし近年、モノの消費意欲の減退や価値観の多様化に伴い、自動車や家電などにおける「より高い性能」という物理的な充足よろも、「低炭素社会」「健康で安全・安心な社会」などに象徴されるように、これまでの延長線上にない価値観を満たす製品・サービスが求められる傾向が強まりつつある。従って、今後イノベーションによって経済社会の発展を遂げるには、既に明確な目標に対する技術改良型の研究開発だけでなく、先ず、次の社会のコンセプトを明確に捉え、その上で製品・サービスを実現する技術の高度化とその組合わせを図るコンセプトドリブン型の研究開発が求められる。米国のGreen New Dealや欧州のCreating Innovative Europeは、この視点に立っている。

6.技術の高度専門化・高度化と、自前主義の限界:

 人・モノのグローバル規模での移動や。デジタル化・ネットワーク化に伴う情報化の進展により、電子商流システム、医療システム、交通システムなど個人および産業の活動を支える経済社会の諸システムのニーズ側の課題は高度化・複雑化し、一方で、量子力学に基づく新材料技術や遺伝子技術の発展など、技術シーズ側の可能性も飛躍的に高度化・複雑化している。従って、研究開発主体は、細分化された専門技術に特化してゆく。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2009年8月23日 (日)

International Ranking of Various Technology Levels 

技術力の国際比較諸指標、わが国の低位化とその2要因

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

3.(承前2009-08-22記事)科学技術力の諸指標

3-1  科学技術基本法施行(1995)後、わが国の研究開発投資は着実に増加し、研究費総額は過去最高の19兆円(2007)に達し、米国に次いで世界第2位となった。

3-2 研究者数は71万人(2007)で、米国、中国に次いで第3位である。(米国、中国はわが国の倍の員数で各143万人および142万人(2007)、第4位以下は、ドイツ28万人、韓国22万人、フランス21万人。

3-3 特許の新規登録件数は日本が23.1万件(2007)で第1位、欧州(欧州特許庁)14.5万件、米国14.0万件、韓国10.6万件、ドイツ5.1万件、中国3.3万件(各2007)と続く。(SANARI PATENT考察: 最近の特許出願数序列は、米国、中国の著増など、大いに変貌している。)

3-4 科学技術論文発表数では第2位(2006)である。ただし、技術・産業分野で見た場合、対欧米では、医薬、」医療機器、バイオ等は劣位であることや、被引用度など質で見た場合、」若干順位が劣ること、研究費総額など中国の急速な追い上げなど、わが国の地位は安泰ではない。

4.研究開発の収益力の低下

マクロレベルで見た場合、1990年前後を境として、日本の経済成長(GDP)に対する技術革新(全要素生産性TEP: Total Factor Productivity)の寄与度が低迷している。TEPを国際比較すると、わが国の水準は主要国の中では低位に位置している。ミクロレベルで見ても、民間企業の研究開発投資に対する利益率は低下しつつある。(SANARI PATENT考察: この報告は「主要国の全要素生産性指数の推移」を1995=100でグラフ表示しているが、米国の114を第1位として、フランス、ドイツ、英国、日本の順である。)

5.景気的循環要因と構造的要因

 上記のように、わが国の研究開発システムは、「世界的な経済危機による研究開発投資の冷え込み」という「景気的循環要因」と、「出口を見据えた研究開発を行うシステムの弱さ」という「構造的要因」との、二つの危機要因に直面している。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2009年8月22日 (土)

Contribution of Total Factor Productivity to GDP is Decreasing in Japan 

わが国の経済成長に対する全要素生産性の寄与度の低迷

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 年間特許出願件数など、技術創造力において世界高位を自負してきたわが国の経済成長が低下し、種々の現象で科学技術力の国際的地位をみずから疑う場合が多くなっている。実相を正確に把握すべきである。この報告の結論としては

、「わが国の科学技術力の強さが、出口の新製品の開発、新市場の開拓に効率的に結びついていないという事態」の打開が、戦略目標とされている。

2-1 (承前2009-08-20記事)わが国の科学技術力

 近年、マクロレベルで見た場合、1990年前後を境として、わが国の経済成長(GDP)に対する「技術革新(全要素生産性TFPTotal Factor Productivity)の寄与度が低迷している。TEPを国際比較した場合、わが国の水準は主要国の中では低位に位置していることから、日本固有の問題を内包していることがうかがえる。また、ミクロレベルで見た場合でも、民間企業の研究開発投資に対する利益率が低下しつつある。(SANARI PATENT考察:「技術革新=全要素生産性」という記述、従って、この両者の「GDPに対する寄与度の低迷」の内容が同一とされていることに疑問を持つが、以下の記述の考察を続ける。)

2-2 イノベーションの事例

 最近注目されるイノベーションによる新製品開発等の事例も、欧米発のものが多く見受けられる。例えば、日本でも化合物半導体技術やナノ粒子技術、印刷技術などの個々の技術要素についての最先端の研究開発は行われてきたが、それら技術要素を組合せたペーパー型太陽電池システムの実用化は、米国ベンチャーの後塵を拝した。(SANARI PATENT考察: ここでは科学技術力の内容を、先端技術の「総合力」と「実用化力」としている。)従って、わが国の科学技術力の強さが、出口の新製品の開発、新市場の開拓に効率的に結びついていないという事態が生じていると考えられる。その原因としては、基礎から応用、開発に至る研究開発段階において、出口を見据えた研究開発を行うシステムが弱く、科学技術力が活かせていないことが課題として示唆される。(以下次回)

SANARI PATENT所見

この報告が携帯電話端末について、「多くの日本製の電子部品が利用されているが、製品・サービス全体のアーキテクチャー設計は欧米発」と指摘していることについては、ケータイの機能の高度化はわが国が先端という常識と整合しないと思われる。            

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2009年8月21日 (金)

Japan Steel Works , OKANO Valve , EBARA Co., IHI, KOBE Steel Are Selected

 資源エネルギー庁が戦略的原子力技術利用高度化推進事業採択

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1.      資源エネルギー庁は本年度から、「戦略的原子力技術利用高度化推進事業」を実施する。その目的・背景は、次のように述べられている。「エネルギー安定供給や地球温暖化対策の観点から、原子力発電の利用拡大が期待される中で、主要原子力機材の研究開発等を支援し、わが国原子力産業の技術力の強化を図ることが重要である。」

2.      本事業の内容は、技術開発に関する補助金の交付である。

3.      対象事業を公募し、次の5件を選定した。

3-1 株式会社日本製鋼所(超大型鋳造部材製造技術開発)

3-2 岡野バルブ製造株式会社(主蒸気安全弁実用化開発)

3-3 株式会社荏原製作所(非常用炉心冷却用システム用ポンプ実用化開発)

3-4 株式会社IHI(超大型蒸気発生器実用化開発)

3-5 株式会社神戸製鋼所(大型鋼塊三次元異型鍛造技術開発)

4.      SANARI PATENT所見

  来年度予算要求においては、「安全で平和的な原子力利用の拡大と電力政策の着実な推進」の表題のもとに、2237億円(本年度予算は補正後2311億円)を要求するとしている。すなわち、「原子力は、エネルギーの安定供給、低炭素社会の実現という2つの政策目標を達成する上で中核的役割を担う基盤電源であり、今後とも安全確保を大前提に、堅実にその利用拡大を進めること」および、「低炭素社会の実現に対応しつつ、今後とも世界トップレベルの電力供給体制の安定性と効率性を維持していくために。次世代送配電ネットワークの構築や更なる技術開発など、未来に向けた電力政策を着実に実施すること」を主眼とする。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月20日 (木)

METI Releases Report on Technology Policy for Innovation Capacity 

「イノベーション力を強化する産業技術政策の在り方」中間報告

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 経済産業省(担当:産業技術環境局産業技術政策課)は、産業構造審議会産業技術分科会基本問題小委員会において、中長期的な産業技術政策の在り方について検討してきたが、今般、パブリックコメントを経て中間報告をまとめ、公表した(2009-08-19) 以下にその内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.      今次検討の動因(はじめに)

