最近のトラックバック

2019年6月
            1
2 3 4 5 6 7 8
9 10 11 12 13 14 15
16 17 18 19 20 21 22
23 24 25 26 27 28 29
30            
無料ブログはココログ

« 文化庁のコンテンツ予算 | トップページ | 野村総研の「特許出願著増と特許制度見直し論」 »

2006年9月22日 (金)

コンテンツ振興の現状を反省する諸意見

わが国ソフトパワ-の主役たり得るために

弁理士 佐成 重範(Web検索SANARI PATENT

1.        内閣知財戦略本部コンテンツ専門調査会(発言順)

1-1        知財推進計画07の策定に向けて、企画グル-プが会合(200609-6)したが、出席者の発言には、コンテンツ振興の「お囃子」の舞台裏の実態を反省する有益なものが多い、

1-1-1        国際比較すると、2000年には日本は世界コンテンツ市場の11,7%を占めていたが、2004年には98%まで減少している。

1-1-2        海外収支を見ると輸入超過であって、ゲ-ムのみは輸出が輸入より多いが、その他の分野では輸入の方が多く、かつ、輸出自体も減少している。

1-1-3        放送分野の水準は、先進7国の平均ぐらいである。

1-1-4        音楽関連市場が1996年をピ-クに減少し、レコ-ド(CD等)生産も減少している。

1-1-5        映画の輸出金額は、映画輸入金額の1割である。

1-1-6        デジタルコンテンツの海外展開について、米国の海外市場比率17%に対し、日本のそれは3%に過ぎない。

1-1-7        コンテンツ産業に属している音楽産業・ゲ-ム産業・映画産業の現状は、若々しい青春期にあるのではなくて、既に成熟期に達しているのではないか。個々の業界は非常に苦しい問題を抱えていて、伸び率を達成できない状況にある。対策としては、大規模投資による市場制圧作品の創出、海外市場の開拓、競争関係を経て大コンテンツ企業集団の形成、NHK改革、デジタル録画機能の重視などが考えられる。

1-1-8        toP(個人間デジタルコンテンツ交換)が、合法化の道を選び始めた。わが国は時代の読みを誤っていないか(SANARI PATENT 注:ファイル交換システムを意味している)

1-1-9        アニメ関連の株式公開企業8社の決算発表のうち、6社がダウンしている。1998年以降、アニメバブルは大幅な縮小傾向にある。

1-1-10     アニメの使用対象は拡大し、アニメ業者の数は増加しているので、良い状況と悪い状況が混在している。

1-1-11    アニメのハイビジョン対応に制作費が3割増加し、弱者がそのリスクを負担しつつある。

1-1-12    アニメ業界の待遇が悪いという定評のため、人材が流入しない。

1-1-13    米国・中国・韓国が3Dアニメに注力しているのに、わが国は従来得意とした2Dに固執している。

1-1-14    映画配給業界の寡占化が進み、中小規模の作品が支援されにくい。

1-1-15    著作権の流通を円滑にすべきである。

1-1-16    著作・出版・映画・演劇等、創作に淵源する利益の配分を適正に考えるべきである。

1-1-17    一般的に、権利者製作者、要するに著作権者、著作隣接権者を含めてのソフトと、ハ-ドとの間に溝が横たわっている。

1-1-18    ゲ-ムソフトの中古品問題等、利用者、法律専門家の壁、業界のエゴがあって、結果的に疲弊してゆく。アニメやゲ-ムビジネスが明るかったのは数年前までである。

1-1-19    ケイタイソフトの急増の影響に注目すべきである。

1-1-20    コンテンツの流通が不自由という不満が多いが、ボトルネックが何かを究明しなければならない。

1-1-21    ソフトの提供をダイナミックにする環境を考えないと、ダイナミックな創出もできない。法制度を見直すべきである。

1-1-22    わが国の映画人口は、1960年代の11億人が、1億7千万人に減った。

2.        所見

  発言委員は、荒川ACCESS社長、牛尾ウシオ社長、岡村東芝会長、角川(書店)会長、金丸フュ-チャシステム社長、久保小学館センタ-長、久保利弁護士、国領慶大教授、重延テレビマン会長、原田NHK理事・依田ギャガ会長であるが、知財推進計画06の策定におけるパブコメでは、「内閣知財戦略本部関係委員の構成自体が、『コンテンツを利用する一般国民の意見』を知るには不十分ないし不適当である」という意見も見られた。国民全般の意見が、パブコメ処理において、最高度に表明・尊重されるべきである。

« 文化庁のコンテンツ予算 | トップページ | 野村総研の「特許出願著増と特許制度見直し論」 »