2009年7月11日 (土)

Function of Battery System Relating Energy Demand-Supply 

エネルギー需給の態様に依存する蓄電池の機能

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

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 前回に引続き、蓄電池システム研究会(経済産業省)の委員発言であるが、体系的に整理されず、発言順の記録である。Smart Gridという用語(このサイト前回)がTV(テレビ東京WBS2009-07-11)にも登場し、解説されており、蓄電池戦略が常識的課題になっていく。

16.(承前2009-07-10記事)電池の重要性から、その耐久性が求められ、リチウム電池の耐用年数が課題となる。大量普及する場合、電池をリユースする方法、電力との連系について、提案していくことが必要である。

17. NaS電池は6~7年前から使えるようになったが、どういう用途で使うか決まらないと進んでゆけない。コスト分析やリサイクルの検討が必要である。今年(2009)から東電では310台入れるが、コストと環境性をPRすることも必要である。

18. 二次電池で産業分野のCOの削減をシステム化したい。

19. ニッケル水素電池の規格面での強化を要望する。

20. 電池は規格次第で国際競争力が変わる。NEDO事業等が意外に世界に公表されているので、海外で先に事業化されてしまうケースがあるのは問題である。

21. 公共の充電ネットワークをどうするか。CO削減の観点で電気自動車普及をいう場合には再生可能エネルギーが必要である。(SANARI PATENT考察: 極めて単純な認識欠陥で、電気自動車はCOを排出しないが、その電源は排出している場合が多く、その量を認識しない場合が多い)。

22. 現時点では、先の市場が見えているものと見えていないものがある。そのため、まずは論点となりそうなことを幅広く提示し、見えてきたものについて議論し整理する段取りが適切である。

23. 蓄電池システムは、電池をどのように利用すればCOを削減できるかの見地から考えるべきであり、そのためには電力需要の態様を見る必要がある。現在は原子力・水力のような発電形態がベース電力になっており、電気利用が多い昼間は火力発電の増加で需要を賄っているが、夜間に蓄電し昼間の放電して火力発電を減少できるはずである。

24. 蓄電池システムのモデルケースを考えるに際しては、エネルギー貯蔵という共通の目的からは水素との比較も必要である。将来の水素社会を想定すれば、ケースによっては電力を貯める目的での水素利用も考えられる。すなわち、蓄電池の位置づけを考える必要がある。モデルケースによってその位置づけも異なってくるので、例えば、水素社会を想定するなど、将来像を明確にすべきである。

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Battery Grid リチウム電池 水素社会

2009年7月10日 (金)

Strategies for Utilizing Micro-Grid or Smart-Grid 

スマートグリッド、マイクログリッドの領域の戦略

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 スマートグリッド、マイクログリッドの2つの用語が出てくるが、ここでは一応、同義としておく。すなわち、「多様な電源使用における最適組合せ」である。

9.(承前2009-07-09記事) 現在、商用電源のバックアップでは鉛電池を使用しているが、光ネットワークを進めており、家庭用でバックアップ蓄電池が必要なので、この分野の検討が必要である。家庭に太陽光発電が入りつつあるので、この意味でも家庭用蓄電池が重要である。また、家庭用でのAC-DCロス(SANARI PATENT注:交直変換ロス)の問題があるので、家庭内を直流化でやったらどうかと思っている。家庭蓄電池と合わせてトータルなシステムが必要である。安全で経済的で標準化された状況が理想である。

10.直流配電になるとDC-DCコンバータが入ってくると思われるが、コストアップなど、製品として問題なく売れるか、先ずは通信機器について考えているが、他の機器についてはこれからである。

11. 電力の生産供給は、需要に合わせて発電しているが、原子力発電は出力が一定であり、火力・水力発電で調整している。不安定な新エネに対しては、この調整機能が重要である。そこで現時点では、蓄電池の信頼性やコスト、寿命等の課題がああるが系統運用に弾力性を持たせ得るので、蓄電池に期待している。蓄電池の運用に当たっては既設の火力・水力と制御するが未知な部分もある。