1-1      わが国が世界の経済社会において、どのような役割を果たすことにより富を得る国であることを目指すのか、明治維新、第二次世界大戦後に次ぐ第3の国づくりの重要な時期を迎えている。

1-2      加工貿易型の工業立国によってわが国は、世界まで発展を遂げてきた。(SANARI PATENT考察: ここで「1~2年中に、中国が世界第2位の経済大国に成長し、わが国は第3位以下に低下することは必至である」と注意喚起すべきである。) 外需と共に内需が経済の牽引車と位置づけられても、技術がわが国の付加価値の源泉であるという基本構造は不変である。技術水準の高さが世界第2位の経済大国の地位をもたらしたのである。(「世界第2位」に頗る執着しているが、間もなく第3位以下に低落する原因は何かを先ず考えるべきである。)

1-3      しかし現在わが国は、一人当たりGDPで世界3位(2000)から19位(2007年)に、IMD国際競争力ランキングでも1位(1993)から24(2007)にまで低下し、経済面の足元は揺らいでいる。(SANARI PATENT: IMDは国際経営開発研究所:International Institute for Management Development:スイスに本部)

1-4      この小委員会では、90年代以降、わが国の研究開発投資が経済的な付加価値に結びつきにくくなった構造的原因を踏まえた上で、次なる第4期科学技術基本計画策定への提言とする。

2          技術立国としての地位の危機

2-1      わが国の科学技術力(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

 

2009年8月19日 (水)

Patentability of Method for Treating Human-Origin Cell etc. 

ヒト由来細胞・組織等を処理する方法の特許性

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

2-1-1-3(承前2009-08-18記事)人間から採取したものを処理する方法の特許性について(審査基準改訂案):

2-1-1-3-1 人間から採取したもの(例:血液、尿、皮膚、髪の毛、細胞、組織を処理する方法、又はこれを分析するなどして各種データを採取する方法は、「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当しない。

2-1-1-3-2 ただし、採取したものを採取した者と同一人に治療ために戻すことを前提にして、採取したものを処理する方法(例:血液透析方法)又は採取したものを処理中に分析する方法は、「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当する。

2-1-1-3-3 人間から採取したものを採取した者と同一人に治療ために戻すことを前提にして処理する方法であっても、以下のものは、「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当しない。(SANARI PATENT: すなわち、2-1-1-3-2の非特許性の例外で、特許性を認める。非常に重要な産業分野となろう。)

2-1-1-3-3-1 人間から採取したものを原材料として、医薬品(例:血液製剤、ワクチン、遺伝子組換製剤)を製造するための方法

2-1-1-3-3-2 人間から採取したものを原材料として、医療材料(例:人口骨、培養皮膚シート等の、身体の各部分のための人工的代用品又は代替物)製造するための方法

2-1-1-3-3-3 人間から採取したものを原材料として、医薬品又は医療材料の中間段階の生産物を製造するための方法(例:細胞の分化誘導方法(SANARI PATENT考察: iPS製造方法は、これに属することによって特許性を有すると、SANARI PATENTは解する)、細胞の分離・純化方法)

2-1-1-3-3-4 人間から採取したものを原材料として製造された医薬品又は医療材料、又はその中間段階の生産物を分析するための方法

SANARI PATENT所見

 「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当するもの、すなわち、特許性を認めないものと、「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当しないもの、すなわち、特許性を認めるものの定性的な区分を上記によって示す案について、意見が公募されているのであるから、積極的応募が望まれる。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月18日 (火)

Human Body Measurement Method :Relation to Patentability 

人体計測方法が診断方法に該当しない場合(特許性を有する場合)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

2-1-1-2(3)(承前2009-08-17記事)人間の身体の各器官の構造・機能を計測するなどして、人体から各種の資料を収集するための以下の方法は、医療目的で人間の病状や健康状態等の身体状態若しくは精新状態について、又は、それらに基づく処方や治療・手術計画について、判断(機器が判断するものを除く)する工程を含まない限り、人間を診断する方法に該当しない。

(a)   人体から試料又は

データを収集する方法、人体から収集された試料又はデータを用いて基準と比較するなどの分析を行う方法

(例1)     インフルエンザ検査のための綿棒による口腔粘膜採取方法

(例2)     胸部にX線を照射し肺を撮影する方法

(例3)     耳式電子体温計を外耳道に挿入して体温を測定する方法

(例4)     採取した尿に試験紙を浸漬し、呈色した試験紙の色と色調表とを比較し、尿糖の量を判定する方法

(例5)     被験者に由来するX遺伝子の塩基配列のn番目における塩基の種類を決定し、当該延期の種類がAである場合にはかかり易く、Gである場合にはかかりにくいという基準と比較することにより、被験者の高血圧症へのかかり易さを試験する方法

b)人間の各器官の構造・機能の計測のための予備的処置方法

 (例6)体表に塗布する超音波検査用ゼリーの塗布むら防止方法

 ただし、人間を手術する方法に該当する工程、又は人間を治療する方法に該当する工程を含む方法は、人間を手術する方法、又は人間を治療する方法に該当する

 

2-1-1-3 人間から採取したものを処理する方法について(SANARI PATENT考察: この節は、細胞培養、組織培養による治療の核心をなす工程で、特許性認否の線引きが微妙な重要記述部分であるが、以下次回)。      

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月17日 (月)

Amendment of Patent Examination Procedure 0n Industrial Applicability (2)

人体各器官の構造・機能の計測方法の特許性

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 ここで、産業上利用可能性の解釈を、特許庁の「調査業務実施者研修テキスト」(2009-08-17 特許庁HP)によって確認しておく。すなわち、次のように述べている(SANARI PATENT要約)

「特許法の目的は、産業の発達に寄与することであるから、発明が特許されるためには、特許法29条1項柱書に規定されているように、「産業上利用することができる発明」でなければならない。「産業上利用することができる発明」の要件としては、「発明」であることと、「産業上利用することができる」ことの二つがある。

 ある発明が特許法上の「発明」であるためには、特許法2条1項の規定から、「自然法則を利用した技術的思想の創作」でなければならないということになる。

 次に、「産業」の意味は、生産を伴う産業としての鉱工業、農林漁業等は当然として、運輸業や通信業のような直接生産は伴わない産業、広告業や洗濯業のような一部サービス業についても自然法則を利用した技術を用いることが想定でき、「産業」に含まれるといえる。また、近年、ビジネス関連の発明が、幅広い産業分野から特許出願されており、「産業」には金融業や保険業も含めたあらゆる産業が含まれているといえる。

 実務において、「産業上利用することができる」発明であるか否かが問題になる一つの典型的な例は、医療行為関連発明である。これに関し審査基準は、「人間を手術、治療又は診断する方法」を「「産業上利用することができる」発明に該当しないものの類型として挙げている。審査基準は、さらに具体的に、「産業上利用することができる」発明に該当しない「人間を手術、治療又は診断する方法」として、医療機器をもちいて人間を手術する方法などを挙げている。

 要するに、「審査基準で非産業と定めているから」というのが理由とされている。

2-1-1-2(2)(承前2009-08-16記事)一方、請求項に係る発明の発明特定事項として、医師が行う工程(例:医師が症状に応じて処置するために機器を操作する工程)や、機器による人体に対する作用工程(例:機器による患者の特定部位の切開・切除、あるいは、機器による患者の特定部位への放射線、電磁波、音波等の照射)を含む方法は、ここでいう医療機器の作動方法には該当しない。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月16日 (日)

Amendment of Patent Examination Procedure on Industrial Applicability (2)

「産業上利用することができる発明」に該当しないものの類型

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

(2)(c)(承前2009-08-15記事)健康状態を維持するために処置する方法(マッサージ方法、指圧方法)も、病気の予防方法として取り扱う。)(SANARI PATENT考察: 従って、これらには特許性を認めないが、用いる器具は別である。)

