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2006年9月16日 (土)

平成19年度政府予算要求に見る知財戦略

特許庁と中小企業庁の重点要求

弁理士 佐成 重範(Web検索SANARI PATENT

1.        特許庁

1-1        特許特別会計で1274億円(対18年度7.4%増)を要求しているが、重点を次の4項目としている。

1-1-1        世界最高水準の迅速・的確な特許審査の実現(682億4千万円)

1-1-2        グロ-バルな知財権利取得の促進と模倣品対策の強化(29億7千万円)

1-1-3        地域・中小企業の知的財産活用に対する支援(38億8千万円)

1-1-4        知的創造サイクル活性化のための環境整備(151億8千万円)

1-2 いずれも各界関心の的であるが、内容の詳細と実施態様が問題である。

1-1-1 について、

1-1-1-1 先行技術調査の登録調査期間を増大し外注件数(平成22年度24万件)と「対話型報告」を拡大する(SANARI PATENT 注:対話に、テレビ電話の整備が必要と考える)

1-1-1-2 ユ-ザ-への情報提供を飛躍的に向上する。

1-1-1-3 重要技術分野の文献をデ-タベ-ス化する(SANARI PATENT 注:既に概要のデ-タベ-ス化はある程度進んでいる)

1-1-1-4 平成20年度までに、任期付審査官500人を確保する。

1-1-2について、

1-1-2-1 「特許審査ハイウェイの対象を拡大する」、「日米欧主導で国際的制度調和を推進する」、「途上国の審査体制構築を支援する」。

1-1-2-2 「アジア進出企業に相談・情報提供事業を行う」、「侵害発生国の知財庁と取締機関の職員の能力向上を支援する」、「模倣品対策キャンペ-ンを実施する」。

1-1-3について、

1-1-3-1 地方経済産業局の地域知財戦略本部でセミナ-・相談事業を拡大する」、「中小企業・個人の特許出願について先行技術調査を支援する」、「知財駆け込み寺との連携を拡充する」、「地域知財専門家を育成する」、「地域団体商標制度を普及する」。

1-1-4について、

1-1-4-1 「特許電子図書館で特許公報の全文検索を可能にする」、「産業界・大学の知財専門家に、審査官のノウハウを伝授する」。

1-1-4-2 知財ポ-トフォリオの形成、出願・審査請求内容の事前チェックの徹底、一元的社内責任体制の構築等、出願・審査請求構造の改革を、産業界に促す。

2.中小企業庁

2-1 中小企業全般対策費として、対策中小企業庁の一般会計予算で1493億円(平成18年度1204億円)、財務・厚生労働両省計で518億円、財政投融資で1兆5729億円を計上しているが、重点を次の3項目としている。知財対策はこれら全ての中枢をなすべきであるが、そのような表現では記載されていない。

2-1-1 地域の応援:地域中小企業の活性化

2-1-2 企業の応援:中小企業の発展と再生の支援

2-1-3 ヒトの応援:起業・再起業促進や中小企業人材の支援(SANARI PATENT 注:「ヒト」という書き方は、生物学的で奇異な感じがするが、中小企業庁では意に介さないようである)

2-2 下記により具体化するが、各項目とも、例えば、地域ブランド製品など、知財サイクルの活発な循環と、ノウハウの開発が起動力となるべきである。

2-1-1について、

2-1-1-1 地域資源活用企業化プログラムの創設:

  「地域資源を活用する事業展開を支援する」、「全国・世界に通用する地域発ブランドを育成する」

2-1-1-2 まちづくりの推進と商店街の振興:

「中心市街地を活性化する」、「地域コミュニティを支える商店街を振興する」。

2-1-2について、

2-1-2-1 ものづくり中小企業の高度化支援:

   「ものづくり基盤技術の研究開発を支援する」、「ものづくり人材を育成する」、「海外事業展開の環境を整備する」、

2-1-2-2           政策金融改革の的確な実現と中小企業金融の充実・円滑化:

   「中小企業金融公庫・国民生活金融公庫等の統合による新金融機関における中小企業者の利便性を確保する」、「不動産担保・個人保証に過度に依存しない融資を促進する」、「中小企業金融公庫の証券化支援業務の対象中小企業を拡大する」、「流動資産担保保証制度を創設する」、「信用保証協会の運営基盤を強化する」

2-1-2-3 中小企業再生と事業承継の支援:

   「事業再生を支援する融資制度を拡充する」、「事業承継資金融資制度を創設する」。

2-1-3について、

2-1-3-1 起業・再起業の支援:

   「再挑戦支援のための融資・保証制度を創設する」、「定期的財務報告等を前提として本人保証免除制度を創設し、また、第三者保証人の非徴求を徹底・拡大する」。

2-1-3-2           小規模・零細事業者の支援:

  「小規模事業者新事業全国展開支援事業を拡大する」、「シニアアドバイザ-事業・創業人材育成事業・JAPANブランド育成支援事業・再チャレンジ支援窓口事業を行う」、「女性・OBを中小企業支援に活用する」、「若者と中小企業のネットワ-クを構築する」(SANARI PATENT 注:特許庁・先行技術調査機構・中小企業・女性やOBにインタ-ネット網が構築され、所在を問わず、考案や資料のネット上の授受が練達に行われることが前提と考える)

3.所見

   中央の大企業は自助能力を豊富に有するから、地域対策・中小企業対策・知財対策が「要支援対象対策」として融合することに、今後のわが国発展政策の起点が置かれるべきである。

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