12. 蓄電池も、ユーザーのニーズに合わないと普及しない。エコノミーとエコロジーの択一では、消費者はエコノミー優先である。夜間電力を利用してどのように家庭で使用するか、スマートグリッドがどうあるべきかを考えることが重要である。

13, 今後は材料開発が重要である。系統連繋においても蓄電池の必要性は高い。今後とも色々な方向性を考えていきたい。

14. 異業種間連携を視野に入れる必要がある。材料開発も一つのキーであるため、材料開発も含めた方向性を出していきたい。

15. 大容量電池を主体として、現在、米国のエクセルエナジー(風力の比率が高い)、ドイツのメガソーラー系、風力大手企業と連携を進めている。また、海外の系統が弱いところでは、新エネルギーを解列しているというところもあり、電池のニーズはある。アブダビで%MWの導入が実現し、更に電池ステーションという構想もある。

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Smart-Grid Micro-Grid コンバータ 蓄電池

2009年7月 9日 (木)

METI Holds Battery Industry Strategy Meeting on 15 July 

経済産業省・蓄電池システム産業戦略研究会を開催

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Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  帝通工のアジア展開

 経済産業省(担当:資源エネルギー庁省エネ新エネ部)の標記研究会(第3回)が2009-07-15に開催されるので、第2回までの主要論点(SANARI PATENT要約)を考察する。

1.      日本の電池産業は世界市場で先行してきたが、最近、中国の追い上げで差が縮小した。性能は向上したがコストに課題がある。設備・人件費が割高になっている。今後は材料メーカーとも組んで、コスト削減に取組むことが存続の要件である。

2.      中国の基礎研究もかなりの速度で追いつくことが予測される。コストの削減方法を考究すべきである。

3.      材料メーカーに厳しい価格と安定供給の要求があるが、コスト削減の分担を考える必要がある。

4.      リチウム電池搭載を研究しているが、コストが高いため割に合わない。キャパシタも重要である。電池コストの目標は前倒しされることが望まれる。充電の態様も課題である。(SANARI PATENT考察: 電気自動車の電池の場合のように、購入でなくレンタルによるコスト負担も考究すべきである)。

5.      規格化・標準化について、蓄電池も光ファイバーの変遷のようになるのではないかと懸念される。 規格・標準化を固めてくるのが欧米で、中国には日本の技術と人材が流出している。

6.      自動車における電池の使用環境は多様である。規格化するのであれば、様々な場でデファクトスタンダードが欲しい。自動車と系統の連携も重要である。(SANARI PATENT考察:「欲しい」ではなくて、市場シェアの競争獲得によってデファクトスタンダードを樹立するほかない)。

7.      電池について信頼性の数値が定まっていない。

8.      材料技術も重要であるが、プロセス技術、設備技術をどうしていくか。囲い込みが必要である。電池は使用機器あってのデバイスだから、AC電源との協調も重要である。

SANARI PATENT所見

 ハイブリッド車ではトヨタのプリウス、ホンダのインサイト、いずれもニッケル水素電池を使用している。しかし、大容量化を実現できるリチウムイオン電池が、三菱自動車の電気自動車アイ・ミーブ、富士重工のステラに用いられている。なお、スマートグリッド、マイクログリッド関係以下は、別回で考察する。           

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Battery リチウム電池 電気自動車 標準化

2009年7月 8日 (水)

TORAY will Work toward Sustainable Growth as a Global Business Group 

世界金融危機下の東レ企業行動、特に新規事業

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Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/  住友商事のLNG事業

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  東芝テックの領域

1.      東レの新規事業・新規投資・知的財産開発

1-1        新規事業・新規投資として次の事業が注目される。

1-1-1     名古屋事業所に「オートモーティブセンター」を開所(2008-06)

1-1-2     名古屋事業所に「アドバンスドコンポジットセンター」を開所(2009-04

1-1-3     上記2センターを総合する「Automotive and Aircraft Center」の組織を発足(2009-04)