(d) 治療のための予備的処置方法(例:電気治療のための電極の配置方法)、治療の効果を挙げるための補助的処置方法(例:機能回復訓練方法)、又は看護のための処置方法(例:床ずれ防止方法)(SANARI PATENT: すなわち、特許対象でない。)

(3) 人間を診断する方法

 人間を診断する方法は、医療目的で人間の病状や健康状態等の身体状態若しくは精新状態について、又はそれらに基づく処方や治療・手術計画について、判断(機器が判断するものを除く)(SANARI PATENT考察:この括弧書き追加は、最近の健康機器の表示動向から、問題を含む改訂である)する工程を含む方法をいう。

 例1:MRI検査で得られた画像を見て脳梗塞であると診断する方法

SANARI PATENT考察: 現行審査基準では、例1:X線により人間の内部器官の状態を測定する方法と、例2 皮膚のただれ度を測定する方法を挙げている。)

2-1-1-2「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当しないものの類型(SANARI PATENT注: つまり、特許性付与の可能性があるものの類型):

(1)  医療機器、医薬自体は物であり、「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当しない。複数の物を組合せた物も、「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当しない。(SANARI PATENT注:事例として、「癌の治療システム」「軟骨再生用移植材料」「心筋梗塞治療用組成物」を掲げているが、そこに括弧書きして(人間を手術、治療又は診断する方法に該当しないもの)と記述していることは、該当するものを掲記しなければ不完全な解説である。)

(2)  医療機器の作動方法は、医療機器自体に備わる機能を方法として表現したものであり、「人間を手術、治療又は診断する方法」に該当しない。ここでいう医療機器の作動方法には、医療機器内部の制御方法に限らず、医療機器自体に備わる機能的・システム的な作動、例えば、操作信号に従った切開手段の移動や開閉手段あるいは放射線、電磁波、音波等の発信や受信が含まれる。

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2009年8月15日 (土)

Amendment of Patent Examination Procedure on Industrial Applicability (1)

 「産業上利用可能性」審査基準改訂案のパブコメ期限は09-05

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1.      現行「2-1 産業上利用することができる発明に該当しないものの類型」の、「2-1-1 人間を手術、治療または診断する方法」の項の第二パラグラフ以下を次のように改める。

「人間に対する避妊、分娩等の処置方法は、上記「人間を手術、治療または診断する方法」に含まれる(SANARI PATENT注:特許性を認めない)。なお、手術、治療または診断する方法の対象が動物一般であっても、人間が対象に含まれないことが明らかでなければ、「人間を手術、治療または診断する方法」として取り扱う。

2-1-1-1 「人間を手術、治療または診断する方法」の類型

(1)  人間を手術する方法(事例後記)

 人間を手術する方法には次のものが含まれる。

(a)  人体に対して外科的処置を施す方法(切開、切除、穿刺、注射、埋め込みを行う方法等が含まれる。

(b)  人体内(口内、外鼻孔内、外耳道内は除く)で装置(カテーテル、内視鏡等)を使用する方法(装置を挿入する、移動させる、維持する、操作する、取りだす方法等が含まれる。)

(c)   手術のための予備的処置方法(手術のための麻酔方法、注射部位の消毒方法等が含まれる。)

なお、人間を手術する方法には、美容・整形のための手術方法のように、治療や診断を目的としないものも含まれる。(SANARI PATENT考察:避妊、堕胎、美容整形、ネールなどで、非産業該当が馴染まない感もある。特区制度の株式会社病院についても同様)。      

(2)  人間を治療する方法(事例後記)

 人間を治療する方法には、以下のものが含まれる。

(a)  病気の軽減および抑制のために、患者に投薬、物理療法等の手段を施す方法

(b)  人工臓器、義手等の代替器官を取り付ける方法

(c)   病気の予防方法(例:虫歯の予防方法、風邪の予防方法) 

なお、健康状態を維持するために処置する方法(マッサージ方法、指圧方法)も、病気の予防方法として取り扱う。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com にご送信ください)

2009年8月14日 (金)

METI Appeals to the Public for New Energy Grand Testimonials 

経済産業省が平成21年度「新エネ大賞」の募集開始

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1.      経済産業省(担当:資源エネルギー庁省エネルギー新エネルギー部新エネルギー対策課)は、平成21年度「第14回「新エネ大賞」の募集廃止を発表した(2009-08-13)(応募期限2009-09-18)。新エネルギー機器およびその導入事例のうち優れたものを表彰することにより、新エネルギーの普及を促進することを目的とする。

2.      募集対象は、新エネルギー等に係る商品、および、新エネルギー等導入、あるいは、普及啓発活動で、以下の部門別による。

2-1 商品: 製品部門、周辺機器部門、サービス部門

2-2 導入活動: 法人部門、地方公共団体部門、非営利団体部門

2-3 普及啓発活動: 普及啓発活動部門

2-4 クリーン電力導入活動: クリーンエネルギー導入活動部門

3.      対象となる新エネルギー等: この制度による新エネルギーは、原則として、新エネルギー利用等の促進に関する特別措置法施行令第一条の新エネルギー利用等、および、エネルギー基本計画に位置づけられた革新的エネルギー高度利用技術とし、具体的には以下の通りとする。

 太陽光発電、太陽熱利用、風力発電、雪氷熱利用、

 バイオマス発電・熱利用、バイオマス燃料製造、

 廃棄物発電・熱利用、廃棄物燃料製造、地熱発電、

 中小水力、温度差エネルギー、クリーンエネルギー自動車、

 天然ガスコージェネレーションシステム、燃料電池、

 その他再生可能エネルギー(地中熱。波力等)

4.      平成20年度の受賞例

4-1 経済産業大臣賞: 木質バイオマスで4工場に熱・電供給→ 津別単板協働組合

4-2-1 資源エネルギー庁長官賞: 東部スラッジプラント汚泥炭化事業→ 東京都下水道局

4-2-2 同:グリーン電力証書の導入量拡大と証書システムと連動した森林保全活動の取組→ ソニー

4-3 新エネルギー財団会長賞:

4-3-1 CO2オフ住宅→ 積水ハウス

4-3-2 郡山布引高原風力発電所→ 電源開発

4-3-3 最北端から最先端へーー新エネルギーの活用モデルとなる地球に優しいまちづくり→ 稚内エネルギー研究会

5、SANARI PATENT所見

  従来エネルギーの価格変動が、どのように影響しているか、消費者における使用エネルギーの形態として電力一元化の適否など、集積した受賞事例について、その後の経済性等の報告を集大成・発表されたい。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月13日 (木)

Problems Concerning Multi-Use-Trial for Broadcast Contents 

マルチユーストライアルの問題点摘出

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 マルチユーストライアルは、従来の受発注関係を超えて、様々な資金を導入し展開していく新しいスキームであるが、19作品が受賞したにもかかわらず、放送が実施され、軌道に乗っているのが4作品にとどまっている。広告料以外の資金調達の在り方を含めて、新たな視点が必要とされ、次のような諸指摘が見られる。

 なお、AMD(デジタルメディア協会:総務省所管団体)は、動画コンテンツをTV放送やインターネット配信など複数用途で利用するプロジェクトを、2009年度も継続実施するので、その成果をも見極めるべきである。

2-2(承前2009-08-12記事)マルチユーストライアルの所期効果と実際:

2-2-1 多様なコンテンツの製作機会だ創出され、視聴者にとっても、多様なコンテンツの視聴機会が増える。

2-2-2 番組製作者にとって、新しいコンテンツを創るクリエータやゼネラルプロデューサのような人材の育成機会になる。

2-2-3 民が資金を出す以上、収支成立が必要で、企画・政策・出資・配給・収益配分のバランス担保者の観点でスキームを設定することが必要である。

2-2-4 番組制作会社と放送局のコラボレーションや、新しいIPTVのサービス事業者と製作会社が連携製作した新しいスタイルの映像コンテンツを一部放送で使うなど、様々な形態が、これから生まれる。

