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2009年2月 2日 (月)

Medicine vs. Cosmetic : Trade Mark Suit at IP High Court 

持田製薬・コーセー間の商標権事件に知財高裁判決(2009-01-28)

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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 コーセー(被告:訴訟代理人・成合 清弁理士等)は、「コラゲテクト」および「COLLAGE TECHTO」の文字を上下ニ段横書にした構成の「化粧品、せっけん類、歯磨き、香料類、つけまつげ」を指定商品とするyyの商標権であるが、持田製薬(原告:訴訟代理人・網野友康等)はこの商標登録を無効にすることを求めて無効審判を請求した(2007-09-26)。特許庁は、この請求は成り立たないと審決した(謄本送達2008-05-13)ので、持田製薬はその審決の取消を知財高裁に訴求したが、知財高裁は持田製薬の請求を棄却した。

 なお、持田製薬(東証1部)は医薬中堅企業で、循環器系が得意であり、天然物由来製剤が主力だが、化粧品も業としている。コーセー(東証1部)は化粧品3位で百貨店流通の高級化粧品に強く、中国にも進出している(野村証券・東洋経済の会社四季報による)。

 持田製薬は、上記コーセーの商標が、持田製薬の商標「コラージュ」、「コラージュとCollageの上下二段横書」、「Collageと図柄」に類似すると主張したが、特許庁審決は「非類似」であり、「持田製薬の業務に係る商品と混同を生ずるおそれがない」として、「上記コーセーの商標を無効にすることはできない」と審決した。

 知財高裁は次のように判断(SANARI PATENT要約)して、持田製薬の請求を棄却した。

1.      上記コーセーの商標のうち、上段の「コラゲテクト」の構成部分は、同一の書体で一連に記載された一体表記であり、「COLLAGE TECHTO」の部分の上段に併記され、「COLLAGE TECHTO」は、ローマ字読みで、「コラゲテクト」ないし「コラゲテチト」などと読まれるから、「コラゲテクト」の部分は、「COLLAGE TECHTO」のローマ字読みをそのまま表記したものと理解される。

2.      COLLAGE」と「TECHTO」は同一書体・大きさで表記され、ことさら「COLLAGE」の部分のみが切り離されて認識されることはない。

3.      持田製薬は「COLLAGE」の部分のみが分離して認識されると主張するが、上記2により、失当である。

4.      持田製薬は、「コラゲ」「COLLAGE」がファミリーマークと認識され、「テクト」「TECHTO」がペットネームと認識されると主張する。しかし、「Collage」との表示は、需要者、取引者に「collagen」(人体組織を構成する蛋白質)を連想させるため、化粧品等に用いた場合には、識別力が強いとは言えない。

5.      COLLAGE TECHTO」の部分から、フランス語的な発音である「コラージュ」の呼称を認識することが一般的であるとは言えない。

6.      持田製薬の商標とコーセーの商標は、外観・呼称が異なり、観念を比較することができないから、類似しない。

SANARI PATENT所見

 上記のほか、持田製薬は緻密な論拠をもって主張を展開しているが、知財高裁の見解を覆すに至らなかった。今後、わが国の商品は欧米市場に益々進出しなければならないから、商標の類似・混同可能性も、世界市民の感性を考慮して判断べきである。

(記事修正のご要求・ご意見は sanaripat@gmail.com に送信下さい)

Collagen、持田製薬、コーセー、商標権、化粧品

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