1-1-4     中国の国有企業・中国藍星股份有限公司と共同で水処理事業の合弁会社設立に合意(2008-11)

1-1-5     ドイツのCarbon Fiber Reinforced PlasticsメーカーACE Advanced Composite Engineering GmbHに資本参加(2008-12)

1-2          本年4月以降の特許公開件数のみで413件に達している(2009-07-07現在)。例えば、

1-2-1     金属化フィルムおよび金属化フィルムコンデンサ(公開日2009-07-02)「幅が15mm以下の狭いフィルムにおいてもコンデンサの耐電流性を低下させることなく、耐電圧性を向上させる金属化フィルムコンデンサを提供する。」

1-2-2 光透過性電磁波シールドフィルム及びそれを用いたディスプレイ用フィルター、並びにそれらの製造方法(公開日2009-07-02)「低コストで導電性が高く、高精細なメッシュパターンが得られ、かつ直接に機能層を均一に塗工形成することが可能な、金属パターン層を有する光透過性電磁波シールドフィルムにおいて基材であるポリエステルフィルムと今続パターン層との密着性を改良する。」

3.2009-03期決算

東レの2009-03期決算は、連結売上高1兆4716億円(10.8%減)、営業利益3600600万円(65.2%減)、当期純損益1632600万円損失を示した。繊維事業で、欧州のスエード調(SANARI PATENT注:仔山羊、仔牛などの裏皮を柔らかくなめした革調)人工皮革事業や、タイのエアバック用ナイロン糸などが、下期に変調し、プラスチック事業は下期に各用途とも販売量が減少し、フィルム事業は太陽電池用途は数量を伸ばしたが、その他の用途は下期に出荷低調となった。情報通信材料・機器事業では、上期は半導体コーティング材料や液晶材料、PDPSANARI PATENT注:プラズマディスプレイパネル)材料などが比較的堅調に推移したが、下期には、フラットパネルディスプレイや半導体・電子部品業界の生産調整によって、液晶関連を除き販売量が減少した。炭素繊維複合材料事業では、中長期的には航空機用途を含めて需要の本格的拡大が続く見込みであるが、短期的には、業界各社の増設によって需給が緩和し、売上高は前期比15.8%減となった。環境エンジニアリング事業では、逆浸透膜等の水処理膜は中国や中東で販促したが、国内は低調であった。ライフサイエンス分野では人工腎臓が販売量を伸ばしたが、医薬は薬価改定や競争激化で売上高は4.3%減となった。

4.2010-03期の見通し

東レは次のように述べている(SANARI PATENT要約)

「世界経済は、先進国が揃ってマイナス成長に陥ったことに加えて、新興国や資源国の経済も低迷しており、当分の間、深刻な不況が続くものと見られる。日本経済も、海外景気悪化に伴う輸出の減少に加えて、企業収益の落ち込みと雇用・所得環境の悪化を背景に、個人消費や設備投資などの内需も低迷が続く見通しであり、景気の早期回復は見込めない状況である。事業環境の急激かつ大幅な悪化に対応して東レは、新たな中期経営課題を2009-04にスタートさせ、トータルコスト競争力強化を始めとする収益改善、更には事業構造改革への取組を推進する。2010-03期業績については、連結売上高1兆3000億円、営業利益150億円、当期純損益50億円の損失を予想している。」

SANARI PATENT所見

 当面、来月7日に発表される東レ第一四半期の業績が注目される。

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TORAY  Carbon- Fiber PDP 人工腎臓

2009年7月 7日 (火)

METI Releases United States-Japan Investment Initiative 2009 Report

 2009年日米投資イニシアティブ報告書公表(2009-07-06)

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Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/  JALANAのビジネス対比

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  東芝テックのリテール革新

1.      経済産業省(担当:通商政策局米州課)が、「2009年日米投資イニシアティブ報告書」を公表した(2009-07-06)2001年に、当時の小泉総理とブッシュ大統領の間で締結された「成長のための日米経済パートナーシップ」の一部として設置された「日米投資イニシアティブ」において、本年の成果(SANARI PATENT注:「本年」は、発表原文のまま)をとりまとめたものである。