2-2-5 総製作費回収見込み比率の中で、放送権購入による収入をどの程度見込むかが問題である。その比率が少なければ、この企画単体として実現する保証となり、企画としてマルチユースに対応している判断になる。

2-2-6 トライアルの進め方自体に課題がある。国または協力者である放送局が、最初から、「AMDアワ-ドにこの放送時間枠を提供する」ということで始めれば、円滑に進むはずで、スポンサーもつき、出演タレントも決まる。

2-2-7 マルチユース企画の選定について、選定基準も含め、提案者に対する情報提供が不足していたため、次の機会に挑戦する場合の攻め方が分かりにくい。また、事務局において放送局、代理店、出資者を含めたコーディネーションもなかった。何らかのアドバンテージ、資金的なバックアップもあるが、地上波の放送枠の確保をなすべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月12日 (水)

Enhancement of Creative Incentives by Self-Distribution of Contents 

番組製作者自体が放送コンテンツの流通を担う方法

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1-1-3-3 (承前2009-0811記事)実演家にとって、露出のコントロールも含め、許諾権は非常にコアな部分であり、ビジネスに必須なものである。アーティストが許諾権を失って報酬請求権しか持たない状況になると、権利者の権利が守られず、正当な対価も保障されない。

1-1-3-4 「あなたの作品を利用するから許諾しなさい」と圧力をかける社会はよい社会ではない。創作者の意思を尊重しつつ、多くのコンテンツがいつでもどこでも自分の選択で見ることができる社会を構築すべきである。

1-1-3-5 権利者の権利を制限するような立法が行われた場合、コンテンツ創造のインセンティブが低下し、コンテンツ力が弱まり、コンテンツの流通促進にもコンテンツ大国の形成にもつながらない。

1-1-3-6 許諾権の存在がコンテンツ流通の阻害要因になったことはない。コンテンツ以外の全ての商取引と同様に、取引される商品に見合う対価が提示されない場合に商取引は成立しない。成立しない取引を、権利者の権利を制限することによって無理に成立させることは、重大な権利侵害行為である。

1-1-3-7 許諾権の扱いについて、時間がないからといって拙速に走り、権利の切り下げになれば、取引の活性化にはつながらない。

1-1-3-8 著作権や許諾権がネックではなく、ビジネスを行う上で不可欠な要素である「誰がリスクとコストを負担するのかという部分が欠落していることが問題である。

1-2 権利処理効率化に向けた具体策

1-2-1 ネット権という一つの提案に対して、反対であれば代案を出し、あるいは、法律による解決方法には全て反対か、意見を述べるべきである。

1-2-2 映像コンテンツ権利処理機構の設立は、実演家の権利を尊重しながら効率的な権利処理とコンテンツ流通促進を実現するものである。

2.放送コンテンツの製作取引に関する諸課題

2-1 民間主導のマルチユース推進の取組として、AMDアワード(SANARI PATENT: 総務省所管の社団法人・デジタルメディア協会が設けている賞)において「マルチユーストライアル」が行われている。その目的は、製作のリスクとコストを負担する意欲ある番組製作者が、放送コンテンツの流通を自ら担う機会を得ることで、さらに創造インセンティブを向上させることにある。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

Enhancement of Creative Incentives by Self-Distribution of Contents 

番組製作者自体が放送コンテンツの流通を担う方法

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1-1-3-3 (承前2009-0811記事)実演家にとって、露出のコントロールも含め、許諾権は非常にコアな部分であり、ビジネスに必須なものである。アーティストが許諾権を失って報酬請求権しか持たない状況になると、権利者の権利が守られず、正当な対価も保障されない。

1-1-3-4 「あなたの作品を利用するから許諾しなさい」と圧力をかける社会はよい社会ではない。創作者の意思を尊重しつつ、多くのコンテンツがいつでもどこでも自分の選択で見ることができる社会を構築すべきである。

1-1-3-5 権利者の権利を制限するような立法が行われた場合、コンテンツ創造のインセンティブが低下し、コンテンツ力が弱まり、コンテンツの流通促進にもコンテンツ大国の形成にもつながらない。

1-1-3-6 許諾権の存在がコンテンツ流通の阻害要因になったことはない。コンテンツ以外の全ての商取引と同様に、取引される商品に見合う対価が提示されない場合に商取引は成立しない。成立しない取引を、権利者の権利を制限することによって無理に成立させることは、重大な権利侵害行為である。

1-1-3-7 許諾権の扱いについて、時間がないからといって拙速に走り、権利の切り下げになれば、取引の活性化にはつながらない。

1-1-3-8 著作権や許諾権がネックではなく、ビジネスを行う上で不可欠な要素である「誰がリスクとコストを負担するのかという部分が欠落していることが問題である。

1-2 権利処理効率化に向けた具体策

1-2-1 ネット権という一つの提案に対して、反対であれば代案を出し、あるいは、法律による解決方法には全て反対か、意見を述べるべきである。

1-2-2 映像コンテンツ権利処理機構の設立は、実演家の権利を尊重しながら効率的な権利処理とコンテンツ流通促進を実現するものである。

2.放送コンテンツの製作取引に関する諸課題

2-1 民間主導のマルチユース推進の取組として、AMDアワード(SANARI PATENT: 総務省所管の社団法人・デジタルメディア協会が設けている賞)において「マルチユーストライアル」が行われている。その目的は、製作のリスクとコストを負担する意欲ある番組製作者が、放送コンテンツの流通を自ら担う機会を得ることで、さらに創造インセンティブを向上させることにある。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

Enhancement of Creative Incentives by Self-Distribution of Contents 番組製作者自体が放送コンテンツの流通を担う方法

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1-1-3-3 (承前2009-0811記事)実演家にとって、露出のコントロールも含め、許諾権は非常にコアな部分であり、ビジネスに必須なものである。アーティストが許諾権を失って報酬請求権しか持たない状況になると、権利者の権利が守られず、正当な対価も保障されない。

1-1-3-4 「あなたの作品を利用するから許諾しなさい」と圧力をかける社会はよい社会ではない。創作者の意思を尊重しつつ、多くのコンテンツがいつでもどこでも自分の選択で見ることができる社会を構築すべきである。

1-1-3-5 権利者の権利を制限するような立法が行われた場合、コンテンツ創造のインセンティブが低下し、コンテンツ力が弱まり、コンテンツの流通促進にもコンテンツ大国の形成にもつながらない。

1-1-3-6 許諾権の存在がコンテンツ流通の阻害要因になったことはない。コンテンツ以外の全ての商取引と同様に、取引される商品に見合う対価が提示されない場合に商取引は成立しない。成立しない取引を、権利者の権利を制限することによって無理に成立させることは、重大な権利侵害行為である。

1-1-3-7 許諾権の扱いについて、時間がないからといって拙速に走り、権利の切り下げになれば、取引の活性化にはつながらない。

1-1-3-8 著作権や許諾権がネックではなく、ビジネスを行う上で不可欠な要素である「誰がリスクとコストを負担するのかという部分が欠落していることが問題である。

1-2 権利処理効率化に向けた具体策

1-2-1 ネット権という一つの提案に対して、反対であれば代案を出し、あるいは、法律による解決方法には全て反対か、意見を述べるべきである。

1-2-2 映像コンテンツ権利処理機構の設立は、実演家の権利を尊重しながら効率的な権利処理とコンテンツ流通促進を実現するものである。

2.放送コンテンツの製作取引に関する諸課題

2-1 民間主導のマルチユース推進の取組として、AMDアワード(SANARI PATENT: 総務省所管の社団法人・デジタルメディア協会が設けている賞)において「マルチユーストライアル」が行われている。その目的は、製作のリスクとコストを負担する意欲ある番組製作者が、放送コンテンツの流通を自ら担う機会を得ることで、さらに創造インセンティブを向上させることにある。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

Enhancement of Creative Incentives by Self-Distribution of Contents 番組製作者自体が放送コンテンツの流通を担う方法

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1-1-3-3 (承前2009-0811記事)実演家にとって、露出のコントロールも含め、許諾権は非常にコアな部分であり、ビジネスに必須なものである。アーティストが許諾権を失って報酬請求権しか持たない状況になると、権利者の権利が守られず、正当な対価も保障されない。

1-1-3-4 「あなたの作品を利用するから許諾しなさい」と圧力をかける社会はよい社会ではない。創作者の意思を尊重しつつ、多くのコンテンツがいつでもどこでも自分の選択で見ることができる社会を構築すべきである。

1-1-3-5 権利者の権利を制限するような立法が行われた場合、コンテンツ創造のインセンティブが低下し、コンテンツ力が弱まり、コンテンツの流通促進にもコンテンツ大国の形成にもつながらない。

1-1-3-6 許諾権の存在がコンテンツ流通の阻害要因になったことはない。コンテンツ以外の全ての商取引と同様に、取引される商品に見合う対価が提示されない場合に商取引は成立しない。成立しない取引を、権利者の権利を制限することによって無理に成立させることは、重大な権利侵害行為である。

1-1-3-7 許諾権の扱いについて、時間がないからといって拙速に走り、権利の切り下げになれば、取引の活性化にはつながらない。

1-1-3-8 著作権や許諾権がネックではなく、ビジネスを行う上で不可欠な要素である「誰がリスクとコストを負担するのかという部分が欠落していることが問題である。

1-2 権利処理効率化に向けた具体策

1-2-1 ネット権という一つの提案に対して、反対であれば代案を出し、あるいは、法律による解決方法には全て反対か、意見を述べるべきである。

1-2-2 映像コンテンツ権利処理機構の設立は、実演家の権利を尊重しながら効率的な権利処理とコンテンツ流通促進を実現するものである。

2.放送コンテンツの製作取引に関する諸課題

2-1 民間主導のマルチユース推進の取組として、AMDアワード(SANARI PATENT: 総務省所管の社団法人・デジタルメディア協会が設けている賞)において「マルチユーストライアル」が行われている。その目的は、製作のリスクとコストを負担する意欲ある番組製作者が、放送コンテンツの流通を自ら担う機会を得ることで、さらに創造インセンティブを向上させることにある。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

Enhancement of Creative Incentives by Self-Distribution of Contents 番組製作者自体が放送コンテンツの流通を担う方法

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1-1-3-3 (承前2009-0811記事)実演家にとって、露出のコントロールも含め、許諾権は非常にコアな部分であり、ビジネスに必須なものである。アーティストが許諾権を失って報酬請求権しか持たない状況になると、権利者の権利が守られず、正当な対価も保障されない。

1-1-3-4 「あなたの作品を利用するから許諾しなさい」と圧力をかける社会はよい社会ではない。創作者の意思を尊重しつつ、多くのコンテンツがいつでもどこでも自分の選択で見ることができる社会を構築すべきである。

1-1-3-5 権利者の権利を制限するような立法が行われた場合、コンテンツ創造のインセンティブが低下し、コンテンツ力が弱まり、コンテンツの流通促進にもコンテンツ大国の形成にもつながらない。

1-1-3-6 許諾権の存在がコンテンツ流通の阻害要因になったことはない。コンテンツ以外の全ての商取引と同様に、取引される商品に見合う対価が提示されない場合に商取引は成立しない。成立しない取引を、権利者の権利を制限することによって無理に成立させることは、重大な権利侵害行為である。

1-1-3-7 許諾権の扱いについて、時間がないからといって拙速に走り、権利の切り下げになれば、取引の活性化にはつながらない。

1-1-3-8 著作権や許諾権がネックではなく、ビジネスを行う上で不可欠な要素である「誰がリスクとコストを負担するのかという部分が欠落していることが問題である。

1-2 権利処理効率化に向けた具体策

1-2-1 ネット権という一つの提案に対して、反対であれば代案を出し、あるいは、法律による解決方法には全て反対か、意見を述べるべきである。

1-2-2 映像コンテンツ権利処理機構の設立は、実演家の権利を尊重しながら効率的な権利処理とコンテンツ流通促進を実現するものである。

2.放送コンテンツの製作取引に関する諸課題

2-1 民間主導のマルチユース推進の取組として、AMDアワード(SANARI PATENT: 総務省所管の社団法人・デジタルメディア協会が設けている賞)において「マルチユーストライアル」が行われている。その目的は、製作のリスクとコストを負担する意欲ある番組製作者が、放送コンテンツの流通を自ら担う機会を得ることで、さらに創造インセンティブを向上させることにある。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

Enhancement of Creative Incentives by Self-Distribution of Contents 番組製作者自体が放送コンテンツの流通を担う方法

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1-1-3-3 (承前2009-0811記事)実演家にとって、露出のコントロールも含め、許諾権は非常にコアな部分であり、ビジネスに必須なものである。アーティストが許諾権を失って報酬請求権しか持たない状況になると、権利者の権利が守られず、正当な対価も保障されない。

1-1-3-4 「あなたの作品を利用するから許諾しなさい」と圧力をかける社会はよい社会ではない。創作者の意思を尊重しつつ、多くのコンテンツがいつでもどこでも自分の選択で見ることができる社会を構築すべきである。

1-1-3-5 権利者の権利を制限するような立法が行われた場合、コンテンツ創造のインセンティブが低下し、コンテンツ力が弱まり、コンテンツの流通促進にもコンテンツ大国の形成にもつながらない。

1-1-3-6 許諾権の存在がコンテンツ流通の阻害要因になったことはない。コンテンツ以外の全ての商取引と同様に、取引される商品に見合う対価が提示されない場合に商取引は成立しない。成立しない取引を、権利者の権利を制限することによって無理に成立させることは、重大な権利侵害行為である。

1-1-3-7 許諾権の扱いについて、時間がないからといって拙速に走り、権利の切り下げになれば、取引の活性化にはつながらない。

1-1-3-8 著作権や許諾権がネックではなく、ビジネスを行う上で不可欠な要素である「誰がリスクとコストを負担するのかという部分が欠落していることが問題である。

1-2 権利処理効率化に向けた具体策

1-2-1 ネット権という一つの提案に対して、反対であれば代案を出し、あるいは、法律による解決方法には全て反対か、意見を述べるべきである。

1-2-2 映像コンテンツ権利処理機構の設立は、実演家の権利を尊重しながら効率的な権利処理とコンテンツ流通促進を実現するものである。

2.放送コンテンツの製作取引に関する諸課題

2-1 民間主導のマルチユース推進の取組として、AMDアワード(SANARI PATENT: 総務省所管の社団法人・デジタルメディア協会が設けている賞)において「マルチユーストライアル」が行われている。その目的は、製作のリスクとコストを負担する意欲ある番組製作者が、放送コンテンツの流通を自ら担う機会を得ることで、さらに創造インセンティブを向上させることにある。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月11日 (火)

General Affairs Ministry Invites Public Comments on Digital Contents (2)

「コンテンツ競争力強化のための法制度」について提出期限2009-08-28(2)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

1-1-2-3(承前2009-08-10記事)番組の二次流通については、フェアトレードという考え方が重要であり、適切な立場の者が適正なコストを作り上げることが必要である。コンテンツ大国を目指すのであれば、インフラの販売促進のための材料としてコンテンツを位置づけるのではなく、適切な者がコスト負担していく構造の構築が必要である。

1-1-2-4 ネット配信が進んでいない最大の理由は、ネットワーク流通に関する収益性の悪さである。ネットワーク環境や端末環境は非常に進歩しているが、依然としてビジネスとして成り立っていない。

1-1-2-5 権利処理効率化の取組は、権利者団体による映像コンテンツ処理機構や著作権集中処理機構の設立等によって一層進んでいる。権利処理がボトルネックであるという従来のステレオタイプな考え方はやめるべきである。弱い立場を責めるのではなく、なぜビジネスにならないのかについて国を挙げて議論すべきである。