2.      「要旨」は次のようにまとめられている(SANARI PATENT要約)。

2-1 日米投資イニシアティブは、8年間にわたり、日米ひいては世界規模で外国直接投資(FDI)の環境改善方法に関する協議・協力を促進してきた。日米の継続的な経済繁栄にとって、外国直接投資は重要な柱である。

2-2 2008年来の世界不況にもかかわらず、2008年末の対日直接投資残高は、2007年から3.4兆円増加し(過去最大の伸び)、18.5兆円(1800億ドル)に達した。GDP比率も2007年末の2.9%から3.6%に上昇した。米国からの直接投資も6.7兆円となり、2007年末比34%増となった。

2-2 2008-12には、対日投資有識者会議の提言(2008-05発表)を反映させて「対日直接投資加速プログラム」を改定した。25項目の新規施策を追加し、91施策となった。

2-3 米国も引続き、対米直接投資の魅力を維持している。2007年末の対米直接投資残高は、2006年末比13.5%増の2.1兆ドルであった(SANARI PATENT考察: 2.1兆ドルに見合う日本の数字は15.1兆円であるから、1600億ドルで、米国対比では極めてすくない)。2008年には、外国企業が米国企業に2600億ドルを投資し(25兆円)、米国経済に大きく寄与した。外国企業の米国関連会社による現地雇用は500万人超で、米国雇用総数(1億2500万人)の4%超であり、米国経済生産の6%を占める。

3.      対日直接投資に対する評価

 近年、対日直接投資は大幅に増加しているとはいえ、そのGDPに占める比率は、他の主要先進国に比して小さい。米国の15.1%、英国の48.6%、ドイツの24,6%、フランスの37.3%に比し2.9%(2007)3.6%(2008)に過ぎない。日本政府は、「対日直接投資残高をGDP比で5%とする」新たな目標を設定した(2006-03)

SANARI PATENT所見

 以下、今次発表に、改訂版「対日直接投資加速プログラム」が詳述されている。投資の恒常性が重要と。SANARI PATENTは考える。

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Investment GDP比 日米投資イニシアティブ 対外直接投資

2009年7月 6日 (月)

Reactions of Seven-Eleven Japan to Fair Trade Commission 

週刊ダイヤモンド誌(2009-07-04)が公取対セブンイレブン問題を論評

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1.      ダイヤモンド誌論評の結び

  週刊ダイヤモンド誌のセブンイレブン関係今次論評(2009-07-04)は、次のように認識している。「今回の見切り販売に関する問題の本質を探っていけば、お互いの(セブンイレブン本部と加盟店オーナーの)商売の目指すゴールにズレが生じた仕組みに突き当たる。」

 このズレの認識についてSANARI PATENTはダイヤモンド誌と同意見であるが、ズレている何れが今後の消費行政の方向性として適切であるか、同誌は論及するに至っていない。「本部とオーナーはきちんと向き合い、真の共存共栄とは何か、崩れた信頼関係の再構築を追求sなければ、今後の持続的な発展は望めない」という結びは、消費者の低価額指向の必然性と資源活用の本質的理念を度外視している。セブンイレブン鈴木敏文CEOの言葉として「われわれは一物二価になってはいけない。あっちの店は安くてこっちの店は高いじゃ、消費者の信頼は得られない」と引用しているが、消費者にとっては「一物二価」の安い方を得ることが問題で、三価でも四価でも、選択できれば良いのである。また、役に立つ物を廃棄すべきでないという仏教的考え方が日本人の精神生活に内在し、そのような精神的側面を無視することは野蛮である。

2.      公取の命令に関するセブンイレブンの見解発表

 公取の今次排除措置命令に対してセブンイレブンは先ず、次のように見解等を発表した(2009-06-22)(SANARI PATENT要約)