1-1-2-6 ネットの収益性が悪いことが、インターネットにおけるコンテンツ流通上の問題であるという指摘は理解するが、権利処理に要するコストが問題点として指摘されていることも事実である。そのコストにより、本来の潜在的収益が損なわれ、全体としては利益が損なわれているのは惜しいことである。

1-1-2-7 フェアユースの導入等、コンテンツ流通を促進し利益を挙げるための方策について議論されてきたが、結局、違法なコンテンツ配信だけが利益を挙げている。動画配信は、サーバ負荷もコストもかかるものであり、動画を安く配信して欲しいという要請しかないなら、知財立国は絵に描いた餅である。

1-1-3 権利者の許諾権制限に対する考え方の整理

1-1-3-1 既存のメディアであるコンテンツホルダーに権利を集中させることにより、ネット流通が促進するのか、疑問である。むしろ、ネットでの収益性の悪さが問題であり、そこを解決する努力を先行すべきである。

1-1-3-2 一つのコンテンツから収益性を極大化するインターネットの利用の在り方について、コンテンツの所有者と権利者が協議しながら考えることが、コンテンツ大国を目指す道である。そういう場を無視する法律をつくることは、コンテンツが豊かに作られ、流通され、収益を上げる道を閉ざす行為である。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月10日 (月)

General Affairs Ministry Invites Public Comments on Digital Contents

「コンテンツ競争力強化のための法制度」について提出期限2009-08-28

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 総務省(担当:情報流通行政局情報通信作品振興課)は、電気通信審議会「コンテンツ競争力強化のための法制度の在り方」案についてパブコメ募集しているので、この案に基づく政策の動向(SANARI PATENT要約)を考察する。

   

1.      権利処理の効率化

1-1     制度的解決の必要性

電気通信審議会においては、コンテンツの流通促進を目的とする新たな法制度を導入し、現行著作権法に基づく権利者の事前の許諾権に関して、「事後の報酬請求権化」や「日本版フェアユース規定の導入」等を通じて、一定の制限を課すべきという考え方が提案された。すなわち、

1-1-1 「許諾権」に一定の制約を課すべきであるという提案

1-1-1-1       デジタルコンテンツに関して現行法制上、権利集中はされておらず、その権利処理にかかる手間が煩雑であるとの指摘も多く、デジタルネット時代においてどのように解決するかが10年来の課題である。

1-1-1-2       ユーザーが適法に適正な価格で容易にデジタルコンテンツを活用できる環境を整備できれば、権利者が実質的に保護され、適正な対価が環元される。それが権利者・クリエータにとって新しいコンテンツ創作のインセンティブとなる。

1-1-1-3       法律でも契約でも同じではないかという意見もあるが、過去のコンテンツについて不明確な部分が出てきた場合、法的な手段をもって処理を進めることはできるが、契約によって解決することは難しい。

1-1-2          ネットワーク上のコンテンツ流通に係る収益性についての意見

1-1-2-1       放送番組が無料でVOD配信(SANARI PATENT注:Video on Demand配信)できるということは当然なく、権利処理の追加コスト、配信システム運用コスト等を要する。それらを誰が負担べきであるかが問われている。放送番組については受信料・広告収入というビジネスモデルが確立しているが、インターネット配信などの二次流通については、今後の課題である。

1-1-2-2       「NHKオンデマンド」は、放送法上、独立採算でなければならないという要請があり、受信料を使わず有料サービスで行っている。日本でどのように有料サービスがビジネスとして成立するか、接続可能なマーケットが成立するのかという試金石的側面もある。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月 9日 (日)

Assessment of Competitive Environment in the IT Fields Hereafter 

バンドルサービスの進展などイノベーション環境下の競争評価

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

15.(承前2009-08-08記事)本年度以降の電気通信市場競争評価

15-1 市場画定

 バンドルサービスなど、サービス間の連携と融合に向けた動きが加速し、また、コンテンツ・アプリケーションや端末など、通信サービスの上下のレイヤーとの一体性が高いビジネスモデルが登場しており、市場画定を根本的に見直すべきであるという考え方もある。しかし、これらの新しいサービスが単一市場を構成するかについて確定的な見解はなく、十分な分析・検証が必要である。従って当面は、戦略的評価の枠組みを活用しつつ、既に画定した市場における市場支配力の存在や行使の可能性について分析する際に、上下レイヤーの市場環境、技術革新の動向、利用者の利便等を適宜考慮して、総合的に判断する。

15-2 制度との連携

 競争評価とドミナント規制との連携の強化については、通信・放送の総合的法体系の検討、情報通信審議会における制度見直しの動向を踏まえて引続き検討する。これに関連して、卸売市場の分析については当面、小売サービス市場の分析に必要な範囲で実施する。

15-3 評価手法

 現行の評価手法は、市場画定の後、シェアなど量的な指標を手がかりとして市場支配力の存在を判断し、規制その他の要素を総合的に考慮して市場支配力行使の可能性を判断している。これについては、量的な指標のみを市場支配力の判断要素としているのではないことを明確化しつつ、現行の評価枠組みを、実務的・現実的な分析手段として引続き位置づける。

15-4 戦略的評価

 一方で、戦略的評価においては、電気通信事業分野におけるイノベーション等、定点的評価では把握できない最新のトピックや、将来の市場動向の把握につながる分析を積極的に行う。

 また、将来の市場動向を見据えたフォワードルッキング的な分析に加えて、過去の政策の効果の実証的分析も必要である。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月 8日 (土)

The Reform of IT Market With Migration From ADSL to FTTH 

ADSLからFTTHへのマイグレーションに伴う市場構造の変化

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 

14.(承前2009-08-07記事)今後重点的に評価分析を要する電気通信市場: 

14-1 FTTH市場: 競争評価2008では、市場におけるFTTHの重要性の一層の高まりが観察された。FTTHは成長が続いているにもかかわらずHHISANARI PATENT: 市場の集中度を測る指数:Herfindahl-Hirschman Index: 市場占有率を二乗した上で合計して求める)が上昇傾向にあり、特定の事業者に大きく依存する形で普及が進展している。また、他事業者への回線提供の比率が、ADSLに比べて著しく低い。これらは、ADSLからFTTHへのマイグレーションに伴って水平分離型から垂直統合型への市場構造変化を表すものである。

 このような変化については、バンドルサービスに関するアンケート調査結果からは、FTTH級のサービスに対して回答者から高い効用値が示されており、この結果からもFTTHの戦略的な重要性がうかがえる。(SANARI PATENT考察: ADSLからFTTHへのマイグエーションは、NTT東西等の、「ADSLに対するFTTHの効用値の高さ」説明の徹底によってなされたし、両者の本質から、上記回答は当然である。それを市場構造変化由来と混同してはならないし、競争の保持がFTTHの効用維持ため必須である。)現在、行政による競争ルールの見直しが進められており、この点を含め、FTTHに関する競争状況については、今後も分析が必要である。 

14-2 携帯電話・PHS市場: 携帯電話・PHS市場では、MVNO市場(SANARI PATENT注:Mobile Virtual Network: 無線通信インフラを他社から借りてサービスを提供する事業者による市場)の急速な拡大が観察された。MVNOは、主として電気通信事業者による垂直統合的なビジネスモデルが中心であった携帯電話・PHS市場において、多様な事業者が自らの得意分野を活かした参入を実現する手段であり、利用者から見れば多様な選択肢を提供するものとして位置づけられる。

今後も、ブロードバンドと携帯電話・PHSのバンドルや固定・移動の間でのコンテンツ・アプリケーションの共有など、MVNOによる利用者利便貢献の可能性が高いサービス提供が進展し、市場活性化につながることが期待される。このため、競争ルールの見直しの動向、参入阻害要因の有無について引続き注視することが必要である。この他、プラットフォーム機能の相互運用性についても注視する。

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月 7日 (金)

Influences of Bundle Service to the Competitive IT Market 

電気通信市場の競争におけるバンドルサービスの影響

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 ブロードバンド市場の拡大に伴って、複数サービスを包括供給する様々なバンドルサービスが、欧米、アジア(韓国等)諸国で共通の現象となっている。その影響の把握が重要である。