2-1 見切り販売の制限は、本部と加盟店との間で全体的かつ日常的に発生した事象ではないと認識している。

2-2 多くの加盟店オーナーから、見切り販売に対し反対の意見を受けている。

2-3 命令の内容を詳細に検討した上で、今後の対応を決定する。

3.      セブンイレブンの新たな加盟店支援策

 次いでセブンイレブンは、「加盟店様をバックアップする新たな支援策について」と題し、「加盟店様における廃棄ロス原価の15%を本部が負担いたします」と発表した(2009-06-23)。「厳しい経営環境を加盟店様と本部が一体となって乗り越えるべく」と書き出している。

SANARI PATENT所見

 今月(2009-07)に入ってからもセブンイレブンは、「シャンプー、ボディソープ等、16アイテムを値下げ」(07-01)、「冷たいブラックラーメン新発売」(07-02)、「スパイシーレッドチキン発売」(07-03)、「ほこまるメロンパン新発売」(07-03)と相次いで消費者の利便に資しているし、「nanacoのネットクーポンを全国に拡大」(07-01)など、消費者に便利なビジネス方法を拡充している。

 今次公取問題についても、安値で生活防衛を支援し、「おったいない」精神に同調することを、セブンイレブンに期待する。

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セブンイレブン 加盟店 公取 排除命令

2009年7月 5日 (日)

JR East 2020 Vision Open the Way to New Business 

JR東日本のグル-プ経営ビジョン2020と今次事業報告

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Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat カワイのピアノ、中国市場

1.      JR東日本経営ビジョンの影響度

 2009年度初に公表した経営ビジョン2020について清野社長はインタビュー応答として次のように述べている(SANARI PATENT要約)。

1-1      これまでJR東日本の経営は順調な成果を挙げてきたが、将来を見通すと、人口減少社会の到来や、交通市場の競争激化に加え、顧客の要望も益々高度化・多様化し、経営環境は急激に変動する。これまでの成功体験に安住し、変革の手を緩めることは許されない。

1-2      JR東日本グル-プの事業の核である鉄道は、今日・明日では突然変わらないが、10年経てば大きく変わっているという事業の特性がある。例えば、Suicaや湘南新宿ライン、八重洲口ビル群などは、10年前には存在しなかった。これらは、大きな夢を描き、長期的視点で施策を継続したから実現できた。

1-3      今回のビジョンも、高い目標に「挑む」こと、従来の取組の枠を超えて自己変革する「経営のギアチェンジ」、この二つがキーワードである。「挑む」は、JR東日本グル-プ全員が共有すべき価値観であり、ビジョン全体を貫くコンセプトである。10年後の「あるべき姿」を目指してチャレンジする。

1-4      「経営のギアチェンジ」については、「7つのギアチェンジ」として、具体的な項目を挙げた。「投資の積極化」や「新たな事業分野への進出」などだが、従来の延長線にないやり方で取組む。

1-5      会社発足以来、JR東日本の鉄道運転事故件数は約4分に1に減少したが、ゼロ目標を引続き掲げて、ハードとソフトの両面から施策を展開する。

2          SANARI PATENT所見   

 JR東日本は知的財産権も多数取得しているが、このようなビジョンが最も価値高い知的財産である。

 「鉄ちゃん不況知らず」と題して、昨夕の朝日新聞が「不況の中、鉄道ファンの手堅い需要に各業界が注目するとして、ホテルが「電車が見える部屋」プランを売り出したり(実例多数)、大学が社会人向けに「鉄道漬け」の講義を企画したり、異業種からの新規参入も目立っていると、報じている。そう言えば、佐成重範弁理士が現在の四谷3丁目の前に位置していた市ケ谷、自衛隊と対面したマンションの上層は、JR東日本の中央線往復を俯瞰する絶好の場であった。孫の男の子が飽かず眺めていたが、東大電気卒後、現在JR東日本の新宿本社で活躍している。新宿の開発は、それこそ「挑む」に値いする規模で、国土の構造を変革する成果を挙げよう。

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JR 鉄道 Suica 湘南新宿ライン

2009年7月 4日 (土)

DAINIPPON SUMITOMO PHARMA Increases Production Power in China 

大日本住友製薬は協和発酵キリンから協和発酵医薬蘇州有限公司を譲受

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/ 農商工連携促進法の施行

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat アンリツの中国市場指向

1.        大日本住友製薬の2009年度課題

1-1      世界経済危機下の2009-03期・大日本住友製薬の決算は、所得・雇用不安の高まりによる個人消費の低迷、2008-04薬価改定などの環境と、最主力品「アムロジン」の特許期間満了の影響のもとながら、売上高2640億円で前年同額を達成した。しかし、薬価改定、棚卸資産評価改訂、研究開発費著増によって利益は減少した。

1-2      2009年度の課題として大日本住友製薬は次の3項目を掲げている

1-2-1 国内収益基盤の強化: 「アムロジン」「ガスモチン」「プロレナール」「メロベン」の価値最大化、新製品の早期売上拡大、IT活用・地域密着により売上目標を達成する。

1-2-2 海外事業展開体制の整備: 米国での証人申請に関連する各種システムの稼働、販売体制構築など、海外事業を展開する。

1-2-3 経営効率の継続的追及: 研究開発費を効果的に使用する。

2.SANARI PATENT所見

2-1 上記1-2-2について、大日本住友製薬は、中国での生産能力を増強するため、協和発酵キリンの子会社「協和発酵医薬蘇州有限公司」を譲受した。「中国を重要な海外市場と位置づけ、事業拡大を推進する」としている。

2-2 同じく上記1-2-2について、製薬大手が欧米での研究開発態勢を強化していることが注目される。朝日新聞(2009-07-04)は、「国内市場が伸び悩み、海外依存度が高まる中で、市場に直結する欧米で開発する方が、新薬審査の期間短縮なども期待できるからだ」と解説している。同紙の例示は、

2-2-1 エーザイは、ロンドン」郊外に「欧州ナレッジセンター」を設けた(2009-06)。研究開発から生産まで。

2-2-2 武田薬品は、開発に関する中心機能を日本から米国に移した(2009-07-01)

2-2-3 アステラスは、米国に子会社を設立(2008)して、本社から開発の中心機能を移した。

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China 大日本住友製薬 協和発酵キリン 武田薬品

2009年7月 3日 (金)

TOSOK Co. Takes on all Challenges to Expand its Business 

電産トーソクの世界新経済構造対応

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Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/  安川電機の市場開拓

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  ダイフクの新興国展開

1.      自動車部品事業者の今後:

 今次世界経済危機における自動車需要の激減が、その部品事業者を直撃したことはグローバルな現象であったが、2009年度も第二四半期に入った現在、自動車部品業者は自社業容の変革をどのように実現しつつあるか。昨月末に集中した2009-03期決算株主総会では、2009年度以降の課題への対応が各社各様に述べてられたが、自動車製造の業態自体が、型式・構造ともに変革の過程にあり、想定は多元的になされる。

2.      電産トーソク(東証1部)の事業構成:

 2009-03期の電産トーソクの売上高構成において、自動車部品事業は1733100万円で、連結売上高2298190万円の75.4%を占め、自動車部品業者の性格が強い。昭和24年に東京測範株式会社として設立来、ケージの製造・販売から空気マイクロメータの製造・販売を経て昭和28年に自動車部品の生産を開始しているが、現在の会社構造は、自動車部品、半導体製造装置、計測機器の3本立になっており、今後の重点の所在が課題となる。

3.      電産トーソクの今後の経営戦略

 先ず次の重点方針を示している。

3-1 利益率、キャッシュフロー重視の経営体制(SANARI PATENT考察: 「利益よりキャッシュフロー」と特に明示しているのは、突発的倒産防止を意識したのであろう)。WPR(Double Profit Ratio)(利益率倍増)を掲げているが、売上高が半減しても黒字を維持し、厳しい環境を乗り切れる企業体質を意図している(SANARI PATENT考察: 今次経済危機による売上高減少で、売上高減少率を著しく利益減少率を示した企業が圧倒的に多い)。