9.(承前2009-08-06記事)総務省がアンケート調査した結果、バンドルサービスを構成する各種要素の相対的な重要度を比較すると、料金水準、インターネット接続、移動体通信、月額料金割引などが、利用者のサービス選択に与える影響が大きいことが示唆された。また、インターネット接続について見ると、特に100Mbps以上級のブロードバンドが重視されていることが判明した。

10.さらに、京都大学依田高典教授研究室と共に、固定電話、インターネット接続、および移動体通信の連携したFMC型サービスに焦点を当てた本格的な計量分析を実施した。その結果、「固定移動間の無料通話サービス」「請求書の一本化」「コンテンツ・アプリケーションの共有」の各要素については、利用者がサービスを選択するに当たりプラスの評価を与えており、これらの合計のWTP(支払意思額:Willing to Pay)は約700円程度であることが判明した。

11. また、FMC型サービスの普及率を推計したところ、無料通話サービス、請求書の一本化、コンテンツ・アプリケーションの共有化が無料提供される場合には約9割の普及率に達し、1000円程度の有料サービスであっても、約3割の普及率が見込まれることが判明した。

12. これらの結果から、料金面でのメリットが重視されていること、無料通話、請求書の一本化、コンテンツ・アプリケーションの共有化が図られるFMC型サービスが利用者の選択に影響することが確認された。

13. こうしたバンドルサービスは、利用者利便の向上に寄与するものであり、事業者から見れば範囲の経済性が発揮される可能性がある一方で、特定市場の支配的事業者が関係する場合には隣接市場へのレバレッヂも懸念される。なお、競争評価2008におけるバンドルサービスの分析は、利用者アンケート調査のみに基づいており、より詳細な分析を行うためにも、多面的なデータ収集の可能性を考えつつ、今後さらに注視すべきである。

14. 今後重点的な評価分析が求められる市場(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)

2009年8月 6日 (木)

Current Competitive Status of CATC Internet Market 

CATVインターネット市場の競争環境

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 電気通信サービスにおける競争確保の考え方は、新たな電気通信利用形態の創出において考慮すべき一つの重要な要素である。この意味で競争の実質的考え方を考察する。

6.(承前2009-08-04記事)CATVインターネット市場では、契約数は引続き着実に増加している。合併の進展により、この市場における上位3社のシェアは43.7%で、一貫して緩やかな上昇傾向にある。しかし、FTTHADSLの競争圧力を考慮すれば、単独・協調いずれも、市場支配力を有する事業者は存在しないと評価できる。ただし、CATVインターネットについては、地域独占的な側面もあること、地域ごとに提供事業者が異なるなど、地理的な条件で競争環境に差異があることに留意すべきである。

7.法人向けネットワークサービス領域の市場分析: 法人向けネットワークサービス市場では、専用サービス等の従来型のサービスの比重が低下する一方、WANサービスの回線数が増加傾向にある。WANサービス市場におけるNTTグル-プのシェアは合計69.0%であり、NTTグル-プが協調して市場支配力を行使できる地位にある。しかしながら、ファイアーウォール規制の存在、足回りに用いられるダークファイバの接続料金への規制、インターネットVPNを含めたWANサービス内での競争活性化を考慮すれば、実際に市場支配力が行使される可能性は低い。また、専用サービスでのMTTグル-プのシェアは94.7%NTT東西のシェアは91.2%)と独占的な状況であるが、WANサービスからの競争圧力を考慮すれば、市場支配力行使の可能性は低い。

8.新サービスの市場競争への影響: 近年、様々な領域の通信サービスが組み合わされて提供されるサービス、いわゆるバンドルサービスの提供が拡大している。このうちには、トリプルプレイ(固定電話、ブロードバンド、テレビ視聴の3種類の組合せ)に加えて、固定電話と移動体通信間の無料通話等、複数の通信サービスを一括して利用することにより利用者の便益享受が可能になる形態のFMC型サービス(Fixed-Mobile Convergence Service)も含まれる。競争評価2008では、これらのサービスに対する基本的な需要動向について分析を試みた。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月 5日 (水)

Report on Service Tourism for Sophisticated Medical Treatment 

サービス・ツーリズム(高度健診医療分野)研究会報告を経済産業省が発表(2009-08-04)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

  経済産業省(担当:商務情報政策局サービス産業課)が標記の報告書を発表した。外国人を対象としているので、国内の医療体制が極めて不十分な現在、時節違いの印象を与えるが、先ずその内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.      この報告の趣旨: わが国のサービス・ツーリズムのビジネスモデルの確立に当たり、サービスコンテンツの核の一つと考えられる高度健診医療分野での具体的なサービスの提供の在り方を検討し、外国人向けの事業を行う医療機関や、それを支援する事業者向けガイドラインを示すものである。このガイドラインを契機として、医療機関間で外国人向け医療サービスに関する情報交換、具体的事業の在り方の検討、支援事業者との連携が促進されることを期待する。そのため、外国人向けサービスを提供する医療機関間の連携の場を設けることを提案し、併せて、より詳細なルール策定に向けたモデル実証事業実施の必要性に言及する。

2.      研究会の委員とオブザーバ: 慶応病院の戸山芳昭院長と杉野吉則予防医療センター開設準備室長、慶大大学院・田中 滋教授、虎ノ門病院・山口 徹院長ほか病院・大学関係者と弁護士等で会を構成し、機関オブザーバとして、伊藤忠、JTB、毎日新聞、スポーツ健康産業団体連合会、日本ゴルフ事業協会、日本ブライダル事業振興協会、日本ボウリング事業協会、日本レジャースポーツダインビング産業協会、日本スオア振興協会、日本エスティック振興協会、A.T.カーニー株式会社、有限会社ピーエヌジージャパン、野村総研が参加している。

3.      趣旨: このとりまとめは、外国人に対して、検診サービスおよびそれと関連した治療を提供する際、日本の医療機関が留意すべき事項、および外国人向け検診サービスの提供を支援するインバウンド誘致事業者、案内接客事業者等のサービス産業(アレンジ事業者)が担うべき役割を明確にし、その振興を図るものである。

4.      考え方: 検診および疾病予防という考え方は、アジア諸国を中心として海外に対し、日本が貢献できる独自性のあるテーマである。(SANARI PATENT考察:「独自」であるのか、ここでは断定できない)。これまでの実績、ノウハウを活かして、アジア諸国を始めとする周辺国・地域の健康増進に寄与する。(SANARI PATENT考察: 欧米・中東についての考え方が不明)。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com  にご送信ください)            

2009年8月 4日 (火)

Competitive Environment of ADSL, FTTH as Object of Public Comments 

ADSLFTTHの市場支配力評価

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

4.(承前2009-08-03記事)ADSL市場の競争環境: ADSL市場は、契約数が最大であった2006-03月期と比較すると、2割以上縮小している。NTT東西は、契約回線数シェアでは僅差の2位(ソフトバンク38.4%NTT東西35.7%)であるものの、加入者回線シェア(メタル回線のみ。ただし、ブロードバンド向けのみならず、公衆交換電話網や法人向けネットワークに利用あれるものを含む)は99.8%であり、不可欠設備を保有すると判断されることから、市場支配力を行使し得る地位にあると評価する。ただし、第一種指定電気通信設備に対する規制が有効に機能していること、FTTHCATVとの競争が存在すること、上位事業者のシェアが拮抗していることから、市場支配力が行使される可能性は低いと考える。今後、ADSL市場の縮小にかんがみ、事業者間の協調が生まれる可能性について引続き注視すべきである。(SANARI PATENT考察: わが国情報通信における1990年代の高速・広帯域化促進に当たって、米国ゴア副大統領のFTTHスーパーハイウエイ構想と同一の構想は不適切であった。従って、既設銅線ネットワークのADSL化に方向転換した、と佐成重範弁理士は認識している。ADSLで高速広帯域化してから、FTTHに切り替えることが予定されていたと解すべきである。)