3-2 事業構造を再編し、成長領域に資源配分を重点化する。装置関連事業部の組織を簡素化・柔軟化する。

3-3 持続的成長に向けた競争力強化のため、海外拠点設立による競争力・販売力の強化、省エネ・エコ・軽薄短小・ハーフプライス・エコカー・省エネ家電・新エネな新分野向けの開発を強化する。

4.      電産トーソクの事業分野別戦略

4-1 自動車部品事業: 環境・省エネ制御・脱化石燃料化部品の開発、自動車用コントロールバルブの拡販

4-2 半導体製造システム事業: 市場拡大が見込まれるICLEDPowerの3大市場に対する商品をラインアップする。革新的ダイボンダの開発等。

4-3 計測機器システム事業: 計測機器と半導体装置の融合による新技術・複合化製品を創出する。

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TOSOK 自動車部品 半導体 計測機器

2009年7月 2日 (木)

ORGANO Co. With Factory For Refining Ion Exchange Resins

 オルガノは「電子産業・国内中心」から「産業全般・海外市場」を志向

弁理士 佐成 重範 Google検索 SANARI PATENT

Hub Site http://sanaripatent.blogspot.com/  エルピーダメモリー支援の出口

Sub Site http://plaza.rakuten.co.jp/manepat  東急の路線選択肢増強

 

 オルガノ(東証1部)の今次業務報告書の基調が、世界金融危機の影響を直接的に被ったものであることは、一般にはむしろ意外で、水浄化・環境産業というイメージから、時流による抵抗力が強いと予想した向きが多かったかも知れない。橋本社長の今次挨拶(SANARI PATENT要約)によって、答えを見よう。

1.      オルガノを取り巻く市場環境は、主要顧客である電子産業を中心に、設備投資が大幅に減少したことに加え、設備の休止、統廃合や、輸出の急減速を背景とした設備稼働率の低下などが影響して、非常に厳しい状況で推移そた。(SANARI PATENT考察: オルガノの業務が実質的に電子産業の一環として発展してきたこと、その結果としての現況は、今後の電子産業の見通しに基いてオルガノの今後の方向性を定める必要を示している)。

2.      2010-03期についても、電子産業の設備投資や設備稼働率の低迷が予想されること、2009-03期末の受注残高が低い水準に留まったことなどから、受注高は7.5%減、売上高17.9%減、営業利益51.0%減と見込まざるを得ない。

3.      今次世界不況により、市場環境、産業構造が大きく変わろうとしている。オルガノにおいても、これまで事業の柱であった民間設備投資が大幅に減少し、特に電子産業分野においてその傾向が顕著に見られ、早期回復を見込めない。

4.      しかしながら一方では、環境への負荷低減を目指した水のリサイクル技術、排水の回収・処理技術など、国内外で水処理に関するニーズは多様化しており、オルガノが果たすべき役割は大きくなっている。

5.      21世紀の世界経済は、グローバル市場経済化、情報技術の進展、経済のソフト化・サービス化、および、資源・環境問題の顕在化の4つを基軸とした潮流として展開している。

6.      今後企業が繁栄するためには、視野を世界に広げ、世界に通用する技術・商品を持ち、世界市場への展開力を持たなければならない。オルガノは水と環境で世界に通用する企業となり、企業価値を向上させると共に、エコロジカリークリーンの企業コンセプトのもとに、産業と人と自然の調和に寄与したい。

SANARI PATENT所見

 要するに、国内電子産業に偏向した企業経営が、今期・次期にわたる経営指標の低下をもたらしたと反省するものであり、海外を含めて産業全分野・生活分野を包括する水処理技術・環境技術の発揮に、限界のない発展の場を見出だそうとしている。企業外から見ればむしろ当然である。

(コメントは sanaripat@gmail.com に御送信下さい)

ORGANO 電子産業 環境 水処理

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