5.FTTH市場の競争状況: FTTH市場では寡占的傾向がさらに強まり、NTT東西のシェアは契約回線数ベースで74.1%に達している。また、光ファイバ回線シェアも78.8%と高水準に留まっている。従って、単独で市場支配力を行使し得る地位にあると評価する。ただし現在のところ、第一種指定電気通信設備制度に基づく設備開放義務等の存在が抑止力となること、ADSLCATVインターネットからの競争圧力があることから、直ちに市場支配力が行使される可能性は低い。

 今後、マイグレーション自体に鈍化の兆候も見受けられるものの、他の部分市場からの競争圧力が弱まる場合には、現行の競争ルール下においても市場支配力行使の可能性が高まることから、競争ルールの不断の点検が行われるべきである。NTT東西による固定電話市場の支配力のレバレッジの懸念、NGNのオープン性の確保、工事や導入の手続の容易さの面での差異を注視すべきである。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月 3日 (月)

Ministry of General Affairs Invites Public Opinion for Telecom 

電気通信事業分野の競争状況評価2008についてパブコメ

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 総務省(総合通信基盤局電気通信事業部事業政策課)の標記案について、パブコメ期限は本月17日であるが、政治経済社会の全分野において活用が広汎かつ高度化しつつあるインターネット接続領域について、案の内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.      ブロードバンド市場: FTTHへのマイグレーション傾向が続いているが、そのベースは鈍化の傾向が見られる。ブロードバンドの契約改選数は、2009-03において3031万契約に達し、依然として拡大傾向にあるが、その伸びは引続き減少傾向にある。(SANARI PATENT考察: 集合住宅の新築・販売状況と密接な関係があるので、世界金融危機後の、この分野の動向に注目すべきである。新築集合住宅はFTTH完備を販売条件としているが、築年経過が多い集合住宅においては、ADSLが先行しているので、FTTHへの全面的移行は必ずしも完全ではないと推測する)。

2.      ブロードバンド市場におけるNTT東西の契約回線数シェアは、2009-03において49.8%とさらに伸長しており、また、加入者回線合計に占めるシェアは90.0%である。なお、この加入者回線には、ブロードバンド向けのみならず、PSTN(Public Switched Telephone Networks:公衆交換電話網)や、法人向けネットワークに利用されるものも含む。これを踏まえ、不可欠設備を保有するNTT東西は、単独で市場支配力を行使し得る地位にあると評価した。しかしながら、第一種指定電気通信設備制度に基づく接続規制・行為規制・サービス規制が機能していること、近畿など競争が活発な地域もあることを総合考慮すれば、市場支配力が実際に行使される可能性は高くない。

3.      しかし、FTTHへのマイグレーションが長期的に続いており、FTTH市場におけるNTT東西の契約回線数シェアが74.1%へ上昇している。卸売の市場構造についても変化が続いていると想定され、競争ルールの不断の点検が行われるべきであることを指摘した。関連して、マイグレーションに鈍化の兆候も見受けられることから、市場動向の変化に関して注視すべきであると指摘した。(SANARI PATENT考察:ADSLからFTTHにマイグレートした加入者は、これにょる便益が想定よりも少ないと考えているのではないか、十分把握すべきである。)      

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月 2日 (日)

Reuse of Plastics Container Requests Diversified Participation 

分別収集区分、市町村への分別依存、単一素材化、再商品化製品の販路開拓

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

3-3(承前2009-08-01記事)平成18年来、入札額に上限値を設定する措置が採られた場合もあり、落札価格の低下がみられたものの、材料リサイクルの落札シェアの増大が続いた。一方、科学的分析を踏まえた対応の必要性も提言された。このため、平成19年度入札においては、全再商品化手法において、従前の落札可能量(再商品化能力の査定量)に一律90%を乗じた量を落札可能量とする緊急措置が採られた。

3-4 こうした状況を受けて合同部会が開催され、平成19年の合同会合取りまとめにおいては、「材料リサイクル手法に関しては、分別収集における異物や汚れの除去の徹底や材質別処理の進展を通じて分別基準適合物の質が向上することにより、再商品化製品が容器包装として繰り返し再生利用されている白色トレイに準じた再商品化率および再商品化製品の品質と費用の低減といった再商品化の効率化の可能性がある」とされ、中長期的に、次の事項の検討が必要とされた。

3-4-1 識別表示の在り方や追加的コストに十分配慮した上での、材料リサイクル手法に適した分別収集区分の設定

3-4-2 市町村による本分別収集区分に基づく分別収集の実施

3-4-3 特定事業者による容器包装の機能維持や使用の合理化と両立する形での単一素材化・非塩素系素材化に向けた更なる取組

3-4-4 再商品化製品の品質向上や、それを踏まえた有効利用と、そのための技術開発・販路開拓の在り方

3-5 また、合同部会とりまとめでは、「上記の取組が進展するまでの間は、多様な再商品化手法のバランスのとれた組合せを確保しつつ、分別排出を行う消費者から容器包装リサイクル制度のの意義や適正な分別排出の必要性についての理解がより得易くなるよう、上記のような可能性を有する材料リサイクル手法の質を高めることが必要」とされ、「可能な限りプラスチック製品の原材料を代替するような資源性の高い再商品化製品が得られるよう、平成20年度より、再商品化製品が一定の品質基準を満たす場合に限り、材料リサイクル手法を優先的に取り扱うこととすべきである」とされた。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

2009年8月 1日 (土)

Public Comments are Requested for the Reuse of Plastics Container 

プラスチック製容器包装の商品化手法等について経済産業省が意見公募

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat

 経済産業省(担当:産業技術環境局リサイクル推進課)は、環境庁と共同で「プラスチック製容器包装包装の再商品化手法および入札制度の在り方についての中間取りまとめ」を発表し(2009-07-31)、意見を公募している(提出期限2009-08-16)。以下その内容(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.      検討の経緯: これまで、多様な再商品化手法のバランスのとれた組合わせを確保しつつ、一定の品質基準を満たす材料リサイクルのみを優先的に取り扱ってきた。平成21年度分入札については、品質基準を適用しつつ、バランスのとれた組合わせ確保の観点から、緊急措置として、材料リサイクル事業者の落札可能量に調整率を乗ずる等の措置を講じた。平成22年度以降の入札においては、平成21年度と同様の緊急措置を実施していくことは困難な状況が想定されることから、プラスチック製容器包装リサイクルの再商品化の在り方について、審議を再開した。

2.       検討の方向性: 今次審議においては、プラスチック製容器包装の再商品化の在り方に関し、中長期的な課題も含め、多岐にわたる課題を検討事項としたことから、基本的議論に立ち返って十分な審議が必要であるが、直近の平成22年度入札手続から反映できるよう、中間とりまとめをした。

3.      検討の内容

3-1 材料リサイクル手法の優先的取扱いの提言: 平成11年の産業構造審議会において、プラスチック製容器包装に係る再商品化については、白色トレイが、その他のプラスチック製容器包装とは別に、発泡スチロール製食品トレイとして分別収集することも可能とされると共に、プラスチック製容器包装の再商品化手法についてプラスチックの原材料としての利用が望ましいことから、これを優先的に取り扱うこととされた。これを受けて日本容器包装リサイクル協会における入札では、落札事業者、数量の決定において、材料リサイクル事業者をケミカルリサイクル事業者に先行して行う方法をとった。

3-2 その際、リサイクルの処理能力(落札可能量)総計が市町村申込量の総計を下回っていたが、材料リサイクル事業者の入札について対象地域や総量、品質等の制約、基準を特に設けなかった。この結果として材料リサイクル事業者における落札地域、数量、価格等の面での強い競争環境が回避され、技術の進展を促す反面、新規参入、能力増強が相次ぎ、材料リサイクルの落札量が、予想を超えて急激に拡大した。(以下次回)

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

« 2009年7月 | トップページ | 2009年9月 »